慈悲にして寛大なるこころとなり且つ自己に反省す | 格言とその意味

格言とその意味

廣池千九郎先生の格言とその意味をUPしていきます。

従来、慈悲寛大・自己反省の人がないではありませぬが、それは多くはその人の天性に出ずるか、もしくはその人の知的道徳にすぎぬのであります。しかるに最 高道徳にていわゆる慈悲の人とは聖人の教えに従い、神の心を体得して慈悲となり、よく伝統に奉仕し、かつ世界の人心を開発しもしくは救済しようという偉大 なる希望の上から、他人を愛し、他の過失及び悪行をゆるし、かついかなる場合にもすべての責任を自己に負うて反省し、しこうして無我の至誠をもって努力す る人であります。
 故にこの慈悲の精神が最高道徳実行の第一の根本精神となるのであります。かくて正義の精神はこの慈悲の中に含蓄されておるものであって、その正義の精神 は慈悲の精神を表現する場合に、これを制限してその過・不及なからんことを期するものであるのですから、神の慈悲には必ず正義を含んでおるのであります。

               広池千九郎WEBSITE格言の間より