《世界が注目!井上尚弥VS.ルイス・ネリー戦〜他カネロ・アルバレス》日本・米国/No.1448 | ◆ ボクシングを愛する猫パンチ男のブログ ◆

◆ ボクシングを愛する猫パンチ男のブログ ◆

ボクシングの一寸先は闇だが一瞬にして栄光を掴む!

🚜★ ★ ★ 🖥 PC版でご覧ください!★ ★ ★


《4団体世界Sバンタム級タイトルマッチ》
ーUndercardー
《WBO世界バンタム級タイトルマッチ》
《WBA世界バンタム級タイトルマッチ》
《WBA世界フライ級タイトルマッチ》

開催日:5月6日(月曜日)
開催地/会場:東京都文京区後楽/東京ドーム




東京ドームの試合前を盛り上げたのは日本でもすっかりお馴染みとなった名リングアナのジミー・レノンJr.さんでした。


(Photos by news.yahoo.co.jp)


4団体世界Sバンタム級統一王者
井上 尚弥(30=O/Ohashi)
VS.
WBC世界同級1位・WBO2位
元2階級制覇王者(バンタム級・Sバンタム級)

ルイス・ネリー(29=S/MEX)


序盤波乱も結末は井上の圧巻TKO防衛!

〈試合経過〉
初回、序盤井上が左アッパーを突き上げた瞬間、ネリーの左フックで井上まさかのダウン。井上はさほどダメージはなかったが、キャリア初のダウンで波乱のスタートだった。
2回、ネリーの右ジャブから左フックを躱すと今後は井上が左フックでお返しのダウンを奪って会場から大歓声が沸いた。
ネリーはさほどダメージなく直ぐに立ち上がって再開。
3回〜4回とお互い出入り激しい緊迫した打ち合いを続ける。
5回、ネリーの出方を読み切った井上は挑発する余裕も見せ、左ジャブから右ストレートを浴びせる。ラウンド終盤には打ち気で前に出たネリーに左フックで2度目のダウンを奪った。ネリーは間を置き立ち上がったがかなり効いていた。

迎えた6回、ネリーはダメージ蓄積で井上の軽快な動きを読み切れない。1分過ぎ井上のワンツーでネリーは後退、ロープを背にしたネリーは井上の左ジャブから右をモロに浴びて後頭部をロープに打ち付ける危険なダウン。レフェリーはカウントするもののこれ以上危険と判断、途中で試合をストップした。井上の劇的決着だった。

ーTKO・6回1分22秒ー

井上は初回ダウンを奪われ危うい波乱のスタートだった。
しかし、屈辱を晴らすかのように挑戦者をとことん打ち砕いて3度ダウンを奪い決着を付けた。まさしくモンスター(怪物)と呼ばれる所以です。おそらくボクシングファンなら10年後、20年後には物凄い試合だったと"伝説"として蘇ることになるでしょう。
それぐらい目に焼き付いた一戦だった。
これでWBC王座2度目、WBO王座2度目、WBAスーパー王座初、IBF王座初の防衛に成功した。井上選手は試合後、悪童と呼ばれたネリーと握手を交わして熱い戦いの健闘を称え合った。
プロ初ダウンをインタビューで問われると「ダメージはさほどなかった。パンチの軌道がちょと読めなかった」と返すと「あのダウンがあったからこそ、体に火がついていい試合ができた」と語った。
関係者によると次戦は9月頃の予定でIBF&WBOの両1位にランキングされている18戦全勝(8KO)無敗のサム・グッドマン選手(豪州)との対戦を計画中で陣営と交渉中であることを明かしている。決定すればまた秋口が楽しみです。

ネリーは初回に井上からダウンを奪っていいスタートを切ったが、王座獲得とはならなかった。しかし、ネリーの強烈で鋭いフックは健在で並の選手では勝てる相手ではない。井上だからこそ勝てたと言ってもいい過ぎではない。また、ネリーだったからこそスリリングで熱い一戦となったのは間違いない。
余談を記すと某スポーツ紙記者が3度目の来日となった直後のネリーにインタビューを試みたところ試合前の抱負を素直に語ってくれたという。7年前WBCバンタム級王者時代の2度目来日時は体重超過の失態で王座を剥奪され試合は勝利(前王者山中 慎介に2回TKO勝ち)したもののふてぶてしい態度で取材拒否して"悪童"の異名が付けられた。当時、メディアや周りの友人はとんでもない奴だと騒ぎ立てたが、個人的には戦いぶりが好みの選手だった。
今回は悪童なんかではなく紳士的だったと記者が明かしてようやく好感が持てた。まあ、7年前は若気の至りだったというほかない。
おそらくネリーは再び復活してくるでしょう。そして、今後はやっと大人になったネリーのボクシングに期待し注目たい。





