あんかけスパゲッティ(あんかけスパ)は、名古屋めしのひとつで、あらかじめ茹で置きしておいた太めのスパゲッティをラードや植物油で炒め、それをこってりして胡椒が効いたソースの上に乗せ、さらに野菜やソーセージなどのトッピングを乗せたものである。
スパゲッティとソースは、どのメニューでも共通なので、トッピングの種類でメニュー名が決まる。
そのメニュー名は、とってもユニークである。
野菜のトッピングは『カントリー』、ソーセージは『ミラネーズ』、野菜とソーセージは『ミラカン』、魚フライは『バイキング』などである。
このあんかけスパは、横井さんという人が、ミートソースとデミグラスソースをアレンジして、名古屋人好みの濃い味付けのソースを作り、麺はもちもちの食感を出すために強力粉を加えて、太さ2.2mmのものにした。
このレシピが完成してから、親戚と共同で『そーれ』というお店を開いた。
店名の『そーれ』がついたスパゲッティ。(具はとっても少なく、ほとんど麺)
その後、横井さんは独立して『スパゲッティハウスヨコイ』を開いた。
スーパーで見かける『ヨコイのソース』は、このお店のソースである。
当時は、まだ『あんかけスパ』という名前ではなく、『ヨコイのオリジナルミートソース』などお店ごとにさまざまな名前で呼ばれていたようである。
あるとき、『からめ亭』の店主が、あんかけうどんをヒントに『あんかけスパゲッティ』と名づけてから、一気にその名が広まったようである。
からめ亭のミラカン。