クラシックコンサート鑑賞日記 -3ページ目

クラシックコンサート鑑賞日記

コンサートの余韻を楽しむブログ

2025年5月17日(土)神奈川県立音楽堂 

プロコフィエフ:
ピアノ・ソナタ第6番 イ長調 Op.82「戦争ソナタ」
ピアノ・ソナタ第7番 変ロ長調 Op.83「戦争ソナタ」
ピアノ・ソナタ第8番 変ロ長調 Op.84「戦争ソナタ」

【アンコール】

ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
ドビュッシー:ミンストレル

上原彩子(ピアノ)

 

 

大雨強風の中、桜木町まで。

このホール、苦手なんだよな〜

まず、到着までの道のりが苦手。信号待ちで列ができ、勾配のきつい細い道。やっと登った先にまだ階段があるという。。

着いたら着いたで座席は東文よりさらに狭い。この前行った吉祥寺のホールもこのくらいかな。175cmくらい身長のある人なら膝が前の座席の背もたれに付いてしまうだろう。

んでもって女性トイレは2階にしかないのに個数が少ないため、1階まで行列。

 

さて、そんな面倒も吹き飛ぶほどの名演だった!

プロコの作品は次の音が予想できなかったりと奇想天外な部分も多く、オーケストラ含めあまり心の底から腑に落ちる演奏は少ない。

しかし昨日の上原さんの演奏は完璧だった。非の打ち所がない演奏だった。

 

大好きな7番の第3楽章は完璧なテクニックはもちろんのこと、打鍵の強さ、指の運びなど完璧すぎた。

 

さらに大好きな8番の第3楽章も永遠に聴いていたいほどの美しさ。

考えられないくらい難しそうな曲だが、難なく弾いていた。

 

理想の演奏でないと永遠に文句を書いてしまうが、文句のつけようのない演奏で、もはや書くことすらないw

 

アンコールはドビュッシー。

まったく毛色の違うものでも完璧すぎた。

 

ところでこのお方、チャイコン優勝という輝かしい経歴を持ち、演奏もこんなにも完璧なのに、そこまで話題にならない気がするのはなぜだろう。

調べると高卒? 少なくとも音大には行っていないらしい。

ということは、コネが少ないからか?

よくわからんが、この世は才能よりコネがあるほうが何かと融通がきくのは間違いない。

 

 

 

2025年5月16日(金)サントリーホール

【ショスタコーヴィチ没後50年記念】
ペンデレツキ:広島の犠牲者に捧げる哀歌
ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第2番 ヘ長調 op.102
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 ニ短調 op.47

【アンコール】

ショスタコーヴィチ:24の前奏曲 Op. 34 より 第10番 嬰ハ短調(ピアノ・アンコール)

指揮/クシシュトフ・ウルバンスキ
ピアノ/アンナ・ツィブレヴァ

 

 

 

ウルバンスキの都響デビューは鮮烈だった。

洗練され、斬新なショスタコ5番。

「若い人特有の凄みのないショスタコ」と嫌味で言っているのではない。これまでの実績と信頼があるので、本日の演奏でも「すごい挑戦だ!」と素直に思った。

東響では4番を二度、6番を一度、あとはカルミナブラーナを聴いており東響でショスタコといえばウルバンスキだった。

 

いや〜〜猛烈なスピード感、煽りとうねり、木管のベルアップ、フルートはもう楽譜が変わってるし、第1だったか第2楽章だったか、ホルンはじめ金管の謎のスタッカートといい、ずいぶんいじったなとw

 

んでもって都響が恐ろしくきちんとそれについてきて、完璧にウルバンスキのやりたいことをやり遂げたと思う。

ものすごい迫力、斬新、新世代のショスタコだった。う〜ん、すごかったな。パーヴォとコンセルトヘボウの10番もすごかったが、今日のも強烈だった。

これだけの演出は批判も覚悟だろうし、オケをここまで自在に操る手腕はやはりただものではないと確信した。

 

終演後は謎に私も汗びっしょりだった笑

そしてブラボーの嵐。彼の人気が窺える。客席もあの感じなら完売だろうな。

キャッキャしてるおじさんたちがかわいいw

 

