バイク・いろいろ試乗記(その2) | 木馬の四方山ばなし

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趣味の話や日々の出来事を中心に何となく、自己満足のためにつづっていくブログです。

先日の「試乗記(その1)」では、外車が続いたのでお次は国産車



まずは、ホンダから・・・・

・CBR1000XX
 デザインはもう古さを感じるが、高速ツアラーとしての快適性は抜群。


CBR1100XX

 もともと1次慣性による振動と偶力振動が理論的にない直列4気筒エンジン。その唯一の弱点である2次慣性振動を2軸2次バランサを搭載することでキャンセルしているおかげで、大きな声では言えないような速度域でも不快な振動は皆無。
これなら200km/hで1時間ぶっ通しで走っても、手がしびれたり、尻が痒くなることはない。この点は特筆ものである。

惜しむらくはハンドリング。
仕方ないとは言え、今となってはやはり古くさい味付けだ。
若干の切れ込み傾向ともっさり感が残念だ。あれでスパスパ曲がれれば、スポーツアラーとしては最高なんだけどね。


・VFR800

一世を風靡した90°V型4気筒。


VFR800

不等間隔爆発から来る独特の鼓動感は好き嫌いが別れるだろうが、ボクは結構好きである。特性的にもトルクフルであり、非常に乗りやすい。
このバイクにまたがるとポジションが非常にコンパクトなことに驚く。
タンクの下側、太もも~膝があたる部分の幅が細身であるために一層、そう感じる。

ハンドリングもコンパクトな車体に見合った素直なものであり、ありがちな1車線のタイトコーナーの山道でも持てあますことなく、楽しめる。

性能は文句ないので、もう少し、外観デザインがかっちょよければ買ってもいいと本気で思う。
外観チェンジが待ち遠しい・・・・




・CBF1000

ヨーロッパ向けの専用モデルである。


CBF1000

ホーネット900とCBR1000RRの中間に位置づけられるイメージかな。

RRシリーズほど性能が尖っていない分、かえって使いやすい。
実際、走り出すと重量と大きさをまるで感じさせないニュートラルなハンドリングとエンジン特性で有り、直列4気筒ならではのなめらかな駆動力は乗っていて楽しい。
油圧クラッチはまるで250ccクラスかと思うくらい軽いし、シフトのタッチ、フィーリングも良いので、ソフト操作が楽しくなる。
どこを取っても良くできている。
押し歩きもそれほど重くは無いので毎日の通勤に使っても良いと思えるくらいだ。


惜しむらくは値段である。
残念ながら日本で買おうとすると逆輸入車となるのだが、そうすると値段が跳ね上がる。日本で買うと多分130万くらいの値付けになると思う。
この性能で100万円くらいの値段だったら絶対に「買い」なんだがなぁ~

ちなみにこのシリーズのCBF600にも乗ったことがあるがこれは性能はともかく、メーター周りなど乗っていて目に入る部分の作りが貧相で安っぽく、これを買うならCB400SFを買った方がマシと言うくらいである。




お次はぐっと毛色が変わって
・シルバーウイング600

ホンダの大型スクータ。

ハンドリングをスポーツバイクと較べること自体に無理があるので、そこを割り引いて考えれば、実用車としては良くできている。
荷物は山ほど積めるし、エンジンは十分速いので意外なほど山道でもせめられる。
下手なライダーが乗っているスーパースポーツなら楽勝でカモれる。
でも、致命的なのがデザイン。
如何にも「スクーターでございます」っていうところがお洒落じゃないんだよなあ。


それに意外に走るといえば聞こえは良いが、エンジンの元気良さと車体周りの出来栄えのバランスが悪く、ともすれば直線番長になってしまう点が×である。
高速走行、長距離走行を重視して「実用車」として割り切れるなら、これも「あり」だとは思う。



・ホーネット600

最新のヨーロッパ向けモデルだ。

基本的にCBR600RRと同じエンジンを積んでるらしい。
外観デザインは前の方が好みではあるが、走りはひたすら元気良く、軽快な点が二重丸だ。
但し、直列4気筒とは言え、2時バランサーを持たない600ccのエンジンは、7000rpmを超えるとかなり高周波の振動がでる

手が痒くなる。
尻がもぞもぞする。

車でいうところの「ボーイズ・レーサー」というような感覚だ。
細かいことは一切抜き。元気良くかっ跳べればいいというアンちゃん向きかな。
これに乗るにはボクはちょっと年を取りすぎたかも知れない。(笑)



