【他ドラマ】自転しながら公転する | ROUTE8787 サンサクキロク

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自転しながら公転する 全3話

2023年製作 TVer ☆3.0

与野都(よの・みやこ)、30歳独身、契約社員。 憧れだった東京を離れ、地元・茨城に戻ってきて1年の月日が経った。 一生懸命頑張っても報われず、将来に不安を抱えて過ごす日々。 そんな時に出会ったのは、優しいけれど経済的に不安定な アルバイト店員の羽島貫一(はしま・かんいち)。 20代の頃のキラキラした恋愛とは違い、 たくさんの「リアル」が突きつけられる中で、 2人の関係は深まって、時に離れてを繰り返していく。

 

 全3話軽く完走しました。

原作ファンとしては、どうしても、評価が厳しくなってしまうんですけど。

 

正直、この作品を40分×3くらいの尺で、

納得いくまで描けというのは、無理がある!!!

・・・とハナっから思っていたので、

まぁ、こんなモンかな・・・と。

原作の方がより、共感度が高いような気がする。

 

でも、主演2人も良かったし、

人物像としては、原作に近かったし、

短い尺の中でも、お年頃女性の苦悩や、葛藤や、

ズルい所や、計算高いどころが描かれていて、

良かったと思う。

 

 とても魅力的だけど、

中卒で、無職・・・となると悩むよね。

 原作では、もっと踏み込んでいて、

一人娘で、親を一人で今後支えていくのは、

不安で仕方なく、妥協してでも貫一と結婚すべきか・・・

と悩んだりするんだよね。

 

ドラマは最終的な着地の心情が曖昧なんだけど、

原作は、なかなかのラストを用意してくれてます。

 

 ドラマの季節様の寿司職人姿もおススメですが、

最終的に、

「原作是非読んで!!」という感想になってしまいます(笑)

 

なんか、ドラマの感想書けば書くほど、

原作はココが~と、そっちの話になってしまうので。

 

 

 

山本文緒先生の遺作となります。

 

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 藤原季節さんは、

存在感抜群で、とても魅力的な役者さんだと

改めて思いました。

 ブレないようでいて、隠されている劣等感や、

自己肯定感の低さ。

これ以上傷つけられたくないから、張られた予防線。

 そんな貫一を、見事に演じていたと思います。

 

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「自転しながら公転する」

自分の仕事や生活、親の介護・・・

それら全部をやりこなせない~と愚痴るおみやに、

貫一が説明します。

 私はこのタイトルが好きで、自分自身も回り続けながら、

社会という場所を回り続けなくてはならない・・

そんな風に捉えています。

 あっちもこっちも~!!悩みが尽きない!!

とパニックになることもあるけど、

「自転と公転」という壮大な言葉は、不思議なもので、

同時に、宇宙から見れば、ちっぽけだ・・・という

気持ちにもさせてくれます。

 色々物事が起こっても、

「私は、今自転しながら公転してるけど、

大した事じゃないわ」と思わせてくれるのです。

 

そして、

気に入った言葉は・・・・。

原作での言葉がしっかり、ドラマでも。

ただ、母親のエピソードが少ないから、

ちょっと唐突な感じはしたけど。

良い言葉です。

 

「何かに拘れば拘るほど、

人は心が狭くなっていく。

幸せに拘れば拘るほど

人は寛容さを失っていく」

 

(幸せになろうとする人は、

不幸を許せない。

少しくらい、不幸でいい)

 

物事に執着する気質のある私は、

こういう言葉が本当に、好きです。

 固執しても、自分を苦しめるだけ。

手放していいんだよ・・・・と言われてるようなんですよね。

 

藤原季節様は文章力も素晴らしいのです。

 

・・・という事で。

ドラマよりも、原作がおススメ!!

ドラマの季節様も観て欲しい!