たまっている雑誌と技術動向 | 木馬の四方山ばなし

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趣味の話や日々の出来事を中心に何となく、自己満足のためにつづっていくブログです。

うちにいる日曜日SPL第二弾!!


昔ほどではないが今でも定期購読している雑誌は多い。

すべて趣味の本だ。


カメラ雑誌が2誌。
バイク雑誌が1誌。
技術雑誌が2誌。


この程度ではあるが、週末ごとに遊び歩き、しかも平日は夜遅くに帰ってくる生活が続いているため、読むのが追いつかなくなることが常態化している。


上記の定期購読本の他に時たま買う雑誌もいれたらかなりの数になるので当たり前といえばそれまでではある。

自分の生活パターンを考えて、以前よりはだいぶ減らしているものの、いまもってこのていたらくである。


それでも、最近はつぶさに隅から隅まで読むのではなく、ざっと斜め読みで済ませるようになったので少しは減ってきた。


興味を引いた記事だけじっくり読み、そうでないものは中見出しや挿し絵、イラスト、写真などを眺めて済ませてしまう。

カメラ雑誌はほぼ、追いついてきた。
バイク雑誌もまあ、大体OK。

問題は技術雑誌である。


内容的に堅く、重いものが多いので斜め読みにしてもどうしても時間がかかる。


読んでいるのは
「日経ものづくり」
「日経AutomotiveTechnology」

の2誌である。

比較的新しいところから遡るように読んでいき、漸く3年前まで来た。ここまで来ればゴールは間近である。


しかし、この手の技術雑誌を「古新聞」として読むと面白いことがある。


自動車メーカーや電機メーカーなどがその当時打ち出した施策が今現在どうなっているかという結果と付き合わせながら読むことが出来るからである。


施策があたった企業は、今現在の収益は良好だし、今ひとつだったところはその通りの結果になっている。


企業経営って難しいと共に、怖いものだなぁ~なんてあらためて思ってしまう。


業界全体のトレンドもそうである。当時、各社一丸となってすすんでいた方向が、今となってはかなり方向性が変わってきているものもある。


メカオタクのボクとしてはエンジンネタが大好きなのだが、エンジンもまさにそうである。


ほんの数年前までは、三菱のGDIやトヨタのD4に代表されるように「次世代の環境対応エンジンはガソリン直噴エンジンだ」といわんばかりの戦略だったが、今現在は、かなりトーンダウンしている。


筒内直噴の持つ、希薄燃焼制御、音、振動、排出ガスなどの難易度が高いということなのだろう。


FCV(Fuel Cell Vehicle=燃料電池車)についてもそうだ。
トヨタとホンダが競うように実用化を図り、メディアに取り上げられる事が多かったが最近は静かである。もちろん、次世代を見据えて開発は進んでいるようだが、コストやインフラなども含め、真の実用化が 見えてくるまでにはまだかなりの時間が必要だということが一般の人にもわかってきたのだろう。


クルマに関していうと、環境エコロジー対応技術としては、

ハイブリッド
ディーゼル

の2本柱が現在の主流のようだ。

特に欧州ではディーゼル乗用車の販売比率が50%を超えている国もあるという。(日本では石原都知事のおかげ?でディーゼルはすっかり悪者扱いだが。)


4輪のル・マン耐久レースに、確か昨年くらいから欧州メーカーがディーゼルエンジンを使ったレーシングマシンを投入していたはずだ。


去年のル・マン24時間ではアウディディーゼルマシンが勝ったんじゃなかったっけ?
今年のル・マンにはプジョーもディーゼルで参戦するはずだ。


ガソリンエンジンとの仕様差、レギュレーションをよく知らないので、ルールに助けられている部分がどの程度あるのはよくわからないが、それでもレーシングスピードで走れるだけのパフォーマンスをディーゼルエンジンが手に入れたと言うこと自体、10年前では考えられなかったことである。

そうしたディーゼル技術の内、既に市販車に採用されている代表的なものが、コモンレールというものがある。

従来の燃料噴射システムでは、インジェクタ自体がポンプの機能を持ち、噴射時期にあわせてインジェクタが一生懸命燃料を押し出していたのだが、これだと短時間に昇圧させられる圧力に限界があった。

通常、噴射圧力は高いほど、噴霧の粒径は小さくなり、良好な燃焼を得やすくなる。

この課題を克服するために、コモンレール技術が台頭してきたのである。

これは蓄圧室と呼ばれる部屋を持ち、あらかじめ燃料に圧力をかけてためておくのである。インジェクタはただのオンオフ制御の弁としての機能のみを受け持ち、噴射時期と量の精度を高めることが出来た。

最近のディーゼルでは多段噴射が当たり前になりつつある。
蓄圧室を持つコモンレールだから実現できたものだ。


・・・・・メカオタクなのでこの手のことを書き出すときりがないのでこの辺で止めておくが、そんな風に温故知新。かつて目指した技術が今はどうなっているのか?


そんな切り口で見ると、お堅い雑誌もかなり楽しく読めるという話である。