82年生まれ キム・ジヨン
2019年公開 韓国
118分 ☆☆☆
あらすじ
結婚を機に仕事を辞め、育児と家事に追われるジヨンは、時に閉じ込められているような感覚に陥ることがあった。「疲れているだけ、大丈夫」と夫のデヒョンにも自分にも言い聞かせる彼女だったが、ある日から、まるで他人が乗り移ったような言動をするようになる。その時の記憶はすっぽりと抜け落ちている妻に、デヒョンは傷つけるのが怖くて真実を告げられず・・・
感想
私は、男女差別に若干疎い・・・
そんな人間が、こういう作品と観てしまうと、
日頃、気付かなかった事まで、差別」として実感してしまって、
辛くなってしまう・・・。
私は看護師だけど、
よく娘に、「一人で生きていけるように、手に職をつけなさい」と言っているが、
その言葉自体が、もう男女差別にどっぷりつかってしまった人間なんだな・・・・と。
男女差別をしている気はないが、
女性として生きていくには、どう考えても「職」が必要だ。
要するに、生きていくためのアドバイスに過ぎない。
けれど、ずっと昔は、女性が仕事を持つ事も、学べる事も出来なかった。
時代とともに変化してきている。
女性にも、チャンスがある時代だ。
差別だ差別だ・・・と嘆いて終わるよりも、
女性も立ち向かわないといけない。
女性同士の足の引っ張り合い、必要以上の被害者意識や諦めは不要なのだ。
夫の母親が悪く描かれているが、彼女自身も、
差別されて納得のいかない事もあったと思う。
そういう時代に生きてきたのだ。
作品としては、夫が凄く理解があるのに・・・・と思ってしまった。
仕事を辞めるに至った過程が分からないのも、
完全な共感に至らない理由かも知れない。
以前は理解がなかったのから?
もし、それを描けば、より一層、男性陣にとっては気付きの作品になったんじゃないかな・・と
思ったり(もちろん、女性にも)
義母は、確かに問題もあるだろうが、
嫁の調子が悪いと知ると、会わずに帰ろうとする節度も持っている様子だし。
夫が病院にとっとと連れていけばいいのに~・・・と
ちょっとイライラしたかな(笑)
病院にも行ってもいないのに、
情緒が不安定な妻と、子供を一緒いいさせるのも、ちょっと疑問だった。
あと。
実母が、夫に「長男ばっかり!!」と怒りを露わにして、
漢方薬投げるシーンあるけど、
あれは、長男、逆に傷付くんじゃ・・・?
そして、父親も、漢方薬もう一つって・・・・2つじゃないの?
それはそれで、長女悲しまん??みたいな。
まぁ・・・あとはさ。
主人公、めぐまれてるやん??
ってさ。
確かに、理不尽な事もあるけど、
夫は育児休暇を取る・・とまで言ってくれてるワケやん?
でもって、仕事に来て・・と言ってもくれてるやん?
でも、自分が一歩踏み出せないワケやん?
義母への手前とか、世間体とかさ。
人の対応もそうだけど、まずは、自分の意識だと思っちゃう。
主婦の仕事も、育児も、立派なことだし、
そういう事に意義を持って、立派にこなしている人もいる。
男女差別もそうだけど、
そのテーマだけだと、どうにも納得できない主人公だったかな。
原作はもっと違うようだから。
原作を読んでみようかな。