高校編 消えた少女・・・ | mokkoの現実逃避ブログ

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私のいた高校は、敷地が広い。
田舎の高校でも、そうはないだろうというくらいに広い。
部活動でも、山道コースと称して、高校の敷地の端から

敷地外に出て、国道をグルリと回るランニングコースがあった。


山道コースと言うだけあって、敷地の外に出た途端に、

急な上り坂があって、上りきった所が国道につながっている。
上り坂の両サイドは鬱蒼と茂った森の状態になっていて、

道から外れると、急な坂道(崖に近い)を転げ落ちることになる。

ある日、その坂で土砂崩れがあり、その付近で

幽霊が出るという噂がたった。
そこで、クラスメート6人ほどで、その現場を見に行くことになった。
その中には、私の他に、霊感の強い子が3人いたのだが、

霊感がないといっている子達が先頭を切ってそこへ向かった。


敷地の外に出ると、急な右カーブがあって、そこから

景色が一変し、森の状態になる。
先頭の子達が急カーブを曲がって見えなくなったと思ったら、

悲鳴が聞こえた。

遅れて歩いていた私たちが駆けつけると、

土砂崩れのすごさを物語るかのように、

折れた木々と土砂が坂道を塞ぐように、

一つの山を作っていた。
そして、その土砂の上に、白地に緑の模様が入った

Aラインのワンピースを着た少女が立っていた。


少女は、何を言うわけでもなく、ただ土砂の上から

下にいる私たちを見下ろしている。
辺りからは、音が消えてしまったかのように、異様な静けさと、

体を包み込むピリピリとした感触だけが感じられる。

この子はおかしい・・・
霊感の強い4人ほどで、目配せをした途端、

少女は目の前から忽然と消えた。
すぐに、土砂を上ってみたが、その先は

更に急な上り坂になっているし、

両サイドは崖の状態で、上ることも、降りることも

絶対に不可能なはずだ。
なのに、少女はどこにもいなかったのだ。

少女は、どう考えても生きた人ではなかった。
霊特有の違和感を感じられたからだ。
では、少女は何を訴えるために、私たちの前に

姿をみせたのか・・・
そして、体中を包み込むピリピリとした感触は

何だったのか、未だに謎なのだ・・・

 

ちなみに、土砂崩れ騒動のあと、巻き込まれた人の情報とかは

ありませんでした。