有機栽培でニンニク増収計画 | 自然派で行こう♪

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11月3日、例年より1日遅れでニンニクの植え付けを始めました。

去年は456個の植え付け、今年は717個と自家用としてはたくさんあるので、

今までと違う栽培方法を試してみることにしました。

例年は元肥に鶏糞とカキガラ。3月に過リン酸石灰を追肥。

たったコレだけです。

しかし、私は毎年同じ事を繰り返すのは性分に合わないのです。

結果的に失敗しても成功しても毎年違う事をしたいんです。

なぜならば、その方がおもしろいから。

でも、本に載っている根拠の無い栽培方法をする気はしません。

と言う事で、ニンニクについて色々調べているうちにおもしろいデータを見つけました。

といっても、昭和46~48年のかなり古いデータです。


▼これがそのデータです。
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詳しいデータはこちら→北海道立上川農業試験場・北海道農務部農業改良課

ここに書かれている「ようりん」とは溶性燐肥の事で、稲作農家の方にはおなじみの肥料。

リン酸、珪酸、苦土の他に微量要素も含まれています。

一見化成肥料の様に思えますがれっきとした有機として認定されている鉱物性の肥料です。

このようりんを洪積土(こうせきど)と沖積土(ちゅうせきど)に分けて

色んな施肥量でテストして生産量のデータを取っています。

沖積土とは簡単に言えば川や海に近い平野部の土壌で田んぼに利用されます。

洪積土とは台地の畑に利用されている様な土壌。

結果的には洪積土では1アールあたり600kgの、

沖積土では1アールあたり200kgのようりん施肥がもっとも収量が多いと言うデータです。

私の畑は沖積土にあたると思いますが、

新畑ではないので少し施肥料を減らしてみた方が良いのかもしれません。

しかし、驚くべきは沖積土の場合、一緒に使用するのは消石灰とあります。

(って、消石灰のみ?窒素肥料とか入れないのでしょうか?)

昔からニンニク栽培において、春に消石灰をたくさん使うと球が太るとよく聞きます。

それも言い伝えではなく本当の事なのかもしれません。

しかし、私は消石灰は使いません。(有機栽培or無肥料にこだわりたいのです。)


私がニンニク栽培を始めた頃にある本にはこう書かれていました。

「ニンニクが栽培中に葉先が黄色く枯れるのはリン酸不足」であると・・

え?窒素不足ではないの?^^;と思いましたが、

上記のリンク先のデータとともに記述されている文章にはやはりリン酸不足と書かれています。


▼この写真は私の去年のニンニク栽培中の様子です。
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やはり葉先が黄色くなっています。

ニンニクの球を太らせるにはリン酸が必要です。

と言う事は・・・私の施肥料ではリン酸が不足していたんですね。

とはいえ、リン酸が必要になるのは球が膨らみ始めてからだと思いますが・・・。


▼と言う事でこれが今回使用する肥料です。
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左から、カキガラ・ようりん・馬糞堆肥です。

カキガラはようりんを施せば不要な気もしますが、念のために投入します。

そして馬糞堆肥は岐阜県馬の学校産の厳選された馬糞堆肥です。

ブログで仲良くして頂いている“のほほん牧場~馬と農と結婚と…”のスーさんに送って頂いたものです。

馬糞堆肥の特徴は、

土壌が団粒化されることによる通気性・排水性・保水性の向上。

有機物が入ることで土壌内の有用菌の活動が活発化。

土壌の養分の供給能力の向上。

が望めると言う事です。


▼大量の堆肥の中から白くなった有益菌コロニーがついた物を厳選して頂きました。
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スーさんいつもありがとうございます。m(_ _)m


▼畝に馬糞堆肥を投入
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そしてカキガラ投入

ココでいったん鋤き込んで・・・


▼ようりんを投入。
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施肥料は沖積土の最高収量があった200kg換算で行いました。

ニンニクの作付け面積はおよそ20平米。反に換算すると0.02017 反です。

と言う事は4.034kg

こんなんでいいのかな?^^;

ようりんに含まれる『く溶性リン酸』は流亡が少なくムダになる事は少ないのでこんなもんかな?

ともかく、データ通りに事を進めます。



ちなみにく溶性リン酸の「く」とはクエン酸の事です。

クエン酸は植物の根から分泌される成分に含まれているので、

そのクエン酸で溶け、水に溶けない性質を持っています。

だから土壌に吸収されずに効率よく植物に吸収されると言う事です。

↑恥ずかしながら今回の調べでようやく知った知識です。ひとつ賢くなりました。 \(^o^)/




ここで、もうひとつ今までと違う栽培方法をします。

私としてはニンニクにおいては初めてのマルチ栽培です。

なぜマルチ栽培をするかと言うと、マルチをすると生育が良い・・・

と言うのは当然の事ですが、今までは3月の過リン酸石灰の条間追肥が必要であったため、

マルチの使用は控えていました。

しかし、ようりんに含まれるく溶性リン酸は過リン酸石灰と違い速効性は無い物の、

長く効いてくれるのでマルチの使用が可能です。

これで、地温アップと作土の団粒化で増収に更なる期待が持てます。

11月なので少々の地温アップはウイルス病の発生もさほど問題が無い様に思います。


▼畝をならして穴空きマルチを張ります。
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しかし、コレで完了・・・

とは、いかなかったのです。orz


▼途中で無くなってしまいました。(あと4mたらずなのに・・・)
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慌ててホームセンターに買いに走りました。

しかし、三軒のホームセンターを見ても同じ穴空きマルチが無くて

仕方なく断念・・・


▼小さな鍬の柄で穴を空けて種球を植え付けます。
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植え付けはすべて同じ向きに植え付けると良いそうですね。

葉の向きが揃うからだとか・・・

でも、栽培に好都合はあるのだろうか?^^;

向きが揃っていれば方角は関係ないのか?その辺は・・・謎です。


▼追加購入した種球はもう既に発芽を始めていました。
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自家製種球は全然発芽のきざしはありません。

台所に保管している種球が発芽しないのは嬉しいですが・・・(笑)

マルチを張っている穴に約500個の種球を植え付けしました。

後は、レタス用の畝の穴空きマルチをひっぺがしてニンニクの畝に貼付けたら植え付け再開です。

この畝1つでは種球を植え付け出来ないので、もう一本畝を作って植え付けるとします。

そちらは無肥料無農薬で栽培することにします。




さてさて、ようりん+馬糞堆肥+マルチを利用した今年のニンニク栽培・・・

うまく行くかな~?^^


※長々とした記事におつき合い下さいましてありがとうございました。