♪人生って山は不思議なもので~(FMトリコ 「クライマークライマー」より)

ほんと、人生とは不思議なものです。
終の棲家と思い買った南行徳のマンションを手放し、2度と戻るまいと思っていた京都へ転居。
何と家族で京都で暮らし始めることになりました。

10年住み続けた部屋は荷物が出ればこんなに広かったのかと思うくらいすっきりしました。

mokichi4516こと齋藤秀雄の再び京都へ戻ってきました。-からっぽの部屋

荷出しが終わり、売買契約と引き渡しを終え、再びマンションの前に。

家族4人で「ありがとう!」と言って京都へ旅立ちました。

千葉出身の家内にとっては関東以外にゆくのは初めて、ましてや子供たちは千葉県以外は初めて。

不安はたくさんありますが、なんとかなるでしょう。

写真は10年おせわになったマンションのゲートです。

mokichi4516こと齋藤秀雄の再び京都へ戻ってきました。-マンションのゲート

※写真を入れ間違えておりました。
 お詫びして訂正いたします。
今回のMONOはいつものメンバーにヨーロッパ企画の二人と岡嶋秀昭さんが加わった男8人の芝居。

とはいえ、やっぱり安定感ばっちり。
巧さが光る面白くも考えさせられる完成度の高いお芝居でした。

小学校のころ、ホームルームでクラスを2分する議論になり、教室の前と後ろに別れてやり合うといったことがありました。
当然時間中に解決せず、挙句の果てに教室の中に境界線を引き、しばらく対立するなんてことがありました。
正直、それを思い出しました。

話は架空の国の架空の刑務所でのお話。
オープンプリズン、つまりは束縛の少ない自由な雰囲気の刑務所が舞台。
この刑務所、オープンプリズンだけあって、看守も受刑者も和気あいあいと過ごしていた。

そんなある日、国が分裂。
何と刑務所が国境上の刑務所となる。

戸惑いながらも、次第次第に受刑者と看守も分裂。
刑務所を二分した争いはエスカレートし、看守を交えたお喧嘩となり、けが人を出す大騒ぎに。

ところが、隣の大国に二国とも吸収され、一つの国になると・・・

日本のようで日本でないようで日本であるようなそんな話。
人と人の関係は実は変わらないはずなのに、置かれている環境が変わると、次第に環境に左右され、ちょっとした利己意識が互いに刺激され、エスカレートしてゆく。

鋭い人間観察をベースにした、どうしようもない人の性(さが)を的確に描いた土田君らしい作品。
しかも、それを8人の役者がキャラをしっかり立てて描いてゆく。

どうしようもない人間臭さを皮肉たっぷりに、それでいて愛情込めて描いているのはほんとさすがです。

最後のシーン。
「心の中に線を引いてしまっていたんだ」
というセリフが真理をついていました。

相変わらず、すごいなぁ・・・

終演後、ずうずうしくも楽屋にお伺いし、土田君と奥村君に挨拶させていただきました。
いやはやほんと幸せなひとときでした。

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-ABCホール

とてつもなく静かで、それでいて力強い。
そんな一人芝居でした。

通されたのは書院造の和室。
その真中に畳4畳半程度の大きな水盤。

役者は悪い芝居の山崎君、そして脚本・演出は砂の上の企画の司田君。
二人とも西一風の後輩達です。

私が先輩面するのは、正直かなりおこがましいですね。

さて、お芝居。
山崎君は胡坐をかいて座ったまま、ほとんど動かず、90分話し続けました。

舞台はある山中、吹雪の凍りついた湖畔で、一人の漁師である男が、倒れていた女を拾うところから始まります。
この男の半生を描きます。

ごく自然に男と女は暮らし始める。
話の語り手は女を母と呼び、男を父と呼ぶ息子。

時は流れ、男は鹿を撃ち続ける。女はある日我に返り、そして、死ぬ。
納戸に残された女の免許証を頼りに、男は東京へ行き、女を実家を訪ねるが、女の家族に会うことは叶わなかった。
さらに時は流れ、男は鹿を撃ち続ける。
そんなある日、男は雪崩に飲まれてしまい、最期を迎える。
それを息子は見ていた?
息子・・・・そう、息子は生まれてこなかった子、そしてずっと父を見守っていた子だった。

このお芝居。
プロデューサーからは下の写真のシーン。
水盤に赤い花が散るシーンを組みこんで欲しいと要求があっただけだそうです。

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-水分シーン

そこから、ここまでの話を展開するのはさすがです。
また、この芝居を一人で座ったままやりきった山崎君もさらにさすが!

