「たいけんようちえんだいすき!」と言ってくれて、父親としてはうれしい限りです。

土曜日は、この待賢幼稚園の土曜参観でした。
この幼稚園が大好きなんだというのは、ほんとによくわかりましたし、毎日通うところを楽しんでくれるのは何よりもありがたいことです。

家族が転居してくることが決まった一昨年の秋に、下の娘の幼稚園を探し始めました。
「公立幼稚園派」の我が家としては、2年間目いっぱい遊ばしてくれる公立にしたいところでしたが、京都での新居の学区には公立がありませんでした。

教育委員会(だったかな?)に問い合わせしたところ、堀川丸太町の待賢幼稚園か翔鸞幼稚園へ問い合わせしてみて欲しいということでした。
京都は言わずと知れた南北に斜面になっている土地。北へ上がるには結構上ります。
自転車で行くなら南北より東西が楽だろうと考え、待賢幼稚園に問い合わせしました。

その際、応対に出てくださった当時の園長先生の熱心さに打たれて待賢幼稚園に決めました。

1学年20名足らずの小さな幼稚園。
でも、みな、明るく元気。
今年、年長組になった下の娘もすっかり幼稚園がお気に入りに。

写真は親子で作った竹馬です。
我ながらうまくできたと思います。

これから竹馬の授業が始まるそうです。
「乗れなくたっていいんです。」って先生は言います。

それでいいと私も思います。

齋藤秀雄です。再び京都へ戻ってきました。-てづくり竹馬
昨日のこと。
休日出勤の仕事を終えて、家族と食事をするために車を走らせていた時のこと。
ラジオから福山雅治の「誕生日には真白な百合を」が流れてきました。

実は、今までこの曲をちゃんと聞いたことがなかったんです。
で、ちゃんと聞いてしまったのです。

不覚にも運転しながら大泣きしてしまいました。

その次の曲がきゃりーぱみゅぱみゅの「インベーダーインベーダー」でしたので、ちょっと助かりましたが・・

この曲は「お父さん」がモチーフになっていると後で知りました。
私の場合は、母にあてはめてしまったのですね。

私も18歳で故郷福井を離れました。
私は、一人っ子でして、母は私は故郷を離れることは反対だったそうです。
というか、離れても戻って来てくれると思っていたようです。
それはずっと後で知りました。

私は、京都の大学を出て、京都の会社に就職し、すぐに東京に転勤。
結局、今も故郷には戻っておりません。
そのせいで、故郷には年老いた祖母と父が二人で暮らしております。

ま、今は京都におりますからだいぶ近くにはなりましたが。

親の心、子知らずだったなぁと思います。

母が逝ってもう16年。
その2年後に生まれた上の娘は14歳になりました。

過ぎた人生、何が良かったかなど、正直わかりません。
この先の人生も思うようになるかもまだわかりません。

親の心、子知らずをまた、子供と繰り返すかもしれません。
でも親子っていうのはそうやって成長するものなのかもしれません。


西一風の真骨頂はオリジナル作品にあります。
これはおそらく28年間変わらないのでしょう。
FBで某先輩とも同じ感想を共有しました。

今年の新歓公演は峰守さんの作演出の「みつとつば」
西一風においては彼女の初作品となります。

学生会館3階5ホールという狭い会場にシンプルな舞台。
それ故に、しっかり芝居をしないとお客さんがついてこれなくなってしまいます。

「チャレンジャーやのう」
というのが観る前の感想。

観終わった感想は
「なかなかやるじゃないか」というものに変わっていました。

詳しいあらすじは書きませんが、(実は書き始めたのですが、ストーリーが立っているお芝居ではないので、逆につまらなく伝わってしまいそうで止めました。)で、4人の登場人物が、いろいろな時代や人間関係の変化する設定の中で、それぞれの心境と吐露してゆくもの。女性ならではの視点もあり、なかなか楽しめて観ることができました。

まだまだ設定が甘かったり、唐突だったり、浅かったりという部分はありますし、そこは作品を重ねてゆく中で上手になってゆくのかなと思います。

私が観た前作は「六本木少女地獄」なのですが、それに比べて、随分と4人のキャラクターが立っており、演技もしっかりしていて良かったです。
もちろん、アテ書きしていることもあるのでしょうが、それぞれの個性の良いところが引き出せていたと思います。

また、シンプルな舞台にシンプルな衣装や照明、音効ゆえの工夫もなされていて、それも演技とのバランスがしっかりとれていてよかったですね。

もちろん、本だけではなく、まだまだ直さなければならないところはたくさんありますが、そこはご愛嬌でしょう。

「やっぱりオリジナル!」というのはそういった「シンプルな中のバランス」が巧かったし、心地よかったというところです。
そういう、オリジナリティを大事にする気風というのが西一風という団体の中に28年の間、廃れずに伝わっているというのは、うれしいやらありがたいやらです。
ほんと、後輩諸君に感謝!

