力道山VSデストロイヤーを見る | 上条武術研究所

上条武術研究所

プロレス・サンボ・合気道を経験。
月刊秘伝読者。
○現在の活動
・自宅ジムを開放(不定期)
・武術系、介護系の同人誌制作

デストロイヤーがレスリング巧者なのもあり、キャラクターとしての姑息な反則ムーブもちょいちょいあるのですが、大まかにはチェーンレスリングのお手本みたいな試合で、面白いです。

ただ、昔の試合なので、今の感覚で見てしまうと「?」とか「!」とかのシーンもあります。
そんなシーンを紹介。

①いや、力道山卑怯だろ!
コブラツイストで締め上げるデストロイヤー。力道山はジリジリとロープへエスケープ。

姑息な反則は随所でやっているものの、ここでは技を解いて、クリーンファイトをアピールするデストロイヤー。

その隙をついて、空手チョップを炸裂させる力道山!卑怯すぎる。
まあ、お客さんのほうは待ってましたと言わんばかりの拍手喝采。

あと、そこから押さえ込みも注目しておきたい。
いわゆる上四方に入る。
上四方で押さえ込みというのも、今のプロレスでは珍しいと思う。いや、ほとんどない。
さらに、そこから…

ダメ押しの足を固定!ダサい!
ダサいけど、使っている人はいないだろうから、今見ると逆に新しいと私は思う。


②デストロイヤーの名もなき技がカッコいい。
4の字固めに入ろうとするが…

力道山は体をうつ伏せにして逃れる。

すると…
こういうインディアンデスロックみたいな体勢になる。
そして、このまま締め上げられる。
4の字固め失敗みたいなアナウンスで、お客さんとしては中途半端な技という認識なんでしょう。デストロイヤーとしても、チェーンレスリングの中でよく生まれる名もなき固め技にすぎないんでしょう。
でも、両者が完全に寝てしまう4の字よりもカッコいい固め技だと思った。


私自身、プロレスの経験があり、少なからず裏を知ってしまったため、もう純粋に完全な競技として観戦することはできない。
しかし、プロ・レスリングの技術を学ぶことをできたので、このようにレトロプロレスの至高のレスリング技術を楽しむことができる。
レトロプロレスは見所がたっぷりである。