★10月開催!WBA地域王座戦ジャック・カテラルVS.ホルヘ・リナレス戦/英国/No.1388 | ◆ ボクシングを愛する猫パンチ男のブログ ◆

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《WBAインターC・Sライト級TM》
開催日:10月21日(日本時間22日)
開催地/会場:英イングランド・リヴァプール/M&Sバンク・アリーナ




WBAインターCスーパーライト級王者
ジャック・カテラル(30=S/GBR)
VS.
元3階級制覇王者
ホルヘ・リナレス(37=O/帝拳/VEN)


リナレス3連敗から引退覚悟のリングか!?

〈ジャック・カテラル〉
ジャック・カテラルはデビューから連勝中だった2015年3月6日、WBOインターコンチネンタル・Sライト級王座決定戦でセサール・ダビド・イナレフ(アルゼンチン)と戦い5回TKO勝ちで王座を獲得すると11連勝を飾った。
その後もWBOインターC王座の防衛戦に専念して連勝を続ける。
2018年10月6日、オハラ・デービス(英国)と対戦して3ー0判定勝ちでWBOインターC王座の9度目防衛に成功すると3年7カ月間保持した王座を返上した。この後も無冠戦ながら3連勝して26戦全勝(13KO)無敗として注目され知名度を高めるとWBOランキング1位となり指名挑戦者として世界戦に備えた。

2022年2月26日、26戦全勝を引っ提げ4団体世界Sライト級統一王者ジョシュ・テイラー(英国)への世界初挑戦となった。
試合は前半をカテラルが左右で積極的に攻め優位に進めると8回には右アッパーから左ストレートでテイラーからダウンを奪った。
9回からテイラーも巻き返しにかかる。10回は攻勢を強めたテイラーにカテラルはホールディングが続き減点1を科された。11回、今度はテイラーがゴング後の加撃で減点1点。最終回もテイラーが攻め込んだが決定打が出ないままゴングとなった。
新王者誕生かと思われたが採点はテイラーが辛くも12回2ー1(113ー112/114ー111/112ー113カテラル)の僅差判定勝ちで4団体王座防衛に成功した。カテラルの世界初挑戦での王座獲得は成らなかったが、試合終了後にカテラルが手数も多くダウンも奪っての負け採点に批判が続出して物議を醸した。
その後、テイラーはWBA王座の指名戦拒否で王座を剥奪されWBCとIBFの両王座は返上した。後に再戦が承認され今年3月4日にWBO王座のみとなったテイラーと再戦予定だったがテイラーの足負傷で延期となった。しかし、テイラーは足の負傷が完治するとカテラルとの再戦をスルーして今年6月10日、虎の子のWBO王座2度目防衛戦を元3団体ライト級統一王者テオフィモ・ロペス(米国)と対戦して12回0ー3(2P/2P/6P)差の判定負けで王座から陥落、カテラルのテイラーとの再戦は夢と消えた。
カテラルは再起戦がWBAインターコンチネンタル・Sライト級王座決定戦となり今年5月27日、ダラー・フォーリー(アイルランド)と戦い7回と9回にダウンを奪い10回3ー0(11P/9P/7P)差の大差判定勝ちでWBA地域王座を獲得。そして、今回世界再挑戦を踏まえて元王者との対戦で実力が試される。

それではカテラル直近の再起戦でサウスポー同士対決となって2度ダウンを奪い大差判定勝ちした試合をハイライトでどうぞ!
(3分06秒)




〈元3階級制覇王者ホルへ・リナレス〉
ホルへ・リナレスは17歳で帝拳ジム所属となり2002年12月15日、大阪府立体育会館のリングでデビューして世界へと羽ばたき今年でキャリア21年目を迎える大ベテラン選手となった。
日本のリングでは駆け出し時期から世界戦も含めて通算24戦23勝(14KO)1敗と無類の強さを発揮している。
最初はフェザー級で世界王座に就いたが減量に苦しみ徐々に階級を上げスーパーフェザー級、ライト級と3階級制覇を達成した。
ただ打たれ脆さが災いして8敗のうち6度のKO負けがある。
しかし、ファンはリナレスのこれまでの試合で強者相手に怯むことなく堂々と打ち合う戦いぶりを称えた。

