今年は雨が多かったですね。

 

洗濯物も乾かず、家のたたみやフローリングがベタついたり、

押入れの湿気も気になりますよね。

 

そんな なか、

 

 “雨の日に床下換気扇を稼働させると、逆に湿気を取り込んでしまうのではないか?”

と考え、運転を止めているというお客様が時々いらっしゃいます。

 

 

 

    ヽ(。_゜)ノ ヘッ?


 

   (*゜ヘ゜*)そうかな?

 

 

 

それってどうなのでしょうか?

 

 

    例えば・・・・

 

床下換気扇が停止している場合でも、湿った空気は少しずつ侵入してきます。

 


特に夏場は、高温多湿の空気が、日も当たらず換気も十分でない床下に入りこみ、

冷えた基礎や地盤面に接する事により、さらに冷やされて相対湿度が上昇します。

 

そこで 更に湿った空気のおかげで、木材の含水率も上昇します。

 

そうした木材には、気温25℃以上、湿度80%以上、含水率20%以上になれば、付着したカビ菌や腐朽菌がセルロース等をえさに増殖します。

 

 

場合によっては白ありも食いつきます。

 

また、床下環境で冷やされて露点に達した飽和水蒸気は、地盤面や基礎、水道管、釘や建築金物、鉄骨等に結露となり水滴が付着します。

 

 

 

 

 

 

そして、中性化したコンクリートのかぶりの浅い鉄筋や、防錆処理の不十分な鉄をボロボロにサビさせます。

 

 

 

 

これが床下の環境です。

 

 

 

 

それでは、 これらの湿気改善策を検討します。

 

まず、日本の国土においての、温暖湿潤気候と言われるの地域のなかで、

東京地区を参考にします。

 

6月から8月の気象庁の過去の気象データをみると、たとえ雨の日であっても平均湿度は100%ではありません

 

 

   (ちゃんとデータみましたよ。)  

      

       ( ̄▽+ ̄*)キラーン

 

 

終日、雨が降った日を 数日ピックアップすると、

 

平均湿度は90~99%。

最少湿度は72~92%程です。

 

雨天でも湿度100%ではないんですね。

 

さらに、もっとも気温の上昇する時間帯は相対湿度が最低となり、

逆に気温のもっとも低下する時間帯には、相対湿度は最高になります。

 

 

 

簡単にいえば、気温が上がれば湿度は下がり気温が下がれば湿度は上昇します。

 

 

 

特に気温の一番上昇する午後2時ごろは 1日の中で最も湿度の低い時間帯となるので、

この時間帯の外気を取り込むことが床下乾燥に効果的といえます。

 

 

 

そこでタイムスイッチにより湿度の低い時間帯を中心に、

前後2時間・合計4時間ほどの外気を、機械換気により大量に取り込み、

気流をおこし、外気と床下との気温・湿度の差を縮めることが床下換気扇の働きとなります。

 

 

 

そして、その働きにより、床下の結露を可能な限り減少させる事が出来るのです。

 

 

 

 

以上の要素をふまえ、話を冒頭の疑問に戻します。

 

 

 

 “雨の日に床下換気扇を稼働させると、逆に湿気を取り込んでしまうのではないか?”

 

上記のデータにて考察すると、雨天であっても床下換気扇は除湿に貢献するということです。

 

 

 

さらに、たとえは悪いかもしれませんが、

 

我が家では、その日の最後に浴室を使ったものは、浴室換気扇を回し、外に開放した窓を開けることになっています。

 

決まり通り行えば、雨の日であっても翌朝には浴室は乾燥しています。

カラッカラ と云わないまでも、まあまあ乾いています。

 

 

しかし、息子が最後に使用し、換気せず窓も開けわすれ、締め切ったままにしてしまうと、

朝、浴室のドアをあけると、夜に使ったままの濡れた状態です(≧-≦)。  

 

さらに、天井まで結露がびっしり張りついてしまい、タイルの目地にはカビが増殖しているようにも思われます。

 

 

 

これは雨の日の、

最も相対湿度の高い時間帯であっても、

換気を行えば、

ある程度の結露予防の効果は期待できる事の証明にもなります。

 

 

 

 

このような事などから類推すると、

 

雨天の夜であっても換気は有効であるので、

昼間の機械換気はさらに効果が大きい

 

と思われます。

 

 

 

また、床下換気扇の運転コントローラーについては、温湿度検知の上での ON・OFF制御をおこなうシステムもありますが、通常のタイムスイッチよりも機能が複雑化しているので、価格のアップと故障のリスクを勘案しての選定となります。

 

 

一般的には、単純な物理法則に基づいたタイムスイッチによるシステムで十分効果が実証されているので、時間による運転管理で必要十分なセッティングであると思われます。

 

 

 

ここまで、小難しく書き連ねましたが、

 

 

    結論は

 

 

 

“雨の日でも床下換気扇は回したほうがいい” 

 

 

 

  と いうことです。

 

 

 

最後に、一般に認知されている、床下換気扇の効果をコピペしておきます。

  ・害虫の繁殖条件を低下させる
    シロアリなどの害虫は空気の淀んでいる場所を好む。
    通風効果をよくする事で、害虫の繁殖条件を低下させる


  ・結露を防ぎ、建物の寿命をのばす
    強制的に床下に風を取り入れることで、木材にとって快適な状況を保つ。
    特に結露の解消には、抜群の効果を発揮する。

  ・室内の環境を快適にする
    床下の湿気は、室内にも影響を及ぼす。
    ダニやカビの発生条件を低下させ、家族の健康に役立つ。
 

 

 

良いこと尽くめですね。(^u^)。

 

最後までお読み頂いてありがとうございました。

 

 

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