まずはじめのペンデレツキがよかったし。

それにウルバンスキのかっこよさ♪ ほんっとに眼福だわ。 鍛えてるのがスーツでもわかるしなw

この人、本当に美しいよなー所作も。

 

本日唯一残念だったのがピアノコンチェルト。

最初の1音で「あ、だめだ。これ最後までダメだろな」と直感したが、本当にダメだった。

演奏も音色もよくなかった。

第1楽章はオケとも全然あっていなかったし、オケが途中でゆっくり目にあわせても、それでもピアノは追いつかない感じ。

アンコールも全然よくなかった。

もし松田華音ちゃんだったら、今日の都響はパーフェクトだったろうな。

 

2025年5月10日(土)すみだトリフォニーホール

<アメリカ × 南米>
ヒナステラ:エスタンシア
ヒナステラ:ピアノ協奏曲第1番 op.28*
バーンスタイン:ウエストサイド・ストーリー「シンフォニック・ダンス」

【アンコール】

ガーシュウィン:ガーシュウィンメドレー(菊池亮太編、5/10菊池亮太ソリストアンコール)

指揮:ディエゴ・マテウス
ピアノ:菊池亮太*

 

 

 

う〜ん楽しかった!

エル・システマ出身というディエゴ・マテウス。

2017年の読響以来の8年ぶり。

 

今日は3階のうんと後ろの席。この席だと全体が見渡せてホールの美しさが際立つ。

1回席だと目の錯覚を生む斜めの意匠で結構酔ってしまうので1階はなるべく避けたい。

 

エスタンシアは冒頭の音でこの日の演奏会が素晴らしいものになることを予感させた。

いい音。3階まで十分轟く。

有名な最終楽章も盛り上がって私はとてもウキウキワクワクだった。

 

ピアノ協奏曲は、エスタンシアと打って変わってちょっと難しい曲。

ピアノはYouTuberの菊池さん。登場後、帽子を取らない。まぁ理由は人それぞれだが演奏会で帽子とらないの。。と思ったが、帰宅後YouTubeを見ると常に帽子をかぶっているので、そういうキャラなのだろう。

ヒナステラもよく弾けていたがアンコールのガーシュウィンメドレーは楽しかったな。

YouTubeを見るとラフマメドレーもストリートで弾いていたので、相当弾ける人なのだろう。

 

メインのウェストサイドストーリーも文句なしにによかった。

やはり出身国から、こうした演目をオケに求められるだろうが、2017年に聴いたボレロもよかった。

 

会場は、私の見える範囲では満席。1階は知らないが。

新日本フィル、とても頑張ってるなと思う。

 

 

 

2025年4月26日(土)みなとみらいホール


グラジナ・バツェヴィチ/弦楽オーケストラのための協奏曲
ショスタコーヴィチ/チェロ協奏曲第1番変ホ長調Op.107
ショスタコーヴィチ/交響曲第12番ニ短調Op.112「1917年」

【アンコール】

ブリテン 無伴奏チェロ組曲第2番 チャッコーナ(シャコンヌ)

指揮者:沼尻竜典(音楽監督)
上森祥平(チェロ)

 

 

 

みなとみらい、電車で座れたことがあまりない。

自分より後に乗った人が先に座れることも多々あり。渋谷から、概ね横浜までは立ち。

 

さて、先に言い訳をした。

前半はほぼ寝てしまった笑

チェロは上野通明かと思ったらオケの上森さんだった(^^;アセアセ)

あまり自分好みの演奏ではなかった。

クニャーゼフのような弾き方を見てしまっている以上、あまりアッサリした演奏は好まない。コテコテの、胃もたれするくらいの濃い演奏が好き。

あと自分の席のせいかわからないが、ホルンの音が大きすぎた。

 

後半の12番はさすがによかったが、今度はスネアの音が大きすぎた。

音色の違和感はあったが、ティンパニとしっかり揃っているのがよかった。

 