動かない芝居がどれほど難しいかは良く解ります。
動かないがゆえに、観る側のイメージがどんどん膨らみます。
でも、それは演者の技量がないとただのつまらない芝居になってしまう。
そうさせない技量と精神力が山崎君にがありました。

役者山崎彬・・・・さすがです。
そして、それを書いてやらせた司田由幸・・・・・さらにさすがです。

とにかく、言葉と役者の力に圧倒されました。
写真は主水書房の外観です。

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-主水書房外観
アングラ感漂うフライヤー・・・・
もしかして・・・でも1回生の田邉君の作品だし・・・
と思って観に行ったら、なんとしっかりアングラ館の漂う作品でした。

舞台は廃園に追い込まれた遊園地・・・

その遊園地に心血を注いだ男の話を語りながら、さまよう男、遊園地の歴史を語る女、その遊園地で働き続ける男たち、そして、遊園地に潜む怪人二十面相を追う少年探偵・・・・

まさに、唐十郎の世界を思わせる世界感。
ただ、我々の時代の芝居とは違い、すっとしたライトアングラ感の作品でした。

若者たちがこんな芝居をするのかという驚きの方が大きかった。

できれば、もう一回視点を変えて観てみたいと思わせる作品でした。
ただ、後もう少しずつ工夫すれば、もっと面白くなる可能性があるなと思います。

足りないのは「深み」

話はもとより、登場人物それぞれが背負っているもの、演技・・・・
そこに背負っているものが見えてくれば、観る側の想像力が刺激され、さらに話が深くなります。
そういう意味では、1年おいて、もう一回見直して焼きなおしてほしいと思います。

後は前半にもうちょっとエンジンがかかる部分があればなお良しだたかな。

さて、そんな今日、25年ぶりに先輩と再会しました。
Wさんと言って、西一風第一世代である、私の一年先輩。
なんと、私のブログを読んで頂いていて、一度いかなきゃと思って頂き、来て下さいました。

いやはや何と言っていいか・・・・
ほんとうれしい限りです。
いつも書いていますが、すべての後輩諸君に感謝です。

さて、西一風、明日楽日。
ぜひご覧ください。

写真は今回のフライヤーです。
良くできています。

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-廃園環状列車

木曜日の夜、行ってきました京都ロマンポップ。
いました!30人の白塗り集団。

いやはや、大勢います!
集団劇!
いいなぁ!

まあ、やりたい放題って感じでした。

生演奏の元で繰り広げられる白塗り集団の集団劇、内容は・・・・・

桶狭間の戦いで偉大な父を失った今川ウジザネが、どんな仕事も続かず、ローソンのバイトもクビになり、仕方が無く得意の蹴鞠で心を慰めていると、そこへトルシエが現れて、セリエAへ入るために乗せられた船が海賊に襲われて、そのまま海賊になって、そのたびの途中で世界メス豚選手権があって、そんでもってイタリアについたら、愛する妻と息子が奴隷になっていて・・・・・・・・・・

あ、私の頭がおかしいのではありません。
マジでこれあらすじなんです。
まだ公演中なのでこれ以上書きませんが。

はっきり言って、あらすじはどーでもよかったのではないだろうか。

大勢でどわーーっととやる芝居をやりたかったんだよね・・・・たぶん。

迫力十分、はっきり言って面白かった。

が、

あとちょっとだけ何かが足りない・・・何かが。

そこは何なんでしょう。

主張かな?

あったんですけど

ばかばかしい中にも、抱腹絶倒の中にも、全編ギャグの中にも、何かもう少しプラスアルファの主張があるともっと味がでるのではないでしょうか。

なんてね。

(後日註:この感想は私の観方が浅いのだと、思い知りました。この作品の背景には向坂さん自身の人生への葛藤そのものが現わされているのだと・・・・私はまだまだです。向坂さん、ほんとすいません。)

しかし、沢さん、迫力ありましたね。
いい役者です。
あそこにもっとおとなしい芝居が加わると強弱ついてなお良いような気がします。

明日は楽日ですね。
もしよければ白塗り軍団観にいってください。
写真は、なぜか大量にあるミミズ50匹のチラシです。(笑)

mokichi4516こと齋藤秀雄の京都単身赴任生活-ミミズ50匹チラシ軍団