(Photos by kyodonews.net)

【両選手の戦績】
★井上 尚弥/27戦27勝(24KO)無敗
★ルイス・ネリー/37戦35勝(27KO)2敗








▼ undercard
《WBO世界バンタム級タイトルマッチ》

WBO世界バンタム級王者
ジェイソン・モロニー(33=O/AUS)🇦🇺
VS.
WBO世界同級5位
武居 由樹(27=S/Ohashi)🇯🇵


武居が世界初挑戦で王座奪取!

〈試合経過〉
序盤戦からサウスポー挑戦者の武居が王者モロニーをボディー攻めでリードした。なかなか調子の上がらないモロニー。
後半戦に突入してモロニーがようやくペースアップしてワンツーを打ち込む。しかし、モロニーの攻めに多彩さがなく武居は足捌きで躱して打ち合いながら終了ゴングを聞いた。

〈12回採点結果〉
116ー111(武居)
116ー111(武居)
117ー110(武居)

世界初挑戦の武居が3ー0判定勝ちでWBO世界バンタム級王座を獲得した。元K1-ワールドGP・Sバンタム級王者で下地があるとはいえ僅か9戦目で国際式ボクシングの世界王座奪取は快挙と言って良い。これで4団体バンタム級王座は全てを日本人選手が独占したことになる。強打を秘める武居選手は今後が楽しみです。

モロニーは2度目の防衛に失敗して王座から陥落した。
勢いのある武居の先制ボディーが試合組み立てを迷わせた。
これで日本人選手とは3戦1勝2敗となった。
ご存知、豪州の双子兄弟ボクサーとして世界でも人気者だ。弟で元WBA世界Sフライ級王者アンドリュー・モロニーとともに日本でもお馴染みの選手。果たして、兄ジェイソンは再度復活なるか。



(Photos by fightnews.com)

【両選手の戦績】
★ジェイソン・モロニー/30戦27勝(17KO)3敗
★武居 由樹/9戦9勝(8KO)無敗





▼ undercard
《WBA世界バンタム級タイトルマッチ》

WBA世界バンタム級王者
井上 拓真(28=O/Ohashi)🇯🇵
VS.
WBA世界同級1位
石田 匠(32=O/Ioka)🇯🇵


〈試合経過〉
初回、挑戦者石田の鋭い左ジャブで王者井上がダウンする波乱のスタート。しかし、その後は井上が立て直していく。
後半戦は井上が右アッパー、左フックとヒットさせ石田に差をつけた。まだ諦めない石田と激しく打ち合う中、最終ゴングとなった。

〈12回採点結果〉
118ー109(井上)
118ー109(井上)
116ー111(井上)

井上が3ー0大差判定勝ちでWBA世界バンタム級王座の2度目防衛に成功した。そろそろ統一戦でしょうか・・・

石田はSフライ級に続き2度目の世界挑戦だったが王座に届かなかった。しかし、石田は採点以上に善戦したように映った。再浮上なるか・・・

【両選手の戦績】
★井上 拓真/21戦20勝(5KO)1敗
★石田 匠/38戦34勝(17KO)4敗





▼ undercard
《WBA世界フライ級タイトルマッチ》

WBA世界フライ級王者
ユーリ阿久井 政悟(28=O/K-Moriyasu)🇯🇵
VS.
WBA世界同級3位
桑原 拓(29=O/Ohashi)🇯🇵

〈12回採点結果〉
118ー110(ユーリ阿久井)
117ー111(ユーリ阿久井)
117ー111(ユーリ阿久井)

ユーリ阿久井が3ー0大差判定勝ちで初防衛に成功した。
ユーリ阿久井は桑原とは2021年7月21日、日本フライ級王者時代に対戦して10回TKO勝ちで退けていた。次戦は誰になるか楽しみです。