オケの縦の線は合っていないが、ショスタコは合っていないくらいのほうが迫力が出る。

しかし、今回は第1楽章のはじめのほうが、本当に合ってなかった笑

 

2週間ほどコンサートはお休み。

楽しみなコンサートが続いている。

 

2025年04月22日(火) 武蔵野公会堂

 

F.ショパン : ピアノ・ソナタ 第2番 変ロ短調「葬送」 Op.35
F.ショパン : バラード 第4番 ヘ短調 Op.52
F.ショパン : スケルツォ 第4番 ホ長調 Op.54
S.ラフマニノフ:幻想的小品集 Op.3より第2曲 前奏曲 嬰ハ短調「鐘」
S.ラフマニノフ:13の前奏曲 ト長調 Op.32 No.5
S.ラフマニノフ:10の前奏曲 ト短調 Op.23 No.5
S.ラフマニノフ:13の前奏曲 ロ短調 Op.32 No.10
S.ラフマニノフ:13の前奏曲 嬰ト短調 Op.32 No.12
S.ラフマニノフ:10の前奏曲 ハ短調 Op.23 No.7
S.ラフマニノフ : ピアノ・ソナタ 第2番 変ロ短調 Op.36 (1931年版)

【アンコール】

クライスラー/ ラフマニノフ編:愛の悲しみ
ショパン:エチュード集 Op. 25 - 第5番 ホ短調
ブラームス:6つのピアノ小品 Op. 118 - 第2曲 間奏曲 イ長調

 

ボリス・ギルトブルグ

 

 

 

いやぁ〜素晴らしかった。

今期から都響のB定期会員になり、その一発目のショスタコのヴァイオリンコンチェルトを蹴ってでも聴きに行ってよかった。2018年にトッパンで聴いて以来、いつ来日するのだろうと心待ちにしていた。

都響もこちらのギルトブルグもともに完売らしい。

 

さて、演奏だが、好き!!!とやはり思った。

音が非常に私好み。

それぞれ、テンポや指の運びは私の好みと違う部分も多い。特にラフマニノフのソナタの冒頭はホロヴィッツの落下するかのような一気に弾くタイプが好き。マツーエフ、ルガンスキーやチャイコンで真央くんと2位をとったシシキンなどもこのタイプ。

ギルドブルグは1音1音をしっかり弾くタイプ。この弾き方はあまり好きではないが、音色がむちゃくちゃ好みなので、それでも全然よい。

 

また、実は結構ミスタッチが多い。しかし、圧倒的な技術とやはり力強い音色がそれをなかったことにする。

 

ショパンも情緒たっぷりに歌い、ラフの鐘でガラッと世界観を変え、夢中で聴いてしまった。

 

ところで、いつもの武蔵野の会場が改装か何かで吉祥寺の公会堂へ変更。

こちらの建物が古くてびっくり。昭和すぎて(笑)

座席も東文より狭い気がした。

普通に座ると隣の人の肩が当たるしお尻も痛い。

しかも周辺に衣擦れやら紙をめくる音やらがうるさく、三鷹のホールがいかに良い環境かを思い知る。

 

それでも昨日の演奏は集中できた。

とにかくよかった。

 

 

 

 

2025年4月19日(土) サントリーホール

芥川也寸志:オルガンとオーケストラのための「響」
シチェドリン:ピアノ協奏曲第2番
ショスタコーヴィチ:交響曲第4番

【アンコール】

シチェドリン:バッソ・オスティナート (2つのポリフォニックな小品) より

 
指揮:坂入健司郎
オルガン:石丸由佳
ピアノ:松田華音
新交響楽団

 

 

 

松田華音が凄い!本当に凄い!

