聖人の教えにおいては、既記のごとく、上におるものは教訓を垂れ、下におるものは物質をもってこれを謝恩する法則であります。
しかるに現代の人はこの法則 を知らずして、学問もしくは知識に関する講義もしくは談話には謝礼をなせど、道徳もしくは信仰に関する講義もしくは談話に対しては、極めてこれを軽視して 謝恩の念を起こさぬのであります。
すなわち本末を転倒しておるのであります。
人間ひとたびこの原理を理解することが出来たならば、その人は幸福に向かう門 戸《もんこ》に入り得たのであります。
広池千九郎WEBSITE格言の間より