4年前の冬に借りた渓谷最上流の田んぼです。
渓流一番水、そして不動明王のご神水で稲を作れる。
しかも、隣接する田んぼはないとあってワクワクウキウキの気持ちで稲作開始。
しかし、予想をはるかに超える獣の数の多さ、スズメの多さ・・・
収穫前にはよくできていると思っても結局は6畝の面積の田んぼで反当3俵とかそんな感じです。
おまけに田んぼと水路が埋まる土砂崩れが一昨年起きて、昨年は耕作を中断していました。
正直、山田の稲作は恐怖なんです。
契約期限も昨年末で切れるので、お返ししようかと思っていましたが、納得行かないのでもう1年頑張る事にしました。
こういう環境で持病をお持ちの方も食べられる水稲品種を育てられるというのはこの界隈ではここだけ。
なので、ちょっと勇気をだして頑張ってみました。
▼今年もこの水を引き込ませていただき稲を作ります。
自然いっぱいな場所は野生もいっぱい、野獣もいっぱい。
獣を殺す事ができない臆病な自分には、獣に入られないようにする事しかできません。
とう事で2017年の稲作開始!
吉と出るか凶と出るか・・・もう獣害で壊滅する事なんて慣れっこです。
土砂崩れが起きてももう落胆しません。
4年前に比べてかなり神経が図太くなった気がします。(笑)
▼今年は例年よりもずいぶん早い5月7日に田植えをしました。
今年は疎植ではなく株間20cm程度の密植にしてみました。
山の中では日照も少なく、あまり分蘖しません。
なので、密植。
疎植で1株10本植えにしようかとも悩みましたが、まずは1〜3本植えの密植です。
これでダメなら来年は植え付け本数も増やしてみようかと思います。(来年作るかどうかは未定ですが)
▼植えつけ5日目でビニペットスプリング除草をしました。
そこそこ効果はあるように感じましたが、完全ではありません。
▼お次はデッキブラシ除草です。
稲株もろともゴシゴシこすって雑草を浮かせます。
▼お次は「水草とれ太」という除草器具。
これはなかなかいいのですが、ちょっとした時間を作って除草するには無理があります。
でも、かなり確実に除草できるのがいいところ。
▼せっかく除草したとおもったら鹿に食べられてしまいました。
これでダメになるわけではないので、新しい茎が出てくるのを待ちます。
その後、八反ずりという除草器具も使いました。
▼最後の手段は動力に頼りました。
刈り払い機に水草カッターを装着しての除草。
▼正直なところ、これは本当に効果があると感じます。
水を張った状態で除草するのは初期のうち、株が大きくなってきたら水を落として土もろともこなぎを削ります。
▼こんな感じになります♪^^
今年はブログの更新回数は本当に少なかったですが、やる事はやってます。
手を尽くして収穫量が少なくてもそれは仕方のない事で、また来年ガンバロウ。
でも、草取りを怠けて収穫量が少なかったらそれはただのバカヤロウ。
▼せっかく草退治したのですが、8月に入ってからまともに雨が降ってくれません。
計らずも中干しという行程をたどってしまいました。
時折降る雨で少しだけ田んぼは潤いました。
台風の時にはまとまった雨が降り、田んぼにはなみなみと水が溜まっていました。
▼しかし、それからしばらくしてイノシシに入られました。
小さなイノシシなので臭いませんので、特に問題はありません。
その後は鹿に稲穂を綺麗に食われてしまい、収穫量は1/3くらいになった感じです。
▼そしていよいよ本日の稲刈りです。
それにしても、クソ暑い!
8月の稲刈りなんて初めてです。
いつもは秋風に吹かれて気持ちよく稲刈りをしているのですが・・・
▼さて、刈りますか♪
パッと見た感じでは、反収3俵を切っている感じです。
7畝の田んぼですが、日当たりのいい6畝くらいしか植えていないので玄米90kgあればいいところでしょうか?
▼刈り取ったササシグレ、水がなくてもなんだかすごく生き生きしています。^^
田んぼは恐ろしいほどカラカラに乾いているのでとても稲刈りが楽チンです。
▼水田雑草のコナギは生えていますが、干ばつで萎れたようで、稲刈りがさらに楽チン。
とても効率よく稲刈りできましたが、ただただ暑すぎる!!
▼半分ほど刈ったら稲束を軽トラに積み込んで平野部の田んぼに運んで稲架にかけます。
いい色しています♪
▼しかし、刈り取った稲株を軽トラに積みきれずに少し残して平野の田んぼに向かう事に。
稲株を残しておくと猿に担いで持って行かれてしまうので周囲の山の木の揺れ具合から猿の気配を確認。
▼どうやら彼奴らはいないようです。
さっさと運んでUターンしてきました。
▼そして全て刈り終えました。
収穫量は決して多くないけれど、いや、とても少ないけれど、
無事に収穫に漕ぎ着けることができただけでもありがたいこと。
手塩にかけて育てた稲が獣に壊滅させられた3年前のことを思えば気持ち的には大豊作です。
▼バインダー(稲刈り機)で刈り残していた稲株を鎌で刈り取って最後の仕上げ。
なんて美しいんだろうか〜〜♪
皆様から見ればただの稲でしょうけど、私には宝石に見えます。
大げさではなく本当に。
▼この稲にはイナゴがしがみついて逃げようとしないので最後のご飯に置いとくことにしました。
と言ってもイナゴが食べるのって、稲穂ではなく葉っぱなんでしょうけど。
ということはいずれ、鹿とかイノシシに食われるのか・・・
そのイノシシとか鹿も、巡り巡って私の胃袋に収まるのかもしれないと考えるようにします。
▼全て運び終わって一安心。
稲架に干していたら日が暮れてきたので明日の早朝に稲架がけをするとします。
しばらくお天気のようですから、あと4日ほどしたら山田のササシグレの新米の完成です♪
それにしても、8月の稲刈りは過酷だ・・・。
暑すぎます。