 

シチェドリンのこの曲は、ゲルギエフ・マリ管・マツーエフのCDを持っている。

すごい曲だなぁ〜と前から思っていた。そして全然演奏されないなぁ〜と思っていた。

とにかく難しそうだ。

生演奏にも感激だし、華音ちゃんの男前の演奏に感激した。

(おとといはペトルーシュカをN響と)

 

華音ちゃんも凄いが、オケもすごいな。

当初日本初演と書いてあったが、プログラムに訂正があった。しかも1978年以来というのだから、いかに珍しい演目かがわかる。

第3楽章のジャズのところもかっこよかったな〜

難解すぎる曲。マツーエフにも負けず力強く爆演した華音ちゃんに惚れ惚れ。

 

しかしアマオケがこんな尖った選曲をするのが痺れる。

すごいオケだ。

アンコール曲も強烈だった。

 

 

タコ4もよかったのは間違いないが、爆裂以外のおとなしい部分は少し中弛みがあった。

隣の人が居眠りしており、ちょっとわかる、、と思った。

これは先日ミューザで聴いた音大生の勝ちかな。まぁ沼尻さんが指揮だったのが大きいだろう。沼尻さんのタコは間違いないから。

 

シチェドリンの時のトランペット、タコの時のトロンボーン、ファゴットが良かった。

アマオケとは思えないクオリティなのだが、みなさん音大出ですかね?

 

冒頭の芥川也寸志も変わった曲。

オルガンがおどろおどろしくて怖かったw

 

というか、こんな濃すぎる曲を3曲も立て続けに聞くとさすがに疲れる。

芥川也寸志が創立したオケとのことなので冒頭の芥川は外せなかったとしても、シチェドリンの後はタコ4ではなく、カルメン組曲あたりでもよかったかも。30分ですし。

(ショスタコの他の交響曲を思い浮かべたが、このシチェドリンの後にショスタコは結構全部キツいかもと思った次第。タコ4は長いし、タコ5は耳タコ。1、9は軽過ぎ、2、3、13、14はないだろうし、6はう〜む、7、8、10、11、15は濃すぎ)

18時から始めて終演は20時半を過ぎていた。

 

昨日は完全に松田華音ちゃんの一人勝ち。

素晴らしかった。プロオケともやってほしい!

 

 

2025年4月17日(木)サントリーホール

ストラヴィンスキー/バレエ音楽「ペトルーシカ」(全曲/1947年版)
ブリテン/ピアノ協奏曲 作品13
プロコフィエフ/交響組曲「3つのオレンジへの恋」作品33bis

指揮 : パーヴォ・ヤルヴィ
ピアノ : ベンジャミン・グローヴナー



N響×パーヴォ、2回目も大変素晴らしい演奏だった。
あの迫力満点のペトルーシュカは、本当にN響?と思うような前回も感じた「殻を破った」別人のような演奏だった。
「謝肉祭の市場」の終わりの方の煽りは鳥肌が立った。え〜これN響? もうそのまま世界中で演奏旅行しに行って欲しいほどいい演奏だった。

 

ソロはみんなうまいが、やはりトランペットの長谷川さんに目が行ってしまう。息子が元々トランペットだったからな。

 

そしていつも思うが、オケの中のピアノの音って全然聞こえない。意味あるのか?と思ってしまう。

前回もプロコ4で中央に置いていたが、全然聞こえない。周りの音にかき消されてしまう。

前に新日本の室内楽シリーズで、「木管は金管の音量には勝てない」というような話があり、確かになぁと思った。音量が全然違うのだから。

 

さて、後半。

このプログラムになぜブリテンが?と思ったが、結構ユニークな曲でなんとなくプロコっぽかったりショスタコぽかったりする。

そしてピアニストのグローヴナーがめちゃくちゃうまい。さらに演奏中の仕草がマツーエフにそっくりw

とても難解そうな曲、グリッサンドが多く派手、と思ったら第3楽章で急にシリアスになる。面白い曲だな。第4楽章が急に明るくなるのも面白い。

アンコールを期待したがなかった。非常にうまかったので別の演目も聞いてみたい。

 

最後にわざわざピアノをしまって15分ほどの3つのオレンジへ。

この曲順もなんなんだろう?終演後にも3つのオレンジは最初でもよかったのでは?と思ったが、盛り上がるは盛り上がった。

 

と色々書いているが、とても楽しく、海外オケのような鮮やかで分厚く迫力があり、ボリューミーな音色で大満足。

パーヴォとN響の相性のよさを再確認した。今回のパーヴォとの演奏会は1年で最もよかったコンサートでノミネートされるのでは。

 

