【前回までのあらすじ】

金融君はリスクヘッジの概念を理解したような、しなかったような・・・そう・・・・


あれは夢だったのかもしれない・・・・。



カレー・・・・・・


いや、カレーのことばかり考えているわけにはいきません。


金融君は夕飯が終わると、お部屋に戻って借りた本の続きを読みだしました。


株式ちゃん


『さて、金融商品にどんなものがあるかわかっていただけましたか?


これをいい感じに組み合わせて投資を行っていくわけですが、四六時中、株価をチェックして値上がり値下がりをみて、何にどれだけ金をぶっこむかを考えるのは、自宅警備員でもない限り大変なことです。


そこで出てくるのが投資のプロです。


この投資のプロというのは言ってしまえばプロ市民みたいなものでしょうか。


投資を職業をする人たちです。この人たちは素人からお金を巻き上げて



いえ、個人からお金をお預かりして、お金が殖えるように代わりに投資を行ってくれるのです!



このプロ市民の有名人としては、ウォーレン・バフェットさんが挙げられます。



このバフェットさん、何がすごいって、


ビル・ゲイツが出てくるまでずっと億万長者ランキング1位だったんですよ☆』



おくまんちょうじゃ・・・・



そこまで読んで金融君は、投資家くんの言葉を思い出しました。



僕はバフェットみたいな投資家になる。



投資家くんの言葉は、自分は世界一のお金持ちになるって言っているようなものです。




なに言ってるんだあいつ?


ハハっと笑って金融君は本を閉じました。



あまりにも子供じみています。金融君はそうおもいました。


だってそうでしょう?


自分と同じぐらいの年の人が、そんなことを言っているんです。


英語のクラスだって、自分と同じぐらいの『中級』、


それでオックスフォードに入って大金持ちになってやるって・・・・。


金融君は、思わず大声で笑いだしました。


おかしくておかしくてたまりません。そんなことできるわけがありません。


金融君はベットに転がって笑い出しました。



金融君「ぼくちゃんの夢はお金持ちですってか・・!ハハ!」



ひとしきり笑って、ぴたっと、金融君はむなしくなって笑うのをやめました。



投資家くんの目を思い出したからです。





暗く、燃える様な目です。




瞳の奥には得体のしれない何かがあるのです。


彼は本気なのです。



金融君は知りませんでした。



貧困の苦しみと悲しみを。



そこから這い上がるための血反吐を吐くような努力と、



それに負けない心を。



彼は信じているのです。自分の輝かしい未来を。


なぜ信じられるのでしょうか。だって今は何も持っていないのに。



世界一の金持ちか・・・・・・・・



・・・・・・。



俺は何になりたいんだろうな。



もしかして、何もなりたくないのかもしれない。


そう思いながらもいつの間にかに金融君は眠りについていました。



つづく


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『こんにちはっ!僕の名前は株式ちゃん!今日はみなさんと一緒に投資について考えていきたいと思います!』


本を開くと、そんな科白と、金髪碧眼の美少年の挿絵が描かれていました。

なるほど、この本はこのキャラが投資について教えてくれる、そんな本のようです。


なんて!わかりやすさでしょう!


きっとこの本はそのうち、メディアミックスとかしちゃって、漫画化にアニメ化、しまいには映画化とかしちゃって、筆者はめしうまヘブン!になるに違いありません。


金融君は読み進めました。



『投資というのはざっくりいうとお金を増やすことです。


皆さんはお金をどうしていますか?銀行に預けていますか?


銀行に預けるとその分だけ、利息がついてお金が増えますよね?だから、

銀行に預金することも投資のひとつだといえます。


また株を買ったりして、その株が値上がりしたりすると、その値あがった分だけやっぱりお金が増えますよね。

これも投資です。


でもお金を全部株にぶっこんだからどうなりますか?


株が値上がればいいですが、値下がりした場合大変ですよね?


奥さんに離婚を切り出されて、一人娘の親権を取られちゃったりしますよね?


