南極料理人
2009年8月公開
日本 125分
☆☆☆ 2022年⑨
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あらすじ
西村(堺雅人)は南極の昭和基地からも遠く離れた陸の孤島、南極ドームふじ基地に料理人として派遣される。妻(西田尚美)と娘を置いての単身赴任生活で、彼は8人の男性南極越冬隊員たちの胃袋を満たすという大役を任される。基地では雪氷学者(生瀬勝久)をはじめ、雪氷サポート隊員(高良健吾)らが彼の料理を心待ちにしており…
感想
なんというか。
この映画観て、楽しいそう~行ってみたいなぁ~と思わせたら、失敗のような気がするんだが。
いい年した男どもが、わちゃわちゃしつつ、ご飯は上げ膳据え膳で、美味しそう。
ダラダラしてても怒られず、好きなことして過ごすと。
実際はそーじゃないとは思いつつ、
なんか、いいなぁと、思ってしまった。
だから、作ってくれるご飯の有り難みも伝わらず、
ご飯が隊員達の心を癒やしているように思えなかった。
もう少しメリハリをつけて、
南極での隊員の仕事の厳しさを伝えるべきだったんじゃないだろうか。
寒さの厳しさを、裸のままの人間を、冗談半分で施設の外に追い出してドアを閉めるとか、
彼女に振られて雪の上に寝転がるとか、
そういう冗談混じりで描くよりも。
仕事にかける情熱や、ひたむきさ、
過酷さを描くべきだと。
それを見てるからこそ、温かいご飯や、そこから沸き立つ湯気の恍惚感。
そういう食事という奇跡に出会えるんではなかろうか。
料理人という割には、南極だからこその、
努力や裏技なども描かれておらず、
なんら、特殊な事も描かれていなかった。
食材を節約する風もなく、どちらかといえば、
どんどん使っているので、観ている方が、大丈夫かな?と心配になるほどだった。
本当に裸の人を外に追い出しても、
雪の上に寝そべっても、防寒もせず自転車を漕いでも、大丈夫なのだろうか?
そういう心配をしつつも、そういう悪ふざけのシーンは、
何だか、多少、不快な気分にさせる。
伊勢海老をエビフライに・・・ってのも、不快だったけど。
ま・・・・あと、料理人の娘が、
可愛げなかったけど、
あの奥さんを見ると、ああああ、この娘か・・・と
納得できるので、そこだけは、リアルさがあった(笑)
どの俳優さんも、実力のある方々なので、
もう少しシリアスでも、充分いけたと思うから、余計にね。