 

2025年4月18日(金)浜離宮朝日ホール

シューベルト:
即興曲集
D935 第1番 ヘ短調
D899 第2番 変ホ長調
D899 第3番 変ト長調
D935 第4番 ヘ短調
メヌエット 嬰ハ短調 D600
ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第1番 ニ短調 op.28 《オリジナル版/日本初演》

【アンコール】

ゴトコフスキー:トリアコンタメロン第11曲「懐かしいウィーン」

シューベルト:ワルツOp.18-6

デシャトニコフ:ブコヴィナの歌より第22番

 

ルーカス・ゲニューシャス

 

 

 

昨日のN響の感想を書きたいところだが、さきほど聞いたばかりで記憶の新しいこちらを先に。

 

久々のルーカス・ゲニューシャス。

なんと以前聞いたのは2018年のリサイタルだったので7年も経ってしまった。しかしまだ34歳らしい。

 

シューベルトはかなり個性的な演奏だったと思う。また、結構流して弾いてたような気もした。

シューベルトに関しては割愛。

 

ラフマニノフですよね、やはり。

これを聴きにきているわけで。

オリジナル版とのことだったが、改訂版と何が違うかよくわからなかった。解説には第3楽章が長大とあるが、自分的にはあっという間に終わり圧巻だった。

 

この曲、本当に音が多い。これを弾くのは精神的にもクルだろうな。

ゲニューシャスのインタビューを見ると、オリジナル版は改訂版よりさらに難しいとのこと。この異常な難しさの1番しかもオリジナルをゲニューシャスで聴けるのは至極の喜び。

わずかながらのミスタッチがあったものの「超」ラフマニノフ!さすがである。

 

ただし、、、、やっぱりカントロフがよぎる。

彼のラフ1は奇跡に近い異常な美しさで、ラフマニノフそのものだった。なぜだ、フランス人なのに。

まぁとにかくカントロフが良すぎて、彼の右に出る者がいない状態だということがわかった。

ロシア人よりもラフマニノフらしいラフマを弾いてしまうフランス人。恐ろしい(笑)

 

まあいいとして、

アンコールにはデシャトニコフの前奏曲から以前も聴いた強烈な曲を本日もお披露目してくれた。この曲はものすごいインパクト。場内も一気に盛り上がった。

 

ラフ1に関してはYouTubeでルガンスキーを見つけた。こちらも大変素晴らしい演奏。また、ルガンスキーが今どき珍しく燕尾服で演奏しているのもなんかいい。

さらにマロフェーエフはあの若さでこちらも大変に素晴らしい。若いからこそ弾けるのんか?めちゃくちゃいい!生で聞いたらカントロフと張るのでは。

ソナタは2番もいいけど1番もたまらない。というかラフマニノフはたまらんな〜。

 

ここのところいい演奏会が続いて楽しい。

明日は芥川、シチェドリン、ショスタコというワクワクの演奏会を新交響楽団で。

シチェドリンのピアノコンチェルトは生演奏が初なので非常〜〜〜に楽しみ。華音ちゃんだし。

華音ちゃんもペトルーシュカの二日後にシチェドリンとは、、、恐れ入る。

 

 

 

2025年4月13日 (日)NHKホール

ベルリオーズ/交響曲「イタリアのハロルド」*
プロコフィエフ/交響曲 第4番 ハ長調 作品112(改訂版/1947年)

【アンコール】

J.S.バッハ/無伴奏チェロ組曲 第1番 ト長調 BWV1007 (ヴィオラ版) ― 「サラバンド」


指揮 : パーヴォ・ヤルヴィ
ヴィオラ : アントワーヌ・タメスティ*

 

 

イタリアのハロルドは6年前にもN響とソヒエフ、佐々木さんで聴いたようだ。その時もとてもよかったと自分のブログにある。

 

今回はソリストはかなり一流の人のようだ。確かに音色が大変に美しかった。

楽器はストラディヴァリが1672年に製作した最初のビオラ「グスタフ・マーラー」とのこと、これだけで十分すごいのがわかる。

 

