私の席は、教室の一番後ろで、出入り口がすぐ後ろにあった。
1時間目の途中、私の後ろで教室の戸が開く音がした。
皆一斉に後ろを振り向いたが、戸は開いてなかった。
クラス全員がキツネにつままれたようにざわついた。
その途端、私は後ろに気配を感じて、動けなくなった。
私の席の周りには、霊感の強い3人がいて、
揃いも揃って「後ろにいるよ」と教えてくれたので、
わかっていると合図をした。
いやーな予感がした通り、後ろの気配は近づいてきて、
私の右肩にそっと手を置き、すっと消えた。
ホッとしながらも、何とか1日を終えて、着替えをするために
寮に戻り、ブラウスを脱いだ時、友人が私の肩をみて
「何それ!」と叫んだ。
あわてて鏡に自分の姿を映してみたら、私の右肩には
後ろから肩をつかんでいるかのように、
青い手形が浮き上がっていた。