漆原啓子&秋場敬浩 デュオ・リサイタル | クラシックコンサート鑑賞日記

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コンサートの余韻を楽しむブログ

2022年3月13日(日) 14:00 東京文化会館 小ホール

 

シュニトケ:古風な様式による組曲 (1972)
プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ第2番 ニ長調 Op. 94bis
チャイコフスキー:懐かしい土地の想い出 (3つの小品) Op. 42
ババジャニアン:ヴァイオリン・ソナタ 変ロ短調 (1959)
【アンコール】

バグダサリアン:ノクターン

シュニトケ:ポルカ 


漆原啓子 Keiko Urushihara (ヴァイオリン, Violin) 
秋場敬浩 Takahiro Akiba (ピアノ,Piano)

 

 

 

漆原啓子さんは恥かしながら知らなかったのだが、演目が非常に好みで足を運んだ。

デビュー40年でジャパンアーツなのに、いままで知らなかったのはもったいなかった。

演奏はとてもよかったが、プロコだけあと一歩だった。(←何様)

 

シュニトケがこんな曲を書いていたのはびっくり。

前衛の塊のような彼がこんな古典的な曲も書いていたとは。。。映画のための音楽を素材としているらしい。

シュニトケらしさゼロの組曲であったが、解説にあるように第5曲の終わり方がパツンといきなり終わるので「へ?」となった。

 

プロコは、いい演奏だったのだが、プロコに厳しい私としては、第4楽章の途中から謎にキレがなく気になった。

第3楽章まではキレもあり、プロコらしくあっちこっち飛んだり跳ねたり楽しい演奏だった。

 

チャイコは文句なく美しかった。スケルツォもお見事で素晴らしい。

 

今日の目玉は、メインのババジャニアン。アルメニアの作曲家である。

予習の時点でめちゃくちゃかっこいいなと思った。本日のヴァイオリンソナタは、1959年に作曲され、ショスタコに献呈されたとのこと。曲がめっちゃショスタコっぽい。こういう殺伐とした曲は大好物である。

第2楽章がプロコのヴァイオリンソナタ2番にそっくりなんだよな。真似したんじゃないかと思うくらいそっくりな部分がある。

第3楽章も本当にかっこよくて、大興奮。

もっと色々な人にどんどん弾いて欲しい。ロシアでは度々演奏されるが、日本ではなかなか演奏されないようだ。

 

アンコールは、同じくアルメニアのバグダサリアンという作曲家の短い曲。とても綺麗な曲だった。

2曲目のアンコールはシュニトケ。こちらはシュニトケ全開という感じ。不協和音のポルカはいかにもロシアっぽい曲で楽しかった。