・FORZA
これはボクも持っていて、日常的に通勤に使っているので今更「試乗」もないものだが、他のバイクと同じシチュエーションをなれているバイクで走ると余計に違いが分かり易いので乗ってみた。
250cc単気筒と言うことで非力な点を除けば非常に良くできている「あし」だと思う。車検が無い点も大きなメリットだ。維持費が安くて済む。
最後はフロントが負けて外にはらむが、従来のスクータよりは遙かにちゃんと曲がれるのでコーナーも意外に楽しい。



・SH300
ホンダがヨーロッパで打っているスクータ。

SH300
いわゆる伝統的なスクータポジション。
ベスパのようなアップライトな姿勢で乗る、大径ホイールモデルだ。

ホイールがでかい分、荷物スペースは少ないが、非常に安定感、安心感があって、これなら「スクーター・クロス」が出来そうな気がする。
280cc4バルブのエンジンも非常にパワフルで軽い車体を引っ張る。ホイール径のおかげなのか、乗り心地もよくイタリアなどでバカ売れしているのも納得できる。
車速が低いレンジならSH300の出来はすばらしい。振動、ハーシュもよく調教されていて、あれた路面でもフロントの安心感、安定感は上出来。
日本の街乗りでも非常に使いやすそうだが、所詮、日本で買おうとすると高いものにつくのが最大のネックである。



・ T-MAX

ヤマハのビッグスクータ。

tmax
しかし、2001年の発売当初からヤマハは一貫してスクーターとはいわず、ATスポーツと呼んでいる。
何となくバナナボートのような丸太に跨るかのごときポジションがあまり好きではないが、スクーターらしからぬハンドリングを持っているのは間違いない。
パワー不足の感じもあるが、タイトな山道ならスポーツバイクを追い回せる実力は十分にある。

先日、交通事故で亡くなったノリックこと阿部ノリが事故当時に乗っていたのがこれである。

試乗したのは事故よりも前だが、今となってはあまり素直に乗る気になれないなぁ。
別にこのバイクが悪い訳じゃないんだが。




・スカイウェブ650

T-MAXの対抗馬としてスズキが出したのがこの大型スクーターだ。

skywave650


とにかくでかい。重い。
走ってしまえば気にならないが、押し引きが死ぬほど重いので車庫からの出し入れなどを想定すると、う~んって感じである。
大きさや重さがあるので軽快とは言い難いが、上品な乗り味で、さしずめ「クルーザー」といった感じである。
電動で上下するウインドスクリーンはちょっと豪華な感じがする。
ドアミラーまがいの巨大なバックミラーも電動可倒式だ。
あまり街乗りには向かないが休日に高速を使って遠いところまでひとっ走りというには悪くないかも知れない。





今回は輸入車から始まって国産スポーツ車、はてはスクータまでいろんなバイクに乗ることが出来た。

こうして乗ってみてあらためて自覚するのが、ボクはバイクが大好きだということ。
例え、スクータだろうがそれなりに楽しさがあり、乗っているときは夢中になれる。
もっとも自分が買うかとなると、その楽しさと価格が妥当と思えるものでないとなかなか踏ん切れないが。


よくトヨタがCMで「FUN TO DRIVE」と言うが、感覚としては良くわかる。

当然、バイクでも同じことが言えると思う。


ボクにとって「FUN」なのはいろいろあるが、操作系のタッチが良いのはポイントが高い。特にクラッチとシフトのフィーリングが大事。ギアチェンジが出来ればいいってものではない。


チェンジ操作系のタッチにこだわるのは、純粋に操る楽しさがあるからだ。


これは車でも同じ。
ボクの場合は、絶対スピードが速いか遅いかよりも楽しく走れるか、操っている気分にさせてくれるかが、満足度を大きく左右する。

そういう意味では、今回試乗した中では抜群だったのが、CBF1000。
特にどこという特徴もないバイクだが、クラッチが軽くシフトにフィールが良いのが楽しさの演出に貢献している。

しかし、所有欲を満たすかというと、残念ながら落第。あれが100万で買えるバイクなら合格なんだが。


所有欲を満たすという意味ならば、BMW・R1200GSとトライアンフ・スピードトリプル。
この2車が抜群。
もっとも買うかどうか(買えるかどうか)という意味ではどっちも失格だけどね。

今持っているロックスターとアフリカツインを手放して1台にするのであれば、まよわずR1200GSを買う。


しかし、アフリカツインはともかくロックスターは友人の形見なので、ボク自身かバイクのどちらかが壊れてどうにも動かなくならない限り、手放すことは出来ない。
その意味では、上のどちらも買うことは無いだろう。


・・・・あ、この間買ったオータムジャンボが当たれば別・・・・・(爆)