大善を行い一躍して聖位《ひじりのくらい》に登る 微善を累積してついに積善の家を形造ることは、最高道徳において尊いことと認むるのであります。しかるに、学力・金力もしくは権力等の大なる人がこの最高 道徳を聴いて大いに感動せられ、その偉大なるその人の所有の力を傾注《けいちゅう》して最高道徳の普及を図るに至らば、その人はたちまち一躍《いちやく》 して聖人になったのであります。然《しか》るときにはその人の徳はその人のあらゆる運命の上に現れて、その人及びその人の子孫を幸福にするのであります。 広池千九郎WEBSITE格言の間より