発売日:2022/6/10
文 庫:286ページ
ISBN-13:978-4396348144
戦利品は、アイドル自慢の装飾品に彩られた身体の一部!
悪魔に魅入られた洗脳実験で、熱狂的な異常殺人者を
世に放つ真意を暴け!
カラオケバーの美人ママが変死体で見つかった。
自慢の装飾品を着けた瞼を切り取られていた。
憑依作家・雨宮縁は、これを連続殺人と突き止める。
そして、背後で殺人犯を操る存在を嗅ぎ取る。
数々の洗脳実験で殺人犯を世に放った帝王アカデミーの
月岡玲奈との関連はあるのか?
縁は自分が囮になり、彼らの正体と狙いを暴こうとするが
クライム・ミステリーの白眉!
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憑依作家 雨宮縁シリーズ 第3弾
初っ端の庵堂の回想に結構な衝撃を受けました。
雨宮と庵堂が組むことになるシーンでもある。
シリーズ第1弾のプロローグから、雨宮が幼少期に
悲惨な経験をしたってことはわかっていたけれど
具体的な事はわかっていなかった。
本作では、雨宮と庵堂だけでなく、黒幕にも焦点を
あてたストーリー展開となっている。
竹田刑事は、真壁の仲介で雨宮と庵堂に会い
予想通り、絶句していた(○ ̄m ̄)
次々と姿を現すハンター(犯罪者)たち、
そのハンターを育てたと思われる帝王アカデミーだが、
警察の捜査にも協力していて、裏から操ってるのか?
と思ったが、アカデミー側は、その意識が無い。
アカデミー込みで操っている存在がいた!(〇o〇;)
編集者の真壁は縁の指示により郊外の精神病院を訪ね、
隔離病棟に収容されている女性にインタビューを試みる。
そこは死んだ者の気配でなく、
生きていない者の気配に満ちていた
獄中から殺人犯を操る・・・
その女性こそ帝王アカデミーの月岡玲奈に
絶大な影響を及ぼす化け物だと知らされる。
確かに、行動が突飛過ぎて、真壁でなくても
近づきたくない!っていうか怖い(-。-;)
日本は世界一精神病床数が多い国なんだそうだ。
ドグラ・マグラを連想しましたよ。
縁がわざと標的になることで、犯人をあぶり出そうと
するのだが、一歩出遅れた結果・・・
このシリーズ本の出版企画が本編に登場するので、
物語なのにリアルに錯覚しそうになります。
さぁ、次はどう動く?楽しみです!
今回の思わず調べちゃった事や気になった事
スキッド・ロウ
ロサンゼルス市ダウンタウンの
中心部にある地区名、
正式にはセントラルシティ・イーストと表記。
連想したのが、ヘヴィメタルのスキッド・ロウ(Skid Row)
Youth Gone Wild - Skid Row (Album: Skid Row)
汝が深淵をのぞく時、深淵もまた汝を見ている
フリードリヒ・ニーチェ
色んな作品で引用されてるから、(゚O゚;アッ!って思います。
「怪物と戦う者は、みずからも怪物とならぬように心せよ。
汝が久しく深淵を見入るとき、深淵もまた
汝を見入るのである。」
「サイコパス」と「ソシオパス」
精神医学の用語では「反社会性パーソナリティ障害」
サイコパスは「精神病質者」後天的
綿密な計画を立てたうえで犯行に及ぶ
社会的地位の高いポジションに就いている者が多いらしい
ソシオパスは「社会病質者」先天的
衝動性が強く、犯行は無計画だったり感情的
定職や家庭が安定しない
路傍の花の美しさを語れる人は、命の尊さを知る人だ
虫コブ自体を操っているのは、植物なのか虫なのか・・・
さまざまな寄生生物の寄生によって、植物体が
異常な成長をすることで形成される。
入り込み、姿を変えさせ、利益を貪る
有意義な読書タイムでした。
憑依作家 雨宮縁シリーズ
スマイル・ハンター 憑依作家 雨宮縁
ネスト・ハンター 憑依作家 雨宮縁