スキー用語は、実はドイツ語が多い。
その昔、日本にスキーを伝えたのがオーストリアのレルヒ大佐?とか言う人だからだろうか?
どちらにしても日本におけるスキーの黎明期は、オーストリーから技術指導を受けた歴史を引きずっているようだ。
最近はさすがに「死語」になってきたものも多いが、
・ボーゲン
・シュテムクリスチャニア
・ウェーデルン
・ゲレンデ
・バーン
なんてのはみんなドイツ語だ。
ひとつ不思議なのは、ボーゲンやシュテム、ウェーデルンと同列で語られてきた「パラレル」
これはどう見ても英語だよなぁ。
でも、考えてみたら、シュテムターンという言い方もするし、アイスバーンとかゲレンデガイドとか、英独混在の言葉が当たり前のように使われている日本のスキー業界ではある。
ま、どうでもいいんだけどね。
その昔、スキー技術に関してはオーストリーとフランスが対立していた時代がある。
確か、フランスの当時のスキー理論は「ロタッション理論」と言われて居り、いわゆるローテーションの動きを「是」とするものであり、体の動きの軌跡が、頭を中心にした円錐形を描くような感じだったそうだ。
対して、オーストリーの技術はいわゆる外向外傾のようなものだった記憶がある。
大昔にスキージャーナルで読んだことのうろ覚えの記憶なので相当怪しいが・・・・
結果として、道具の進歩と共に進化を続けたオーストリー・スキーが今や世界の主流になっていると言っても良いのではないか?
もっとも使う道具で要求される技術は変化するし、ひとつの斜面を下りるとしてもさまざまな雪の状態の応じて使う技術をひとつに固定すること自体がナンセンスではある。
日本のスキーでもアルペン競技で速く滑るための技術と技術戦で求められる動きは明らかに違う面がいまだにあるようだが、ま、それもまたそれぞれのスキーと言うことで「あり」だと思う。
ボクが大昔に1級を受けた頃は、
ゲレンデ・シュプルング
という種目があった。
通称「ゲレ・シュプ」
斜面に作った小さいジャンプ台を踏み切って飛ぶ競技だ。サッツのタイミングと方向が大事だ。
今のゲレンデのように圧雪なんてまるでしない時代に悪雪や地形そのままが残るバーンで安全に滑走するために必要な技術だったのだろう。
当時の1級の検定種目は記憶が正しければ、
ステップターン
パラレルターン
ウェーデルン
ゲレンデ・シュプルング
総合滑走
の5種目だった筈。(もしかしたら、シュテムターンもあったかもしれない)
もっとも今はまったく変わっているらしい。(最近はスキー雑誌はまったく見ないし、競技の事しか考えていないので、基礎系のことはまるで知らないのだ。)
時代は変わって、道具も変わったが、変わらないのはスキーの楽しさだ。