ページ数:244P
発売日:2017年06月
クライマーの滑落事故が発生。
現場は地図にない山奥の瀑布で、近づく者に死をもたらす
と言われる「首洗い滝」だった。
広告代理店勤務の高沢春菜は、生存者から奇妙な証言を聞く。
事故の瞬間、滝から女の顔が浮かび上がり、泣き声のような
子守歌が聞こえたという。
滝壺より顔面を抉り取られた新たな犠牲者が発見された時、
哀しき業を祓うため因縁物件専門の曳き屋・仙龍が立つ。
--------------------------
よろず建物因縁帳シリーズ 第2弾。
雨木村から坂木町の姥捨山までの登山道整備の調査の為
八角神社に向かっていた春菜と井上部局長。
八角神社の先は姥捨山だが、八角神社側の雨木村では
同じ山を霊浄山と呼ぶから紛らわしい。
そこに山から男性が飛び出してきて、友人が滑落したという。
役場に連絡を入れて、二人は男の案内で地図に載っていない
滝に向かい、滝つぼに沈んでいる男性を引っ張り上げたのだが
その顔は前頭骨が覗くほどに削られていた。
井上は、滑落した男性の友人が言っていた、滝に浮かんだ
女の顔の事を話し、鐘鋳建設に相談した方がいい言い
そのまま寝込んでしまった。
春菜は、小林教授を訪ね、事の成り行きを話したのだが
神社が無人になっていることを知ると、石神仏が心配だと
鐘鋳建設に寄ってコーイチを拾ってから八角神社に向かう。
そして、地震で倒れた石灯篭に隠温羅流の印を見つける。
そこに天敵の長坂から電話が掛かり、登山道の整備事業が
棚上げになるらしいと伝えてきた。
春菜はすぐに雨木村役場の次長に連絡を取ってみると
村の衆が滝を荒らすんじゃないかと警戒しているという。
村の年寄り達は、滝の祟りを恐れている。
行方不明者が出ると、捜索するより滝を見た方が早いという。
近くの現場で仕事をしていた仙龍が合流して、井上から
送ってもらった滑落事故のTV映像を見たコーイチが
滝に滑落死した男性の顔が浮かんでいるのを発見。
またも呼ばれたな・・・
いつものメンツが近くにいたことも偶然ではないと言う。
逃げ腰の春菜にサニワのくせに滝で死人が続くのを
黙って見過ごすつもりか?と問われ、調査に加わる事に。
仙龍もコーイチも和尚も、春菜をサニワが強いというのに
説明が無いので調べましたよ。
wikiより:サニワ(審神者)とは、古代の神道の祭祀において
神託を受け、神意を解釈して伝える者のことである。
なるほど・・・だから呼ばれたってことか・・・
因縁とは原因によって繋がれた悪縁の事で、扱う物件が
因縁絡みの時、因縁切り業者の鐘鋳建設に流れてくる。
導師を務める仙龍は、因を調べて悪縁を切り新たな縁を結ぶ。
春菜は石灯篭の修繕に関わる事で仙龍を助けたいと望んだ。
和尚も滝の因縁を切るには今がチャンスと思ったのだろう。
今を逃せば神社は潰れ土地は死ぬ。
滝は浄化を望むから霊障を起こして訴え、春菜はその声を聴いた。
無視する事はできない。
村のタブーとして隠し続けた首洗い滝。
幽世(かくりよ)の火の本来の意味と、千体以上の石神仏群。
見えているものだけでなく、見えぬものこそを見よ。
仙龍が父親から諭されてきたことだという。
様々な現象から調査を進め、そこから見えてきた因とは。
今回も物凄く面白かったです。
現象には意味があるとは思っていたけれど
この繋げ方はお見事です。
そして、気に入った小ネタが、稲妻が空を切り裂く瞬間、
隙間に天界が見えるらしい。そんな話知らなかったぁ~
雷が怖いmokkoに、見てる余裕なんてないなぁ~
天界を見る資格がないということか・・・(-。-;)
で、今回も萌えましたよぉ~
焚火を飛び越えて、なだめるように「しし、しー」って・・・
キャァ♪~~(/≧∇)/\(∇≦\)~~キャァ♪
咄嗟にそんな行動がとれるなんて、たまらんとです(*/▽\*)
さぁ~次も楽しむぞぉ~