従来、品性野卑の人は、他人の衣・食・住その他見聞することにつきて、 直ちに自分の意見を出して、種々なる忠告を試むるものが多いのであります。
すなわちかかる人は他人の服装、室内の装飾もしくは携帯物等を見回して、直ちに 種々の意見を吐きますが、その結果につきては何らの責任観念はないのであります。
しかるにいま、最高道徳においては、他人に対して忠告を与うる場合には、その大なることには徹底的にその全責任を負う覚悟がなければなりませぬ。次にそ の小なることにても、ある程度までは、その責任を負わねばならぬのであります。
故に一言一行慎重を要します。その代わりにはその一言で世界の人が開発さ れ、自他の幸福が増進さるるのであります。
広池千九郎WEBSITE格言の間より