久々の武術考察。
小倉碑文。剣豪・宮本武蔵の息子、宮本伊織が残した武蔵の顕彰碑。
ここに宮本武蔵の父が十手術の使い手だったとある。
で、この記述から、有名な宮本武蔵の二刀流は、柔術(十手術や棒術を含む)から由来する技術ではないかという考察もある。
そんな話から、お土産レベルの物ではありますが、十手を買ってみたわけです。
『十手はリアルには使い物にならない。』…なんて言われたりしていますが、それは【日本刀と対峙することを基準にしている】からこそ抱く感情だと思います。
もっとも江戸時代の十手は、今の警察手帳のような身分を表す備品だったと言われていたりしますが…。
とりあえず、以下は私が実際に十手を持ってみた感想です。
思っていた以上に、殺傷能力のある武器だなと思いました。対峙するなら、マジで木刀よりも十手のほうが怖い。金属の棒を舐めていました。
そして、あのカギ。近距離で突かれたら終わりだ。
しかしながら、一つ疑問を感じたことがあります。
十手の持ち手が細いこと!
ただ、小倉城で展示されている本物の十手を見て下さい。
持ち手の紐が巻かれた状態でこの細さなので、やはりこの細さが十手なのだと思う。
勿論、youtubeを見ていると、持ち手だけが太い十手術を披露している流派もあったりしますが、十手の一般的な太さと言えばこの画像のような細さになるでしょう。
ここからは、私の勝手な想像。
十手って、ドラムのスティックのように手首のスナップで振るのが正しい技法なんじゃないかと思ったんですよ。
持ち手が太ければ、腕でしっかりと振ることができます。でも、腕を振れないくらいの超近距離の戦いというのもあるんです…。その場合、手首のスナップで振れる武具が必要となります。
太い持ち手の棒を手首のスナップを使って振るとすぐに握力が疲労する。でも、持ち手が細いと握力を使わずに何度でも振れる。
十手の持ち手が細い理由はこれだと思う。
つまり、日本刀と対峙することが、その用法のメインではない。
まあ、真相はわかりませんが。
最後、このブログ記事の写真撮影のために、 小倉碑文に行ってきた際の動画。