因縁の再戦が世界挑戦となった桑原は王座獲得に失敗してリベンジならず。桑原は無念の出直しです。

【両選手の戦績】
★ユーリ阿久井 政悟/23戦20勝(11KO)2敗1分
★桑原 拓/15戦13勝(8KO)2敗










《4団体世界Sミドル級タイトルマッチ》
ーundercardー
《WBC世界フェザー級暫定TM》
《WBC世界ウェルター級暫定TM》
《WBA世界ウェルター級TM》

開催日:5月4日(日本時間5日)
開催地/会場:米国ネバダ州ラスベガス/T-モバイル・アリーナ




4団体世界Sミドル級統一王者
サウル・C・アルバレス(33=O/MEX)
VS.
WBC&WBO同級1位-WBA6位-IBF8位
ハイメ・ムンギア(27=O/MEX)


カネロ難敵からダウン奪い4王座防衛成功!

〈試合経過〉
初回、挑戦者のムンギアが左ジャブから左フックをカネロに浴びせて先制するとカネロも左右フックで対抗もムンギアの勢いが勝り優位に試合を進めた。3回もムンギアが左右で上下に浴びせるとカネロも圧力をかけ始めて白熱した展開に突入していく。
4回、ムンギアがワンツーを打ち込むとカネロも左フック、ボディーと浴びせる。残り40秒で再び打ち合いカネロが左フックから右アッパーを突き上げるとムンギアは腰砕けで尻もちダウン。さほど効いていないムンギアが立ち上がって再開するとカネロの追撃に右で反撃してゴング。その後はカネロがムンギアの攻めを躱しワンツーからボディー攻めで優位に進め回を重ねる。

中盤戦に突入するとペースアップしたカネロがジャブから接近しての上下コンビネーションが冴え渡る。ムンギアも必死に左右で応戦も序盤のような勢いはなくなっていた。
9回、ムンギアが右ストレートで巻き返しを図ると10回はカネロが右ストレートを浴びせる。
11回、ムンギアが左右で攻め込むもののカネロは足捌きで躱す。
最終回、諦めないムンギアは一発逆転を狙って攻めたが、ここでもカネロにパンチを外されながらも打ち合う中、ゴングとなった。

〈12回採点結果〉
117ー110(カネロ)
116ー111(カネロ)
115ー112(カネロ)

カネロが3ー0判定勝ちで4団体世界Sミドル級のWBAスーパー王座8度目、WBC王座7度目、WBO王座5度目、IBF王座4度目の防衛に成功した。試合後、ムンギアに健闘を称えカネロはマイクで「勝利に満足している。ムンギアは手数はあったが我慢強く対処した。俺の経験が活かせた戦いだった。リマッチは考えていない」と会場に向け発した。今後は以前名前が挙がりながらも金銭面で折り合いがつかなかったとされる28全勝(24KO)無敗の強打者でWBC世界同級暫定王者のデビッド・ベナビデス(27=米国)との対戦が再浮上するか注目される。

無敗で挑んだムンギアはキャリア初黒星となった。
2013年7月13日のデビューから続いた連勝も43でストップした。序盤の3回までは優勢な流れだったが、王者の圧力をかけた巧みな攻撃に打ち崩すことは出来なかった。4回のダウンがなければという感もあるが、一瞬の隙が後々響いてしまった。まあ、経験の差でしょう。ムンギアは今回この負けを教訓にどこまで進化して飛躍するか期待したい。






(Photos by usatoday.com)

【両選手の戦績】
★サウル"カネロ"アルバレス/65戦61勝(39KO)2敗2分
★ハイメ・ムンギア/44戦43勝(34KO)1敗








▼ undercard
《WBC世界フェザー級暫定TM》

WBC世界フェザー級暫定王者
ブランドン・フィゲロア(27=O/USA)🇺🇸
VS.

WBC世界同級13位
元WBO世界Sバンタム級王者

ジェシー・マグダレノ(32=S/USA)🇺🇸

前日計量でマグダレノが2.6ポンド(約1.17Kg)超過で失格、マグダレノは再計量せず挑戦権は剥奪され勝利しても王座獲得とはならない変則ルールで行われた。

フィゲロア元王者をボディー粉砕防衛!

