春のあめは柔らかい。
秋の雨はあんなに心を凍えさせるのに。
春のあめは生命の息吹に満ちあふれている。
さくらのつぼみが雨に濡れている様は、すぐそこまで来ている春のおとずれを予感させる。
春の風はやさしい
冬の風はあんなに突き刺さるのに。
春の風はやさしく頬をなでて過ぎ去っていく。
足元にできた水たまりに映った月を見る。
冬の間はあんなに冷たく光っていた月の光が柔らかく揺らいでいる。
春は別れと出会いの季節。
去りゆく冬を名残惜しみつつ、訪れる春に胸をときめかす。
そんな、冬と春の狭間にゆれる、何とも言えない感じが、大好きだ。
そんな春の夜更けにいそいそとスキーの準備をする。
今週はホームだ。
土曜は練習、日曜は試合。
どっちも知り合いばかりだ。
何となくワクワクする。
気心の知れた仲間との集まりは楽しい。
しかも、スキーという共通項を持つだけで、年齢も職業もまちまち。
イヤ、もっと言うならば、顔と名前は知っており、あえば親しげに話をするが、考えてみるとプライベートのことは何一つ知らない人も多い。
そんな仲間が年齢を超えて、やれ勝ったの負けたのとわいわいやる。
実に楽しい。
これもまた、ひとつの異業種交流と言って良いだろう。
毎日、バイクで通勤していくと季節の移ろいを肌で感じ取ることができる。
終わりつつあるスキーシーズンを名残惜しみながら、モータースポーツシーズンを迎えることにしよう。