天体議会 プラネット・ブルー/長野まゆみ | mokkoの現実逃避ブログ

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ページ:207ページ
発売日:1994/08
2002/03/09読了


水蓮との友情。兄との確執。
自動人形と噂される謎の少年との不思議な出会い。
そして少年たちをのせた船は、南へと出航したのか。
兄を想う少年・銅貨をめぐって、星の少年たちの孤独を描いた、
長野まゆみの“星の王子さま”―。
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三日月少年漂流記にも登場する睡蓮と銅貨のお話です。

自動人形(オートマータ)と噂される少年を乗せて、
船は南へ出航したのか?
三日月少年漂流記にも登場する睡蓮と銅貨のお話です。

移り変わる季節が心地よくて、小道具遣いが絶妙で、
印象的なシーンに作り上げている。

銅貨の兄、謎の少年が向かった「南」という一文字で
暖かさが待っている気がして恋しくなった。
どこか近未来的な雰囲気が漂う情景を想像するのは
とても楽しい作業だったりする。

少年達が食べる不思議なお菓子や飲み物。
色や物を表す漢字の使い方が本当に素晴らしいのですよ。
日本語の美しさを実感します。

色んな事を諦めて諦めて、無意識に諦めが積み重なって
出来上がっってしまった「大人」と言われる存在に
一滴を投じて波紋を広げる作品です。