『子どもは親の背中を見て育つ』ということわざがありますが、なぜ背中なのか知っていますか?
『親の顔を見て育つ』
『親の口を見て育つ』
とは言わないですよね。
なぜ、正面の姿ではなくて、後ろ姿なのでしょうか。
子どもは親の「言うこと」(意識的な言葉)は聞かないけれど、親の「やること」(無意識な行動)はしっかり真似るようになるということなのでしょう。
子ども達のおままごとを見ていると、お家での大人の言葉や行動を観察し、しっかりと真似していることがわかります。
しっかり真似ができる子ども達ですから、色々な場面を、親の背中から学んでいるのです。
例えば、
失敗しても明るく立ち直る様子を見せれば、きっと子どもも同じように生きていけるでしょう。
食事の時に家族で楽しい会話ができていれば、子どもたちは今目の前にいる人を大切にするということを学びます。
常に相手の立場に立って思いやることができれば、子どたちは平和な世の中を築いていくようになるでしょう。
また、親の背中は近すぎても遠すぎても良くないという意見もあります。
乳児さんには該当しないと思いますが、親の背中が近すぎると親の背中しか見ることが出来なくなり、社会を見る視野が狭くなるとも言われています。
価値観や行動が親と同じになってしまうというのです。
逆に、親の背中が遠すぎても良くないというのです。
親の存在が子どもの安心基地となり、子どもは勇気を出して社会へと踏み出していくことができるのです。
しかし、親の背中が遠すぎると、子どもは自分の安心基地が誰なのかわからなくなる可能性があるというのです。
親の子育て感によってこの距離感には違いがあると思いますが、近すぎず遠すぎず、子どもとの距離を考えていけたらいいですね。
親はどんな時にも、子どもと最適な距離感を保ち、子どもが心を解き放てる安全基地でいてください。
子どもが心を開放するためには、親自身が幸福であることです。
たとえ苦労はしていても、日々を楽しむことを忘れずに、小さなことでも心から喜び笑い合える人生を送っていてほしいのです。
その記憶は、子どもの意識の中に生き、自分らしく生きていくことができるのです。