和田塚駅 を発った列車は、緩やかに左にカーブしながら前進する。
直進に入り、軽快に住宅密集地の合間を進んでいると、そのうちスピードを落として、再び左カーブに入る。
カーブを曲がっている途中右側の高台に、JR横須賀線のホームと上屋が見えてくる。
直進に入ると前方から、コの字の形をした頭端式ホームが近づいてくる。
いよいよ終点、鎌倉駅に到着だ。
車両はゆっくり、ゆっくりホームに入線する。
列車の中から見て向かって右側は、乗車専用ホームとなっている。
既にたくさんの人が行列を作っており、次の列車を待っている。
その中に、私の乗ってきた列車にカメラを向ける人もいた。
完全に列車が停止し、左側のドアが開いた。
私は大勢の人たちと一緒に、降車専用ホームに下車した。
よく見るとホームは2面2線を有しており、この点は起点の藤沢駅 と異なる。
ホーム番号はJR鎌倉駅と連番となっており、乗車専用ホームは3番線、私が降りた降車専用ホームは4番線となっている。
5番線は繁忙期等に使用されるらしい。
改札は自動改札機が設置されており、たくさんの人が行き交う。
JRとの乗り換え口も併設されており、大きな人の流れにさらに拍車が掛けられている。
改札を出たところには江ノ電グッズショップ(2013年3月まで営業されていた)が設置されており、観光客で賑わっていた。
折角なので私も、何かしらお土産でも買ってゆくことにした。
悩んだ結果、来年のカレンダーを購入した。
このカレンダーには、江ノ電沿線の風景が描かれた絵画が載せられていた。
扇屋 が描かれた月もあった。
続けて駅舎の観察を行う。
まずは江ノ電の出入り口がある西口に出てみる。
続けて東口。
西口には市役所、小学校、図書館などの公共施設が建ち並んでいる一方、東口は広大なロータリーを構えるのを始め、小町通りが鶴岡八幡宮まで通じている。
観光という観点からすると、東口の方がより栄えている印象を受ける。
なお鎌倉駅は「関東の駅百選」に選定されている。
しかし残念ながら江ノ電の駅としてではなく、JRの駅として選定されているとの事である。
ついに、全長10km、江ノ電の全線完乗並びに全駅乗下車を達成した。
今回の旅の目的ははこれにて達成されたわけだが、時間的にまだ余裕がある。
無理もない。12分おきに1本の列車を走らせるダイヤグラムにそって旅を続けていれば、全駅乗下車なんて簡単に達成できてしまう。
この鎌倉駅も人でごった返している為、駅観察もそそくさと行い、足早に藤沢行きの列車に乗り込むことにした。
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