N響団員が全員入り、パーヴォが指揮をはじめてもご本人は不在。

あれ?第九の合唱のようにどこかの楽章から入ってくるんだっけ?と思ったら、途中からひょっこり顔を出し、ステージをうろうろしてハープ横で突然弾き始める。

はじめちょっとおかしい人なのかと思ってびっくりしてしまったが、そういう演出なのだろう。

なんだか顔立ちやパッと見た感じがなんとも知的なオーラを醸し出している。

 

とにかく美音。

N響もめちゃくちゃ演奏がうまい。あのホールでも唸るうまさと感じた。また、パーヴォとの相性もやはりよかったのだなと思った。

 

タメスティは終始うろうろしながら演奏し、定位置でずっと演奏することはほぼなかった。

自分としては特に好きな曲でもない割にはそうした演出のおかげもあり楽しめた。

 

 

後半のプロコ。こちらも素晴らしかった。

N響はプロコ苦手なんじゃないの?と思っていたし、前にパーヴォと6番かな、何番かやったときもつまらなく良いと思ったことがなかった気がするが、昨日はよかった。

 

それぞれのソロもよいし、オケ全体ものびが良く、またキレもあってこれまでの殻を破った感じを受けた。長原さん効果なのだろうか?

 

前半後半ともに、N響がなんてうまいんだろうと思った演奏だった。

大満足。

異常なほど忙しかった仕事もやっと落ち着き、音楽を楽しむ余裕があったのもよかったのかもしれない。

 

 

 

2025年4月5日 [土] 14:00開演(13:30開場)
東京藝術大学奏楽堂(大学構内)

指揮・お話:加藤昌則
ヴァイオリン:石田泰尚
管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団

プロコフィエフ(加藤昌則編):《束の間の幻影》op.22 より 第1曲
プロコフィエフ:
 バレエ音楽《シンデレラ組曲第1番》より 第6曲 舞踏会に出かけるシンデレラ
 バレエ音楽《シンデレラ組曲第1番》より 第8曲 真夜中
 ヴァイオリン協奏曲 第2番 ト短調 op.63
 交響曲 第7番 嬰ハ短調 op.131

[ アンコール曲 ]
プロコフィエフ:

 バレエ音楽「ロメオとジュリエット」 組曲第2番より モンターギュ家とキャビュレット家
 2つのヴァイオリンのためのソナタ ハ長調 op.56 より II. Allegro

 

 

 

今年の東京春祭はこちらだけ。

全曲プロコ、嬉しいじゃないの。

 

でもって春祭というと勝手に室内楽のイメージがあり、プロコならほぼ知ってる曲だろうからいいや〜と予習もせず、何の曲をやるのかもしっかり把握しないまま出かけてしまい、会場についてびっくり。20年ぶりの藝大奏楽堂w

そしてフルオーケストラだったw

さらにまさかの神奈フィルだったwww神奈フィルも東京春祭やるんですね。

完全に室内楽の気分で行ったので、面食らってしまった。

 

石田さんのコンチェルトは、石田さんが頑張ってるのはわかるがどうにも反映されない。

オケがイマイチ乗り切れていない間抜けな演奏で残念だった。

リーダーがソロをやってしまうとグイグイ引っ張る人がいない状態になる見本のような演奏だった。

 

後半にも石田さんが登場。

後半はいないと思ったので会場も大きな拍手が。

7番はプロコの交響曲で最も好きな曲。

大変素晴らしい演奏。特に第2楽章のワルツが大好き。素晴らしく涙が出た。

後半は大満足の演奏だった。

 

アンコールはプロコといえばの曲。

こちらも迫力満点。重低音が文句なしでよかった。

 

前半のシンデレラはよかったがコンチェルトがな。

ま、7番がよかったので大満足。

 

しかし藝大奏楽堂は20代の時以来。

指揮者の加藤さんもこちらの卒業生とのこと。

加藤さんの解説はわかりやすく面白かった。

 

日本一の音大に足を踏み入れられて感動。

東京春祭って夜の博物館に入れたり、企画がなかなか面白いよな。