〈試合経過〉
開始ゴングを聞くとフィゲロアは序盤からをサウスポーのマグダレノに合わせるように左にスイッチしてやや慎重な戦いぶりで始まった。2回にはマグダレノがフィゲロアに右フックを打ち込み脅やかした。しかし、4回からペースアップして徐々にフィゲロアが流れを引き寄せた。

迎えた9回、終了間際フィゲロアがマグダレノをロープに詰め左右フックから左アッパーと浴びせ最後は強烈左ボディーでマグダレノは沈むようにダウン。マグダレノは四つん這いのまま10カウントを聞いてしまった。

ーKO・9回2分59秒ー

フィゲロアがWBC世界フェザー級暫定王座の初防衛に成功した。
人気のフィゲロアはWBA世界Sバンタム級王者時代の2021年5月15日、WBC王者ルイス・ネリー(メキシコ)と統一戦を戦い7回左ボディー一撃でKO勝ち。一躍人気が沸騰した。
しかし、2021年11月27日、WBO王者スティーブン・フルトン(米国)との統一戦で技巧派フルトンに攻め込まれ12回0ー2(4P×2者フルトン/ドロー)の判定負けで無冠となった。
その結果が禍いして人気も陰りを見せ下降線を辿った。
しかし、階級を上げ2023年3月4日、WBC世界フェザー級暫定王座決定戦を元WBC世界フェザー級王者マーク・マグサヨ(比国)と戦い12回3ー0(10P/8P×2者)の大差判定勝ちで暫定ながらも2階級制覇に成功して再び人気を取り戻した。
今後はWBC世界同級正規王者のレイ・バルガス(メキシコ)との団体内統一戦はあるのか注目される。

元WBO世界Sバンタム級王者のマグダレノは王座獲得に失敗して2階級制覇はならなかった。2016年11月5日、当時WBO世界Sバンタム級王者だったノニト・ドネア(比国)に挑戦すると12回3ー0(4P×2者/8P)差の判定勝ちで一躍スターの仲間入りとなった。2017年4月22日、初防衛戦でアディルソン・ドス・サントス(ブラジル)に2回KO勝ちで初防衛に成功するとWBO団体に暫定王者が存在していた為、対戦指令が出された。
2018年4月28日、WBO暫定王者のアイザック・ドグボエ(ガーナ)と団体内統一戦を争いまさかの11回KO負けで王座から陥落となった。その後フェザー級に転向して4連勝で2階級制覇を目指していたものの2023年4月8日、WBA米大陸フェザー級王座戦でレイモンド・フォード(米国)に12回0ー3(12P×2者/6P)の大差判定負け。今回で2連敗となった。
果たして、マグダレノは再び這い上がれるか。



(Photos by ringtv.com)

【両選手の戦績】
★ブランドン・フィゲロア/27戦25勝(19KO)1敗1分
★ジェシー・マグダレノ/32戦29勝(18KO)3敗





▼ undercard
《WBC世界ウェルター級暫定TM》

WBC世界ウェルター級暫定王者
マリオ・バリオス(28=O/USA)🇺🇸
VS.
元世界ランカー
ファビアン・マイダナ(31=O/ARG)🇦🇷

〈試合経過〉
3回、バリオスが右ストレートでマイダナからダウンを奪いリードして回を重ねた。その後はマイダナが回復して時折右ストレートを繰り出すものの決定打にならない。
結局、最後まで見せ場は少なかったが、バリオスが要所要所でジャブから右を浴びせる中、フルラウンド終了ゴングとなった。

〈12回採点結果〉
116ー111(バリオス)
116ー111(バリオス)
116ー111(バリオス)

バリオスが3ー0判定勝ちでWBC世界ウェルター級暫定王座の初防衛に成功した。いずれはスーパースターの現3団体ウェルター級統一王者テレンス・クロフォード(米国)との団体内統一戦実現となるのか注目される。

元世界ランカーのマイダナは暫定王座獲得ならず。
かつて2階級制覇王者(Sライト級・ウェルター級)で大活躍した日本でもお馴染みのマルコス・マイダナの弟として知られる。
マイダナは再起して再びトップ戦線に絡めるか・・・

