歴史を尊重して推移《よのうつりかわり》を稽《かんが》う 従来の哲学的教説〈ここにいわゆる哲学は純粋の学問でなくして政治的意味を含むもの〉もしくは宗教の教理は往々《まま》その時代の慣習もしくは制度に対し て急激の改革を唱え、破壊的性質を帯ぶることがあります。しかるに、最高道徳はすべて人類の経験・知識・慣例・慣習及び法律を尊重するのであります。それ 故に、すべて人類の過去の歴史を尊重して、人間の精神的及び物質的推移の法則に適従しつつ、漸次に聖人の教説及び教訓を実行させようとするのであります。 広池千九郎WEBSITE格言の間より