夏至祭/長野まゆみ | mokkoの現実逃避ブログ

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2003/03/04読了
ページ:147ページ
発売日:1994/5/1

時がたち、腕時計の鍍がふたたび剥がれ落ちる日が来れば、
もう一度彼らと逢うことがあるかもしれない。
ある夏の月彦の不思議な体験を描いた「夏至祭」と、
「綺羅星波止場」「詩篇カレイドスカフ3」を収める。
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月彦が祖父から譲り受けた銀時計は夏になるとどうゆうわけか、
一定の時刻を示し続け、気付くと元に戻っている。
その理由を今年こそは突き止めようと月彦は考えていた。
雑木林の古びた一軒家に明かりが燈っているのを見つけた月彦が
中を覗いてみると「黒蜜糖」と「銀色」という2人の少年がいた。
実はこの2人こそ銀時計の謎を解く重要人物だった。

半夏生の夜までに落としてしまった羅針盤を探し、
会場への入り口を見つけなければ。
あと2週間で集会は開かれるというのに・・・

「野ばら」を何度も書き直しているうちに生まれた
番外編ともいえる作品で、銀色・黒蜜糖と月彦のお話ですが
少年達の性格や物語が違ってます。
野ばらの方では、ちょっと怖い印象だったんだけど
本作ではそれがない。
ファンタジーの王道って感じです。

長野ワールド独特のネーミングや、旧漢字の使い方が

とっても楽しい。
言葉の表現の仕方で、幻想的な印象が深くなる。
こういうところが素晴らしい!
個人的に野ばらよりも読みやすいのでお勧めです。
夏至の時期に読むのが一番ふさわしいのかも♪