ニュー・ブーツと選手履き | 木馬の四方山ばなし

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趣味の話や日々の出来事を中心に何となく、自己満足のためにつづっていくブログです。

今年で4年目を迎えるスキーブーツが割れ始めてしまったため、新しいブーツをオーダーした件は既報のとおりである。


いや、一昨年にはすでに割れはじめていたのを何とか進展しないようにしてごまかしながら使っていたと言うのが正確な表現である。。。
割れている場所は甲の上。あわせ部分なので性能に致命的な影響は少ないからだ。


このモデルのラングは水色をしている。


通称「ポリバケツ」



木馬の四方山ばなし-baketsu

まさにポリバケツそのもののあざやかな水色も今や水あか、雪アカで薄汚れている。


このブーツもBMZでかなり手間をかけて調整してもらったものであり、足にはあっているし、性能的にも不満はない。


しかし、だましだまし使っていたものの、年明けについにひびが進んでしまい、中途半端にシェルが欠けてしまったため、履いたり脱いだりの際に足を引っ掛けて毎回血だらけになってしまうため、ついに見切りをつけたのだ。


毎シーズン30日を少し超える程度の滑走日数であり、今シーズンの分を合計すると、トータルで100~110日くらいは使ったことになるのだろうか?


当分はスペア?として保存することになると思う。
そーいえば、さらにその前のブーツも保存してあるんだっけ。。(笑)


ニューブーツを作るのは来シーズンと思っていたのだが、上記のような訳で腹を決めてBMZに行ったのが1月末。


ノルディカ・ドーベルマンとラングで迷っていたのだが相談の結果、今までどおりラングにすることにした。
しかし競技モデルの場合、この時期まで来ると在庫もかなり少なくなってくる。
極端に大きいか、小さいかすれば問題ないのだろうが・・・・

そこで自分でショップの在庫を探しまくるよりはBMZにお任せしたほうがはるかに早いので、お願いしたのだが、BMZのネットワークを以ってしても在庫を探すのは大変だったようだ。


まあそれでもなんとかZBの24.5cm(5シェル)を確保してくれた。(^_^)v


木馬の四方山ばなし-new boots


オーダー時に足型を取っておいたので、2月の連休にブーツを取り行くときには、インソールは出来ており、シェル加工も大まかな部分は終わっていた。


ボクの場合、足のサイズは小さいが甲高ダン広なので普通に選ぶとワンサイズ大きめの6シェルになる。

だがこれだと前後がかなり余るのでくるぶし周りをフィットさせるにはパッドを貼りまくるか、フォーミングインナーが必要となる。

売る方としてはこの方がずっと楽だし、インナーまで買ってくれるから商売的にもいいはずだ。


しかし、BMZの場合はあくまでも性能重視。
ぴったりサイズのシェルを選び、ボリュームに合わせて局部的、あるいは全体的に膨らましてくれる。


馴染むまではかなりタイトフィットだが、インナーが少しヘタってくればぴったりとなるのだ。

特にボクのようにサイズの割りにボリュームがかなり大きい(というか、サイズだけが小さい)足にとってはフィッティングを出すまでが大変だが、あってしまえば、バックルもろくすっぽ締めなくてもまったく問題なくなるのだ。


もっともラングトップモデルである、ラングワールドカップZB(150)の「売り」であるはずの「92mm幅の金型」もオイラの足にかかると、跡形もないくらい膨らませることになる。(爆)



文字通り形無しである。
バキッ!!(-_-)=○()゜O゜)アウッ! 




受け取りにBMZに行ったのが2月の連休の土曜日、午後3時。。。


それから、あたりまくるシェルをあっちこっち直してもらって、かろうじて「いったん滑ってみます」というところまで修正できたのが、午後7時半。(^^;)


そして翌日、フリースキーで感触を確かめた。

バーンコンディションが良くないせいで今ひとつフィーリングの良し悪しの判断がつかない。

しかし、30分もしないうちに、不具合が出てきた。


ひざを入れるとかかとが沈むため左のくるぶしの後ろの骨がシェルに当たる。
それに小指のスペースがなく、足が痺れてくる。

右足は甲の骨が当たる。


痺れたままだが、午前中三時間は我慢してみた。

しかし、右足はともかく左足はダメだ。このまま使ったらすぐに軟骨が出て来るのは目に見えている。

それにバーンコンディションがブカブカでよくわからないが、膝のポジションが前に出ない。


パワーベルトを緩めたくらいでは駄目。足首のバックルをかなり緩めにしたらいくらか改善方向だと言うところまではわかった。


日曜日は午前中にかるくシェイクダウンをしたら3連休と言うこともあり、道が混まないうちに帰るつもりだったが、このままではダメだ。

仕方なく、再びBMZへ向い、修正を依頼した。
さすがにその場での修正は無理なので、先週末に行くスキー場の宿あてに送ってもらうことにしたのだ。


足が当たって痛かったのはあるが、膝のポジションが前に出ない件を相談すると、今回のラングはFISのレギュレーション対応のために従来モデルよりもかかとの高さが4~5mm低くなっているそうだ。

実際、今まで履いていたブーツの底敷きと新しいものを比べると、確かにかかと側の厚さが違う。つま先側はほぼ一緒だから、足が後ろ下がりになるのだ。

このせいでブーツがやけに硬く感じていたのだろう。パワーベルトを緩くする位ではだめで足首のバックルをほとんど締めないくらいにするといくらかましだったのは、シェルの規制力が弱まれば何とか膝が前に出たということだろう。