いろいろな後輩諸君にお聞きしても、西一風が40名とかの大所帯になったことはなかったと聞きます。
大体、10名から20名程度なのでしょう。
その中でも、常に複数の「ホンが書ける人」あるいは「書こうとする人」が出てくるのはこの劇団の大きな強みなのでしょう。

次の夏公演は山井君が書くと聞きました。
また、観に行きます。

さて、写真は学生会館3階の踊り場で、挨拶する後輩達と立て看です。
懐かしいやら、うれしいやら、そういえば私もここで練習したこともありましたね。

齋藤秀雄です。再び京都へ戻ってきました。-みつとつば1

齋藤秀雄です。再び京都へ戻ってきました。-みつとつば立看

やっぱり私は建築家に自分を重ねて観ておりました。
ま、村長の娘とのようなロマンスはありませんが・・・・・

5月に田辺さんご自身の演出による公演があると聞いてから、ずっと楽しみにしておりました。
ところが、その間に仕事の状況が急変し、バタバタの日々、休日もかなりの頻度で出勤の状態。
それでもなんとかやりくりして先週の土曜日に観てまいりました。

この作品は昨年の7月に、筒井さん、柏木さんという二人の演出家がそれぞれ違うキャストで創り上げ、その二つの作品を続けて観るという企画があり、とても面白かった作品です。

昨年の作品はこちら をご参照ください。

で、田辺さん演出はやはりさすがでした。

円形の舞台、床を塗った赤は、壁や机の下側を赤くグラデーションで染めていました。
「沼」をイメージしたそうです。

5人の登場人物は、前回の公演の時と比べてさらにキャラクターが際立っており、役者さんそれぞれの掛け合いが実に絶妙でした。
藤原さんの秘書は、圧力がすごいし、河合さんはやっぱり棒を持って転がっているし・・・

その中で、どうしても私は建築家に自分を重ねずにおれません。
きっちり仕事をしているはずなのに、何回もやり直し。
誰のための図面なのか、何のための図面なのか、だれがOKを出し、だれがNOを言っているのかわからず、もがき苦しみ、ついには、図面のポイントとなっていて、かつ、秘書らの反対を押し切って、行方不明の「村長の犬」を探しに出てしまい、口ばかりの犬ハンターとも対立し、最後は投石にあたって死んでしまう。
ちゃんとした仕事をしようとしていたのに、空鉄砲を打つ人にすら負けてしまう。

なんという閉塞感だろう。

田辺さんの作品はこの閉塞感の描き方が絶妙です。

それと、これはアフタートークで山口茜さんもおっしゃっていましたが、村長の嫁が後半次第に強くなってゆく様も実に秀逸で、逆らうことのできない運命というものを強く感じました。
また、この閉塞感がまさに京都の演劇人の閉塞感ともつながるとのお話がありました。

でも、私は最近思っているのです。
閉塞感を打破しようと思っているからこそ、閉塞感を感じるのだと、だから閉塞感を感じているときこそ打破できるチャンスがあるのだと思うのです。

もしかすると、建築家Mは自身の閉塞は打破できずに死んだかもしれないが、娘の閉塞を後に打破できるかもしれない。ある意味そういう可能性は残されているのだと思います。

役者ですが、飯坂さんはよく頑張っていました。
正直、ちょっとすごいメンバーの中でよく戦っていたと思います。
しかも、遊びまわっている小娘の雰囲気よく出ていたし・・

彼女を学生時代から知っていることもあり、一人の舞台女優が成長してゆく様をドキュメントで観ているような感覚に襲われます。

都合3回観た「建築家M」
レパ欲しいなぁ~って思っていたら、売ってました。

そりゃ、買うでしょ!普通。

ということで、写真は建築家Mのシナリオです。

齋藤秀雄です。再び京都へ戻ってきました。-建築家M

いやはや、仕事がバタバタです。でもなんとか今週はお芝居を一本観れました。
近日、時間がある時に感想書かせていただきます。

さて、村上春樹さんの新作が話題になっていますね。

私は、読んでません。
代わりに山村竜也さんの「八重と会津の女たち」を読みました。
先祖が天領百姓のせいでしょうか。
どうにも幕府方に肩入れしてしまいます。(笑)

村上春樹さん、昔はよく読んでました。
一番好きなのは「世界の終りとハードボイルドワンダーランド」

ところが、「ねじまき鳥クロニクル」の2巻目を読んでいるとき、
読んでる自分がとてつもなくアホらしく思えてしまい、それ以降、一切読んでいません。

ま、そんなこともあるもんです。

あ、決して嫌いではないんですよ・・・・たぶん。

齋藤秀雄です。再び京都へ戻ってきました。-新作:村上春樹