丘の屋敷/シャーリー・ジャクスン (著)渡辺 庸子 (翻訳) | mokkoの現実逃避ブログ

mokkoの現実逃避ブログ

現実から目を背けて堂々と楽しむ自己満足ブログ


ページ数:332P
発売日:2008年10月

「この屋敷の本質は“邪悪”だとわたしは考えている」
心霊学者モンタギュー博士の調査のため、幽霊屋敷と恐れられる
〈丘の屋敷〉に招かれた3人の協力者。
子供部屋の異様な冷気、血塗れの床、壁に書かれる
「エレーナ、うちに、かえりたい」の文字――。
次々と怪異が起きる屋敷に、協力者の一人、エレーナは
次第に魅了されてゆく。
恐怖小説の古典的傑作。(初刊時題名『たたり』を改題)
ハヤカワでは「山荘綺談」というタイトルで絶版になったらしい。
--------------------------
初めましての作家さん。

Mirokuさんに頂いた本です。

  ↑クリックレビュー

心霊学者モンタギュー博士は心霊現象の謎を解明しようと
丘の上の屋敷:通称幽霊屋敷に集められた3人の男女。

一人は後の屋敷の相続人ルーク。一人はテレパシー能力者セオドラ。
テレパシー能力はあまり発揮してなかったようだけど・・・
そして、主人公であるエレーナ
彼女は過去にポルターガイストを経験している為に
博士の目にとまったのだが、彼女は介護していた母親が
夜中に薬を求めて叫ぶ声が聞こえずに死なせてしまった事を
罪悪感として持ち続けている。
母の死後。今度は姉夫婦に縛られている。

屋敷には管理人としてタドリー夫妻が勤めていて
タドリー夫人は料理の腕はいいけれど、決められたことだけを
かっちり守って、融通がきかない。他の事は絶対にやらない。
そして時間キッカリに帰って行く。

怖がりなエレーナも、セオドラという同性がいたことで
不気味な場所ながらも、会話を楽しんでいた。
そして全員が揃って、初日は科学的な態度を崩さず
勝手にドアが開いたり閉まったりするのは建物の
歪みのせいだと解説したりしている。

皆が集まる場所を決めたて良い雰囲気でいたのだが、
激しい怪奇現象が起こり始める。

何が嫌って、現象だけがあって、その原因も解決もない。
これは気持ち悪い。
そして壊れていくエレーナ。
最初の方からエレーナの心の声に被害妄想が入っていた。
周りの自分に対する態度が意地悪だと思っている。
でも、最初の方は全然そんなことなかった。
精神のバランスを崩している状態で屋敷に入ったから
真っ先におかしくなったのか?
建物の歪みって、精神的に悪影響を与えるらしいから・・・

 

川崎 草志さんの長い腕を思い出してしまいましたよ。

ただ、エレーナが病んだのは、建物の歪みだけじゃないでしょ

途中、博士の奥様と連れが屋敷にやってきて
心霊マニアの二人が色々と引っ掻き回してくれるけど
持論を展開するだけで役には立たない。
そうしているうちに、エレーナは屋敷と同調してくる。
これは憑依か?
自分の考えに疑問を持ちながらも、やめられない
やっぱり怖いよぉ~ヒィー(>ω<ノ)ノ

最初は姉妹のどちらかが屋敷に憑いていると思ったけど
そのまえに奥様が二人亡くなっているから、持ち主が
屋敷を建てる前から何かいた?
土地に何かが憑いていた?
色々と想像を膨らませると、解決が無いだけに
変な怖さだけがずっと囁いてるみたいで嫌だぁ~