銀髪鬼フレッド・ブラッシー。
必殺技は噛みつき。
この噛みつきのシーンがテレビで放送された当時、ショック死した人がいるとかいないとか…。
で、試合の感想。
まず、驚くことが多い!
ヘッドロックからのパンチが…
レフェリーから反則をとられる行為。
実況でも「反則パンチ」と放送している。
当時はこの認識なんですね。ヘッドロックパンチは反則。
ブラッシーも「平手だ。」みたいなアピールをする。
ヘッドロックからのパンチって、基本動作みたいな認識があったのですが、よくよく考えてみたら、やっぱり反則ですよね。
これは、トーホールドでも同じで…
トーホールドからの極めている部分への追い討ちのパンチは、当然に反則。
バシッ!と殴る。これは反則。
僕の場合を考えると…
関節を攻めていて、手数が詰まった時とかに、
【極めている部分へのパンチやボディプレスを入れる→別の技へ移行、もしくは再度その技】
みたいな、場面展開のアクセントとして、打撃技を挟んでいましたが、まあ反則ですよね。
この試合だと、パンチ系はスタンドでもグランドでもレフリーに止められる。
ただ、前蹴りやチョップは有効みたい。あとコーナーに押し込んでの力道山のチョップは、反則として止められていた。
ロープブレークですもんね。
トーホールドの話に戻ります。
写真ではわかりにくいですが、反則と言われたブラッシーは「強く掴んだだけ。」みたいなアピールで誤魔化す。
今のプロレスと違うなと感じた部分が、レスラー側がレフェリングに対して、リアクションをしているところでしょうか?
今の時代も広い意味ではそうなんですけど、この時代は形だけでなく、リング上でレフリーの権限がしっかりしているな~と感じました。
あと、この時代のレフリーって、元レスラーとかだったりしません?
他の競技なら、この厳粛なレフェリングと、元は競技者であることは当たり前ですよね。
正確なデータではないですが、80年~90年辺りから、レフェリーが乱闘に巻き込まれたり、レスラーから暴行を受けたりという、派手なアクシデントみたいなヤツが多発するんじゃないかな~と思うんですよ。
アントニオ猪木のリアルアクシデント系、ジャイアント馬場のレスラーの身体を大きく強く見せるため系というか。多分、そんな感じ。
その経緯を経て、プロレスにおけるレフリーの権限とかルールみたいなものが、見ている側もやる側も麻痺してきたんじゃないかなと思います。
今、ヘッドロックのパンチで反則をとるレフリーがいますでしょうか?
力道山の時代のレスラーは、ヘッドロックパンチをやる場合にはしっかりとレフリーには隠してやってますし。反則技が大事に使われていると思いましたね。
一応、時代の流れでファンが求めるものも変わってきますから、昔のプロレスが良くて、今がダメと言いたいわけではないです。
個人的にちゃんと競技になっていて、凄いなーと思っているだけです。
ちなみに、タイツを掴むのも反則をとられる。
僕ら、ブレーンバスターの時とか、普通に掴んでいましたが…。
ブレーンバスターの元祖を考えると、本来は悪役の技なのかなと思ったりする。
あと、素晴らしいところ。
①力道山のチョップを受けての、ブラッシーの身体が硬直したままの後ろ受身。足は抜かない。
いわゆるショルダータックルを受けた時の受身とは、違うスタイルの受身なんですよね。
後の時代のシンとかブッチャーって、より派手な狂乱ファイトが求められていたから、こういう姑息な反則をしなかったんだと思いますが、その辺りの時代からプロレスに入っている私なんかは、このブラッシーの高度な反則行為に驚きました。
ちなみに、シチュエーションとしても、練られています。
三本勝負で、一本目はネックブリーカーでブラッシーがあっさりと獲ってるんで、二本目が時間切れ引き分けでも、その時点で力道山は負けてしまうんです。
だから、こういうブラッシーの反則って、時間稼ぎの効果もあるので、単に卑怯とかじゃないんですよね。やることに、ちゃんと理由があるわけです。
プロレスはこうあるべきと思いますね。
最後は、フィニッシュ。
パンチで場外に出された力道山。
しかし、戻ってきて、ロープ越しの体当たり。
関係ないが、セコンドのジャージが格好いい。【◯◯プロレス】ではなく【リキジム】表記のジャージ。
そうなんですよね!ボクシングとか他の競技なら、ジャージの表記はこっちなんですよね。プロレスはジャンルの名前で、所属はジムの名前になる。
力道山が目指していた立ち位置が分かりますね。
そして、フォール。
やっぱり、力道山は縦に押さえ込む。
ブラッシーはデストロイヤーと違って、レスリング的な動きはあまりしませんでしたが、反則だけでここまで見せれるのも凄い。
やはり、レトロプロレスは素晴らしい。
そして、私のトレーニングの話。
開脚がまだできない話。
体重としては、実は5㎏くらい落ちました。身体自体も動くようになりました。
ただ、まだ開脚はできない…。
上体が床に着く柔らかさが最低ラインだと思っていますので、まだまだ頑張らねばなりません。