《IBF世界ライト級王座決定戦〜ロマチェンコVS.カンボソス戦ほか》豪州/No.1449 | ◆ ボクシングを愛する猫パンチ男のブログ ◆

◆ ボクシングを愛する猫パンチ男のブログ ◆

ボクシングの一寸先は闇だが一瞬にして栄光を掴む!

🚜★ ★ ★ 🖥 PC版でご覧ください!★ ★ ★


《IBF世界ライト級王座決定戦》
ーundercardー
《WBC世界Sフライ級暫定王座決定戦》

開催日:5月12日(日曜日)
開催地/会場:豪州-西オーストラリア・パース/RAC・アリーナ




IBF世界ライト級3位
元3団体世界ライト級統一王者・五輪2連覇

ワシル・ロマチェンコ(36=S/UKR)
VS.
IBF世界ライト級2位
元3団体世界ライト級統一王者

ジョージ・カンボソス(30=O/AUS)


ロマチェンコ敵地でTKO王座返り咲き!

〈試合経過〉
初回、サウスポーのロマチェンコは様子を窺いカンボソスがボディーを見舞うとロマチェンコは左ストレートを浴びせてスタート。
2回、いよいよ激しく動き出したロマチェンコにカンボソスがボディーを叩くと3回からロマチェンコが右ジャブから左ストレートと一気にペースを上げた。
4回〜5回と一旦お互いけん制して様子を窺うがロマチェンコが右ジャブから左ストレートと手数で優勢。
6回、カンボソスが左フックで反撃も顔面は血に染まった。
後半戦に突入してカンボソスも左右強打を振り回して攻めるもののロマチェンコはパンチを外してバックステップを踏みながら左ストレートを打ち込む巧さを見せる。もうロマチェンコの完全掌握と言っていい展開となった。

迎えた11回、打ち合ってカンボソスが手数を減らした残り30秒、ロマチェンコが左ボディーを叩き込むとカンボソスが間を置き膝を着くダウン。カンボソスが続行に応じて再開するとロマチェンコが再び左ボディーを2発叩くとカンボソスはコーナー前で苦悶の2度目ダウン。レフェリー(日本の中村 勝彦主審)が勝負ありと両手を交差させるとタオルも投げ込まれて試合終了となった。

ーTKO・11回2分49秒ー

〈10回までのスコアカード〉
99ー91(ロマチェンコ)
98ー92(ロマチェンコ)
99ー91(ロマチェンコ)


ロマチェンコが敵地で2度ダウン奪いTKO勝ちで3年7カ月ぶりに見事王座に返り咲いた。ロマチェンコは去年5月20日、当時4団体世界ライト級統一王者だった(現在WBC世界Sライト級王者)デヴィン・ヘイニー(米国)に挑戦して12回0ー3(4P/2P/2P)差の判定負けで王座獲得ならず。しかし、観戦していた現役王者やファンの間ではロマチェンコが勝っていたと物議を醸す判定だった。ただ、反撃するのが遅すぎた感は否めなかった。個人的にはロマチェンコの勝ちはなくとも引き分けには見えた。今回その悔しさを糧に再び王座に就いた格好となった。
年齢を考えればそう長くは現役でいられないはずでもうひと暴れしてほしい選手だ。今後はWBA王者ジャーボンタ・デービス(米国)やWBC王者シャクール・スティーブンソン(米国)などとの統一戦が期待できそうです。

カンボソスは王座返り咲きに失敗した。
2022年6月5日、4団体世界ライト級(WBCのFC王座含む)統一王者時代、当時WBC正規王者のデヴィン・ヘイニーと統一戦で対戦して12回0ー3(4P/4P/8P)差の判定負けで王座から陥落。同年10月16日の再戦でも12回0ー3(10P/8P/8P)差の大差判定で返り討ちされ涙を呑んだ。
その後は去年7月22日、IBF挑戦者決定戦でマキシ・ヒューズ(英国)と対戦して12回2ー0(6P/2P)差の判定勝ちで今回の出場権を手に入れた。しかし、この一戦も観ていたが技巧派のヒューズに時折左右フックを浴びるなど危うい勝利だった。カンボソスは左右に強打を秘めるものの攻めが荒く打ち終わりに体が泳いで隙が出てしまう弱点があった。今回もそれをロマチェンコに狙われてしまう格好となった。カンボソスは再び出直しです。




(Photos by boxingscen.com)

【両選手の戦績】
★ワシル・ロマチェンコ/21戦18勝(12KO)3敗
★ジョージ・カンボソス/24戦21勝(10KO)3敗





ーundercardー
《WBC世界Sフライ級暫定王座決定戦》

WBC世界Sフライ級4位・元WBA世界同級王者
アンドリュー・モロニー(33=O/AUS)
VS.
WBC同級6位・元WBC世界LF級王者
ペドロ・ゲバラ(34=O/MEX)


代役出場ゲバラが元王者下し暫定王座獲得!

〈試合経過〉
初回〜2回をモロニーが軽快な動きで左ジャブから右ストレートを打ち込みゲバラも左フック、右ストレートで応戦するスタート。
3回、モロニーが左右で攻め込むとゲバラも終盤接近してボディーを攻め始める。ここまではモロニーがポイントで優勢と映った。
しかし、4回からゲバラが左ボディー連打から右アッパーと攻勢を強めてペースを掴み強める。
中盤戦に突入するとお互い左ジャブから右ストレート、ボディー攻めと打ち合い一進一退がの展開が続いた。
9回〜10回と打ち疲れで手数を減らしたモロニーにゲバラが左アッパーからボディーと攻め込んで並んだかリードしたように映る。
最終回、お互い左右で上下に打ち合って譲らない中、終了ゴングとなった。ゴング後はジャッジ泣かせの印象だった。

〈12回採点結果〉
116ー113(モロニー)
116ー113(ゲバラ)
116ー113(ゲバラ)

ゲバラが2ー1のスプリットも判定勝ちでWBC世界Sフライ級暫定王座を獲得した。ゲバラは暫定ながら2階級制覇も達成。
接戦だったが徹底したボディー攻めがジャッジアピールしたようだった。ゲバラにとっては暫定王者のカルロス・クアドラス(メキシコ/帝拳)が左足負傷で暫定王座を返上したことから代役出場での"棚から牡丹餅"王座だった。この先6月29日に決定しているWBC同級正規王者ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)VS.ジェシー・ロドリゲス(米国/帝拳)戦の勝者との団体内統一戦となるでしょうか、楽しみです。

元WBA世界同級王者モロニーは当初WBC世界同級暫定王者のカルロス・クアドラスへの挑戦予定だったが暫定王座返上で中止となりゲバラとの王座決定戦となった。願いはWBO世界バンタム級王者だった兄ジェイソンが5月6日の東京ドームで武居 由樹(大橋)と対戦して判定負けで王座から陥落したことで兄の分もと威信をかけ戦ったが王座獲得はならなかった。微妙な判定に再戦の声も上がったが、モロニーは試合後に引退を仄めかした。しかし、陣営の説得で引退撤回もあり得るでしょうか・・・



(Photos by boxingscen.com)

【両選手の戦績】
★アンドリュー・モロニー/31戦26勝(16KO)4敗1NC
★ペドロ・ゲバラ/47戦42勝(22KO)4敗1分