【両選手の戦績】
★マリオ・バリオス/31戦29勝(18KO)2敗
★ファビアン・マイダナ/25戦22勝(16KO)3敗





▼ undercard
《WBA世界ウェルター級TM》

WBA世界ウェルター級王者
エイマンタス・スタニオニス(29=O/LTU)🇱🇹
VS.
WBA世界同級4位
元世界同級暫定王者

ガブリエル・マエストレ(37=O/VEN)🇻🇪

〈試合経過〉
序盤戦から両者激しく打ち合ってスタートした。
しかし、回が進むにつれ王者スタニオニスの的確な有効打でマエストレを引き離した。後半戦に突入してもスタニオニスは手数を減らさず終了ゴングとなった。

〈12回採点結果〉
117ー111(スタニオニス)
118ー110(スタニオニス)
119ー109(スタニオニス)

スタニオニスが3ー0大差判定勝ちでWBC世界ウェルター級王座の初防衛に成功した。自らの虫垂炎手術やバージル・オルティスとの3度の延期が影響して2年1ヶ月ぶりのリングだった。次戦は誰になるのか注目したい。

元WBA世界同級暫定王者のマエストレは王座獲得ならず。
マエストレは僅かデビュー4戦目でWBA世界ウェルター級暫定王座を獲得したものの直後に暫定王座が廃止となった為、無冠となった。しかし、その後は3戦2勝(2KO)1分で今回の挑戦に漕ぎ着けた。果たして、再び挑戦のチャンスは訪れるか・・・

【両選手の戦績】
★エイマンタス・スタニオニス/16戦15勝(9KO)1NC
★ガブリエル・マエストレ/8戦6勝(5KO)1敗1分










《IBF世界バンタム級タイトルマッチ》
開催日:5月4日(土曜日)
開催地/会場:大阪府大阪市浪速区/エディオン・アリーナ




IBF世界バンタム級王者
エマヌエル・ロドリゲス(31=O/PUR)
VS.
IBF世界同級1位
西田 凌佑(27=S/Muto)


西田が9戦目で王座奪取成功!

〈試合経過〉
初回は静かな攻防の探り合いも、2回〜3回と火が付いたようにサウスポーの西田が挑戦者らしく積極的に右ジャブから左ストレートで王者ロドリゲスを攻めて試合を優位に進めた。
4回、西田が上下に攻めた1分半近くロドリゲスが詰め寄った瞬間、西田の鋭い左ボディーでロドリゲスはたまらずダウン。立ち上がると西田の追撃に打ち返してこの回を凌いだ。
5回〜7回、決定的なダメージのなかったロドリゲスは右ストレートから左右ボディー攻めと反撃して巻き返しを見せる。
しかし、8回から終盤戦にかけ再び西田が接近して左右フック、ボディー攻め。離れると左ストレートも浴びせてポイント追加。
最終回はまだ諦めず連打を浴びせるロドリゲスに西田も負けじと連打を打ち返す中、終了ゴングを聞いた。

〈12回採点結果〉
115ー112(西田)
115ー112(西田)
117ー110(西田)

世界初挑戦の西田が3ー0判定勝ちでIBF世界バンタム級王座を獲得した。西田はほぼ地元挑戦とは言え王者は5度の世界戦経験者で不利予想もあった。しかし、いざ蓋を開けて見ると上下攻めが功を成した。技巧は申し分ないが、もう少し強打に磨きをかける必要があるでしょう。そうでなければ防衛はかなり厳しいと見る。
日本はバンタム級王国でIBF団体には日本選手が3位に堤 聖也(角海老宝石)、9位比嘉 大吾(志成)、10位栗原 慶太(一力)、15位増田 陸(帝拳)と強打者揃い。おそらくこの中で一番戦いたいのは地元沖縄県で判定負けしている比嘉選手でしょう。
世界王者にはWBA王者井上 拓真(大橋)、WBC王者中谷 潤人(MT)がいる。まだ初防衛戦相手は未定も果たして王座を守れるか注目です。

ロドリゲスは去年8月12日、IBF世界バンタム級王座決定戦で元々保持していた王座に返り咲いたものの初防衛に失敗した。
巡り合わせが悪いのか日本人選手には井上 尚弥選手(大橋)の2回KO負けに続き2敗目となった。しかし、負けても対戦相手を称えるなど言い訳しない紳士的姿勢のロドリゲスには再び這い上がってほしいものだ。



(Photos by nikkansports.com)

【両選手の戦績】
★エマヌエル・ロドリゲス/26戦22勝(13KO)3敗1NC
★西田 凌佑/9戦9勝(1KO)無敗