当欄および次欄は現時点の報道まで、わいせつ事案ではありません。おそらく今後も同時案に発展することはないのではないかと思っています。
そこで、わいせつ事案でもないにもかかわらず容疑者が実名や顔写真、家宅などがあからさまに報じられるいわゆる社会的制裁について考えてみました。
関東(和光市)での事例です。(沖縄での別件は次欄にて言及します)
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(TBS NEWS DIG Powered by JNN) - Yahoo!ニュース
配信 引用 ※容疑者名は伏せました
受験勉強めぐって家出した男子中学生を自宅に連れ込む 男2人を逮捕 「誘拐になるとは思わなかった」
警視庁によりますと、男子生徒は母親と受験勉強などをめぐり口論になって家出していて、容疑者らは男子生徒が書き込んだ「泊めてくれる人募集」というSNS上の投稿を見て男子生徒に連絡。待ち合わせ場所に現れた男子生徒を車に乗せておよそ9時間連れまわした後、自宅に連れ込んだということです。
(フジテレビ系(FNN)) - Yahoo!ニュース ※同
少年誘拐の20代男2人逮捕 SNSに「中3男子家出中」(フジテレビ系(FNN)) - Yahoo!ニュース
略
警視庁によると、容疑者らは、SNSに「中3男子家出中」と投稿していた少年に連絡を取って駅で落ち合い、「大変だね」と言って、自宅に連れて行ったという。 2人は容疑を一部否認しているが、警視庁は、少年を何らかの犯罪に引き込もうとした可能性もあるとみて調べている。
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車の中や自宅に連れ込んだ後、少年へのわいせつ行為がなかったのであれば、確かに保護者の承諾なく未成年者をドライブに連れ出したり自宅に入れることは違法行為ではあります。出会ったばかりの少年を9時間も車で連れまわしたり安易に自宅に連れ込んだことは猛省していただきたいものです。
息子に家出宣言された保護者としては御心配も並々ならぬものがあったのでしょう。
ただし、それで両容疑者への今回の社会的制裁はやりすぎの感は否めません。違法行為とはいえ善意での事であれば同制裁には情状酌量が要されましょう。
また(フジテレビ系(FNN))は警察は別犯罪への引き込み疑惑を報じていますが、これはおそらく、わいせつ目的で未成年を連れまわす行為への予断とも思われます。それを立証するためにかくも大々的に公表したのでしょうが、現状では今回の逮捕案件以外は立証は困難です。
それを思えば両容疑者が警察に連行される様子を大写しで報じて、反省後の更生を阻害するというのはメディアの横暴でしょう。
報じるならせめて読売新聞オンライン(
の報道のように匿名報道にすべきでした。
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家出中の中3を自宅に連れ込む、男2人逮捕「誘拐になると思わず」 :
(略)
2人は生徒とSNSで連絡を取り合い、近くの駅まで車で迎えに行っていた。
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ともあれ、書類送検はするのでしょうが、検察は社会的制裁の暴走を防ぐべく速やかに起訴猶予処分に踏み切るべきでしょう。
追記
追記2
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(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュース 配信 引用
男子中学生誘拐の疑い 男性2人を不起訴処分
略
東京地検は8月31日付で、男性2人を不起訴処分としました。理由については明らかにしていません。
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不起訴=起訴猶予は当然でしょう。
追記3