
田植え後間も無く稲穂が出てしまいました。
こういうのって、専門用語では「早期異常出穂」と言うそうです。(本日知りました。^^;)
この状態になったら一番問題なのは茎数がもう増えないのではないか?
あと、最初に出た稲穂につくお米の品質が低下するのではないか?
素人にでも感じる、収穫量と品質・食味の低下を心配しました。
ということで、何か対策を立てなければ・・・。
問題A:稲穂ができる=栄養成長から生殖成長に移行した=もう茎数は増えない=収穫量の低下
問題B:最初にできた稲穂につくお米は熟しすぎててきっとまずい!
それらを解決すべく素人の私が思い浮かんだのは稲穂の出そうな茎を切ること、もしくは稲穂を抜く事です。
冒頭の写真右が稲穂が出そうな主桿を残している株。
そして、左側は主桿を根元近くから切り落とした株です。
そうすれば最初の稲穂につくお米を取り除く事ができます。
さらに稲穂に栄養を送る事もなくなり、茎数の増加に栄養を使う事が出来るのでは?と感じます。
でも、主桿を切り取るよりも稲穂を抜く方が労力的にも楽かも?
しかし、いずれの手段を取るにしても、狭い田んぼだからこそこなせる事。
何町歩もの田んぼで行う事はかなり難しいですね。^^;
それから約2週間・・・2つの株はどうなったかな?
▼なんだか増えています!!!

いや・・・確実に分げつが進んでいます。
どちらも同じように増えています。
主桿の止葉を確認してからしばらくはもう分げつが終わってしまったのか?と感じましたが増えてます!
よし!!!いいぞ~~!!!
▼1本の茎から複数枚の葉が出ています。

早期に稲穂が出てしまうとどうなるのでしょうか?
参考にした文献・データはこちら。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcsproc/237/0/237_156/_pdf
http://www.agri.hro.or.jp/center/kenkyuseika/gaiyosho/26/f1/12.pdf
http://www.agri.hro.or.jp/center/kenkyuseika/panf/26/5.pdf
このデータによれば収穫量に大差はないようです。
しかし、品質の低下が認められているとか・・・?
狭い圃場であれば稲穂を抜く事で解決できるかも?とすれば、特に問題はないという事?
▼この図を見てちょっと安心しました。

早期異常出穂ですが、植え付けてしばらくすれば普通に分蘖し、普通の収穫量が見込めそうです。
しかし、早期異常出穂が起きた稲は出穂開始から出穂終了までの期間が長くなっています。
早期に出穂した稲穂を抜いても穂揃いが悪いため、品質低下はあるかもしれません。
しかし、光が見えてきました!!
自分の田んぼはともかく、自給自足村の棚田の稲がどうなってしまうのかが心配でなりませんでした。
今までは「大丈夫だと思う・・・」「大丈夫かも?」の世界でしたが・・・
今ではデータと途中経過ではありますが、実体験があるのでメンバーを不安にさせずに済みそうです。
▼6月24日の田んぼの様子

早く植えた部分と遅くに植えた部分の違い。
その差は一目瞭然です。
▼7月6日の田んぼの様子

だんだんとその差はなくなりつつあるように感じます。
ご近所の専業プロ農家の方は「もう分げつが終わってるやん・・・」
と、仰られていましたが、そうでもないみたいですね。
ま、20日苗を植えるプロの人はこんな失敗はしないでしょうから、そう思って当然かもですね。^^