EOS教室というのはキヤノンが展開している写真教室である。
http://cweb.canon.jp/eos-school/tokyo/index.html
従来は、平日開催のものばかりだと思っていたので詳しく見たこともなかったのだが、ひょんなことから、水谷カメラマンから、週末のラグビー撮影イベントがあることを教えてもらい、参加したのだ。
もちろん講師は水谷たかひとカメラマン。
事前講習
実際の撮影
事後の講習
3週にわたっての3部構成となっている。
最初の事前講習?の時に、水谷カメラマンが作例を紹介しながら、ラグビー写真のいくつかのパターンをレクチャーしてくれた。
その中で共通して強調していたことは
背景を落とす
と言うこと。
主題を目立たせるためには背景の処理をするのはどんな写真でも共通の基本である。
しかし、いざ撮影となると意外とあたまからぶっ飛んでしまい、撮ることだけに夢中になってしまうことが多い。
オイラもモータースポーツ撮影では背景を処理するために、なるべく絞りを開けてぼかすようにすることは多い。金網越しの撮影が多いため、その処理という意味もある。
だから、ISO感度は出来るだけ落とし、さらにNDフィルターも入れて少しでも絞りが開くようにすることもある。
しかし、オイラが意識してきたのは背景をぼかす事であり、水谷カメラマンが強調していたのは、背景を暗くすることで(あるいは暗くなる背景を選ぶことで)主題を浮き立たせると言うことだ。
目的は似ていても手法はまったく異なる。
サーキット撮影の場合、ある程度、撮りたい「絵」のイメージがあればシャッターを切るポイントが決まり、背景も自ずと決まる。
光が安定しているときならば、マニュアル設定にして自らの意思で、SSと絞りを決定して撮ることも多い。
しかし、フィールドスポーツの場合は自分の位置からどの方向にレンズを向けて撮るのかによって背景はかなり変わるし、背景の明るさも変わる。
なかなか「ぼかす」事はある程度出来ても「落とす」のはむずかしい。
今回のラグビーで言えば、スタンド側は白いコンクリートに赤い座席でかなり明るめ。
グランドレベルにはそれぞれのチームのためのテントがはってある。満員状態ならいざ知らず、雨でスカスカの観客席では背景として生かすにはかなり苦しい。
入り口側のエンドライン後方はグリーンネットがあるだけでかなり先まで見通しのきく状態。明るいと言えば明るいがネットの支柱など結構邪魔なものが入りこむ。
反対のエンドは関係者の駐車場?になっており、背景にクルマが映り込む。
スタンドの反対側のタッチライン後方は木々が茂っており、ややくらめ。一番背景としては処理しやすい。(だが、そちらを背景にする場所からの撮影は許可されていなかった。)
そんな感じなので、今回のオイラの選択は「引き」のカットは捨てて、「寄り」のカットに徹することで背景の入りこむ余地を最低限にしたと言うこと。それと既報のように後半は多少なりとも暗くなる方を意識して背景にするように撮影したことくらいか・・・・
スポーツ写真だと、シャッター速度優先モードで撮ることが多いと思うが、絞りがオートだと背景に露出が引っ張られるので撮る方向でかなり露出が変わる。
ある程度、今日はこういう写真を撮るというイメージがしっかりあるならともかく、オイラのように初めてのフィールド撮影ではとりあえず、いろいろなカットを撮りたいと思うと、マニュアル露出では少々苦しい。
かといって露出がカメラ任せだとこれまた思うような絵にならない。
むむむ、むずかしい・・・・・・
ある程度は後からフォトショップで背景のトーンを落とすことは出来るのだが、そもそも致命的に駄目な背景ではどうにもならない。
たとえば、失敗例。
ゴールキックのシーンでは、キッカーとボールの飛ぶ方向を考えて、かっこよく見えそうなアングルを選んだつもりだったのだが、背景のど真ん中に人が写っていた。orz
撮っているときには背景にまではまったく気が回らなかったが、練習試合だけにいろんなところに観客やチーム関係者が居たりするのだ。
典型的な駄目カットだ。
う~ん。。。。反省。
次回からはフィールドで撮るときにももう少し気を使えるようになれると思えば、安い授業料だ。(苦笑)
またチャンスがあったら撮りたいなぁ。
ちなみにおとといの金曜日に事後の講習会にも行ってきた。
各自、撮影したカットを数点ずつ持ち寄り、全員で見ながら水谷カメラマンからアドバイスをもらうと言う段取りだ。
オイラも5点ほど持って行った。
総じて、お褒めの言葉を戴いたと、勝手に思い込んではいるが、最大の指摘は
画像をいじりすぎ
ということだった。(^^;)
雨粒を強調したいのはよく分かるが、ちょっとやり過ぎ
というアドバイスをもらった。
自分でもすこしコントラスト強すぎかなぁとは思ってはいたがずばり指摘されてしまった。(苦笑)
それから1枚はモノクロにして見たのだが、
モノクロはグレイを潰すくらいにして粒子はもっと粗くした方が良い
と言われた。
あくまでも好みですが・・・という断りつきではあったが・・・・・
確かに今日、すこしレタッチをし直して比較してみた。
持っていたものはソフトな感じになってるが、やはりざらざらした感じにした方が雰囲気が出ている。
むむーん
なるほど。。。。。
それから今回は一人5~10枚くらいを目安に持ってくるように言われていたのだが、いざ講評を始めると、単発の写真の中からそれぞれにアドバイスをするのはするが、それ以前に全体を
組写真
として見ているようなコメントだったのが意外だった。
うん。確かにセレクト途中ものを相談するという位置づけでは無く、本人なりに選んだものを見てもらうのだと考えればまったくその通りだ。
少なくとも似たようなカットはまったく意味は無く、印象の違うものをどのように構成するかを考える必要性に気づかされた。
なるほどね。
フィールドスポーツ撮影そのものも初めてで良い経験になったが、こうした講評をまともにしてもらったことがなかったので勉強になった。(^^)v
最後に今回の画像を公開しても良いのか確認したところ、水谷カメラマンは即答でOK!!と言ってくれたがEOS学園の事務局の方は「確認はしますが、基本はNGです。」とつれない返事。
ヽ(´ー`)ノ ハア
ま、Topリーグはそもそも客席からの撮影も禁止している位なので仕方ないか。
あくまでも撮影者個人が楽しむのはOKとのことだった。
そういうわけなので、今回はオイラのHPでの一般公開はしない。
ただし、どこに居てもパソコンがあれば繰り返し眺めて次への課題を見つけられるようにしたいし、決して悪用はしないカメラ仲間には見てもらいたいという気持ちもあるので、パスワードつきで掲載することにした。(^^;)
若干、グレーな判定ではあるが、これもまた個人で楽しむ範疇と判断したのだ。
ただし、期間限定で1ヶ月くらいでデータは削除してしまうつもりだが。。。。
ちなみに、オイラのリアルフレンドならばパスワードはすぐに分かるはずだ。
時間のあるときに、オイラの初挑戦の結果を見てやって欲しい。
http://www.ne.jp/asahi/mokuba/red/index.html
「カメラ」から入ると過去の写真とともに左端にタイトルがあるので分かると思う。