前欄や前々欄にて当事件における男児ポルノの動画の製造者の責任の大なることについて言及しましたが、別の報道で製造者は既に別件にて摘発されていることが報じられていました。
また動画に裸で出演させられた「男の子」は案の定、男子小学生であったそうです。 そしてその男子小学生の裸の画像をツイッターに載せ、有料アプリに誘導してわいせつ動画を公開したとして摘発されたのは茨城県の男子中学生(14)と福島県の男子高校生(18)を含め計6人いることもその報道にて言及されています。
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毎日新聞2017年7月15日 大阪朝刊
わいせつ動画投稿:男児裸動画投稿疑い 中高生ら書類送検 ポイント目的
京都府警 男子小学生の裸の画像をツイッターに載せ、有料アプリに誘導してわいせつ動画を公開したとして、京都府警は14日、中高生ら6人を児童買春・ポルノ禁止法違反(公然陳列)などの疑いで書類送検したと発表した。アプリが使用されると商品券と引き換えられるアマゾンのポイントがたまる仕組みで、少年らは「小遣い稼ぎだった」と容疑を認めているという。
書類送検されたのは、埼玉や神奈川など5県に住む中学3年~高校3年の少年5人と、東京都東村山市の無職の男(26)。画像や動画は児童ポルノの愛好家グループ(既に摘発)が作製し、インターネット上に流布されていたものだった。
京都府警によると、少年らは動画共有アプリ「動画コンテナ」にネット上で入手した3~10分の動画を投稿し、ツイッターには画像とともに誘導先の動画コンテナのパスワードを記載。動画を見るためには、さらに有料の「鍵」が必要で、鍵の収益の一部が動画投稿者にポイントとして還元される仕組みだった。ポイントを一定数以上ためるとアマゾンギフト券に交換でき、約4万円分を稼いだ少年もいたという。
https://mainichi.jp/articles/20170715/ddn/041/040/021000c
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業界の超大手であるアマゾンはアプリが使用されると商品券と引き換えられるアマゾンのポイントがたまる仕組みをしら知らなかったのでしょうか? いずれにせよ、裸のわいせつ画像がweb上に永久保存されるかもしれない男児のことを考慮しない蛮行の動機にアマゾンのポイントが利用されたことに対してアマゾンは事態を深刻にとらえ同種の利用再発を防ぐ手立てをしなくてはなりません。
また動画を作成したという既に摘発した愛好家グループへの確証ある特定は困難ですが、警察は再発防止の観点から具体的にどのグループなのかを公表するほうが公益に適うのではないでしょうか。
多分これまで摘発され報道されたグループの一つとは思われますが、「どのグループかは察してよ!」で済ませるべき事案ではありません。
また防犯啓発の観点から被害男児の学齢や加害者グループがどのようにして男児を動画に出演させたかについての公表も有意義なものと思われます。
メディアも裁判報道にまで踏み込んでそのあたりも報じるのが社会の木鐸というものでしょう。
それにしても製造者摘発後も男児のわいせつ画像が出回るとはネット社会の恐ろしさを象徴しています。前回の製造者摘発や今回の複数の投稿者摘発を契機に、今後この男児の動画や画像が出回ることのないよう強制措置や厳しい警告も含めた対処が必要なのではないでしょうか。