わずか数時間のシェイクダウンだったが、この部分はすぐに修正してもらうことにした。
かかと側を4mmほど上げてもらうことにしたのだ。




そして、フィッティングが悪く、痛みがある部分とかかとの底上げをしてもらったブーツを先週末に宿で無事受け取り、土日の二日間、公式戦ではないが草レース。
いきなりの実戦投入で確認した。


試合の結果はまあ、実力なりと言ったところか。。。

GSは2本目も振り幅の大きなセットでタイムを大幅にロス。。。

SLは2本目は漫然と遅かったが、まあこんなモンだろう。(笑)



それでも今回は我慢できないほど痛い部分は無くなり、大丈夫。(^^)v
それに滑走フィーリングもかかとを上げたおかげで従来のものと同じ感覚で膝が前に出るようになってきたのでOK。(^_^)v





土曜日は大回転。日曜日はスラローム。
それぞれ2本勝負。


合間にはフリーをして感触を確かめた。

どうも、前傾方向の剛性が高いようでもう少ししなやかで柔らかいほうがボクの脚力には合っている気もする。
実際、足首周りのバックルをかなりゆるめにしたほうが足首の動きを使うことが出来て、スキーを走らせることが出来る。

この辺は来週末にホームですべるときに、もう一度調整してみようと思う。


ロアシェルとアッパーシェルを止めている後ろ側の2本のビスのうち、1本をはずせば前後の剛性が若干落ちるはずなのでそれで試してみる予定だ。


木馬の四方山ばなし-flex


しかし、新しいモデルはインナーブーツが薄い。
「選手履き」
を前提としているせいだろう。その分、シェルとのフィッティングが悪い時はあちこち当たりまくったのだ。



木馬の四方山ばなし-senshu


くるぶし周りのフィット感はその分、かなりタイト。

そしてブーツ内側の剛性感はかなり高く、固いバーンでもエッジが噛んで行くのが良くわかる。

この横の剛性はそのままで前後の動きを出せれば、もっといいフィーリングになるはずだ。


左足は小指の外側をもう少しだけ出したい気もするが、なんにしてもあと何日か履いてみて、インナーが少しなじむまでは様子見かな。。。


右足ターンが苦手なのだが、BMZの高橋さんに言わせると右脚の方が少し短いため、常に骨盤が傾き、結果的に上半身を傾けてバランスを取っているからだという。


この辺も出来れば今シーズンのうちに試しておきたいところだ。

いずれにしても最低でもあと一回はBMZ行かないと駄目だろう。。。



期せずして、シーズンインしてからのブーツ製作となったが、結果的にシーズン前に作るよりはずっと良かったと思う。


第一に自分の足がブーツとの感触をきちんと感じ取れるようになっていること。
そして、BMZも少し時間に余裕があるので、じっくりと面倒を見てもらえたこと。


結果オーライだが、唯一の欠点は希望サイズの在庫を確保するのが難しくなることくらいだ。

次にブーツを作るときは、シーズン前にブーツを決めたらあらかじめ購入しておき、それを1月後半以降にチューンUPしてもらうというのが正解だろう。。



まだ調整は必要だが、今の時点でもインナーがヘタっている今までのブーツよりはいい感触である。


言うならば、


「この靴でなら、いけると思う。」


って感じ。(爆)


このせりふ、わかるかなー?




ちなみに今回はインナーはオリジナルをそのまま使用しているのだが、それでもブーツ代を含めたお値段は


量販店で二足買える値段


である。
しかし、けっして安いとまでは言わないが、その価値は十分あると思う。

吊し?のままで履ける人はお金をかけなくても良いだろうが、ボクのように足の形が悪く、買ったままで履こうと思ったらでかいサイズを選んで詰め物をするしかないモノにとっては、ここまでとことん足にあわせてくれるのは非常に大事なのだ。(^^)v




今週は休息の週末。

部屋の中で履いてみて、セッティングだしをしてみた。

来週末に雪上で履いてみてどうなるか・・・・





ちなみに長くなるがもうひとつ。

新しいブーツはいわゆる選手履きモデルだ。


選手履きというのは通称だが正式名称は知らない。(^_^;)


インナーブーツが編み上げになっていて、先にインナーを履き、ヒモで締め上げてから、シェルに足を入れる履き方を選手履きと呼んでいる。


究極のフィット感を求めるとインナーは限りなく薄くなっていく。
しかし、薄くなればなるほど、シェルの中でシワが寄りやすく、本来求めるフィット感との両立が難しくなる。
そこで、まずはインナーだけを履き、ヒモで締め上げて足にフィットさせてからシェルに足を入れるスタイルが生まれたのだ。。。。(・・・・と思う。。。)



しかし、実はボクはコレがあまり得意ではない。(^_^;)

足首が堅いのと、甲のボリュームがあるので足入れに難儀するのだ。

当然、脱ぐのも大変。(笑)


ちなみに言葉で説明してもイメージがわかない読者?のために選手履きを実演してみよう。


もっとも、苦手な選手履きをしながら写真を撮れるほど器用ではないので、コレで代用してみた。


木馬の四方山ばなし-nagagutsu



そしてまずは、インナーだけを履く。

木馬の四方山ばなし-innner




そしておもむろにアウターに足を入れる。。。。


木馬の四方山ばなし-senshubaki


そういうわけだ。
バキッ!!(-_-)=○()゜O゜)アウッ!