なので、投資というのはいろんなものに対して行った方がいいのです。


この投資を行う対象を金融商品といいます。


金融商品は実にさまざまなものがあります。


その代表的なものが、


・株式

・債権

・投資信託


というものがあります。

これらの商品をいい感じに組み合わせてお金をぶっこんでいきます。

あくまでひとつに偏ってはいけません。


この考え方を格言として 【卵はひとつのカゴに盛るな】とか言ったりします』




そこまで読んで金融君はおかあさんにご飯に呼ばれました。


金融くん「うぉ!今日カレーじゃん!」


おかあさん「そうよー日本のルーが売っていたからカレーを作ったのよー。金融あなたカレーすきでしょ?」


金融くん「わー超うれしいーやっぱカレーは日本のカレーに限るよなーインドカレーとかやっぱちょっと日本人には辛すぎるっていうか。俺三食カレーでもいいよ」


おかあさん「うふふ。それじゃ栄養が偏っちゃうでしょv」


お母さんの言葉に、金融くんははっとしました。




三食カレーにしたら栄養が偏る・・・!?



卵はひとつのカゴに盛るな。

なぜならひとつのカゴに盛って、そのカゴを落としたとき、全部卵が割れてしまうから。

それと同じように投資もひとつに偏るな。



いや、卵とかカゴに盛って歩いたりしねぇし。


そもそもそんな卵好きじゃねぇし。



そうだよ!


卵よりもカレーだよ!!!!


カレーはいくらおいしくても三食カレーにしたら栄養が偏る。


まんべんなくいろんなものを食べなくては体に悪い。




投資もそれも同じなんだ!!


いろんなものにお金を分散させないと、




リスクが回避できないんだ・・・・!!!!!






金融君は雷に打たれたような気持ちになりました。



つづく



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【前回までのあらすじ】

むずい。



検索していくうちに金融君はどんどん知らない言葉にぶちあたりました。

どの説明も読んでも難しくてちんぷんかんぷんです。

あまりにも分からないので、とりあえず金融君は、


寝ることにしました。



次の日、学校に行くと投資家くんが金融君に話しかけてきました。


投資家くん「本は?」


金融君「は?」


投資家くん「貸した本だ。全部読んだか?」


金融君「あー・・・・・あ、あれね!うん!面白かったぜ!あぁでも今日持ってくるのわすれたからあした返すな!」


投資家くん「・・・・・」


その言葉に投資家くんは、深くため息をつきました。

また、ナップザックから本を取り出すと、机の上にたたきつけるように起きました。


投資家くん「君みたいなド低脳には、このぐらいからだな」


金融君「なっ・・・!」



本には「イージーアセットマネジメント」と書いてありました。



投資家くん「これでも読んで勉強しろ」


そういい捨てて、投資家君は自分の席につきました。


なんて奴だ!!!


金融君はむかむかしました。

まじぶん殴ってやろうと思いましたが、リアルファイトは金融君のキャラじゃありません。


とりあえず、


投資家君の弱みを握ろうと思いました。


そうとなればリサーチです。クラスメイトに色々と投資家君について聞いてみました。


させ子「えっ、あー投資家?なんかめっちゃ暗いし感じ悪いよね。なんかしょうがっきんとか貰ってこのがっこにはいったらしいよーてか、金融、あんたあたしの誕生日会途中で帰ったでしょ」


なるほど。

リサーチすればするほど、分かってくるのは、投資家君がド貧乏だということです。


なるほど、あいつがあんなに性格が悪いのは、貧乏すぎて、ひねくれちゃったんだな。


と、金融君はなんだか腹に落ちた感じがして満足した。


可哀相な奴。


優越感を感じて、家に帰ると自分のバックの中にあの投資家くんがたたきつけてきた本が入っていました。


しまった、何で持ってかえってきちゃったんだ。


そう思いましたが、視界のすみには机においてあるバフェットの本があります。


ド低脳。


投資家君に言われた言葉を思い出し、金融君はむっとしました。


どっちが低脳かみせてやろうじゃねぇか。


金融君は、その「イージーアセットマネジメント」という本を開きました。



つづく




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