リナレスの3階級目ライト級では2011年のWBC世界ライト級王座決定戦で11回TKO負け。次に2012年のWBC世界ライト級挑戦者決定戦も2回TKO負けと連敗した。
当時、リナレスのライト級での王座奪取は厳しいとも囁かれたが、その後は難敵相手に4連勝して再び世界ランキング上位に躍進するとここから本領を発揮していった。
2014年3月8日、再びWBC世界ライト級挑戦者決定戦を日本の荒川 仁人(八王子中屋)と争い10回3ー0(6P/10P/10P)差の大差判定勝ちで挑戦権獲得に成功。
2014年12月30日、2度目のWBC世界ライト級王座決定戦を強打者ハビエル・プリエト(メキシコ)と対戦して4回右ストレート一撃の劇的KO勝ちで見事王座を獲得して3階級制覇達成となった。転級から王座獲得まで4年半の歳月を要した。
その後は難敵挑戦者で英国の強打者ケビン・ミッチェルとメキシコのイバン・カノを共にTKOで退け2度防衛に成功して指名戦が控えていた。しかし、練習中の右拳負傷で対戦中止となったことから休養王者扱いとなった。結果的にWBCからWBAに鞍替えした。
2016年9月24日、WBA世界ライト級王者のアンソニー・クローラ(英国)に挑戦して12回3ー0(1P/2P/6P)差の判定勝ちでWBAライト級王座と懸けられたWBCダイヤモンド王座も獲得した。しかし、クローラ陣営の再戦要求となった。
2017年3月25日、クローラとのダイレクトリマッチはリナレスが初戦以上に連打攻勢が冴え12回3ー0(9P/9P/9P)差の大差判定勝ちで初防衛に成功して決着をつけた。
敵地英国での世界戦を3勝として英国人キラーと呼ばれた。

2017年9月23日、WBA王座防衛戦をロンドン五輪金メダリストで人気のルーク・キャンベル(英国)と戦うと激戦となったが有効打で上回り12回2ー1(3P&1Pリナレス/2Pキャンベル)のスプリットも判定勝ちで2度目の防衛に成功した。
2018年1月27日、メルシト・ヘスタ(比国)と対戦して12回3ー0(8P/8P/6P)差の大差判定勝ちで3度目防衛に成功した。この時期が全盛期の頂点だったと言えるでしょう。
そして、その後ピッグマッチが発表される。
2018年5月12日、WBA世界ライト級王座戦兼スーパー王座決定戦としてWBO世界Sフェザー級王者ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)との大一番。試合は序盤からロマチェンコのスピードある攻めから始まった。6回リナレスの右カウンターでロマチェンコがダウン。直ぐに立ち上がるとゴングとなった。7回からキャリア初のダウンを喫したロマチェンコが連打を連発。8回〜9回とリナレスも上下コンビネーションで対抗した。
迎えた10回ロマチェンコの連打から左ボディでリナレスがダウン。リナレスは続行に応じられず試合終了となった。
TKO負けに終わったリナレスはWBA王座4度目防衛失敗とともにスーパー王座獲得ならず王座から陥落した。
個人的にはリナレスはこの一戦で持ち合わせたスキルのすべてを出し切ったように感じた。専門サイトやファンサイトでは引退も囁かれたが、再起して4戦3勝(2KO)1敗とした。
そして、直近3戦は2021年5月29日、WBC世界ライト級王者デヴィン・ヘイニー(米国)に挑戦して12回0ー3(4P/4P/2P)差の判定負けで王座獲得ならず。
2022年2月19日、WBCライト級シルバー王者のザウアー・アブドゥーラエフ(ロシア)に12回TKO負け。
2022年12月11日、ライト級10回戦を中堅で無名のゾーラ・ハマザリアン(アルメニア)に10回0ー3(2P/6P/8P)差の判定負け。これで3連敗となった。
果たして今回リナレスは4度目の英国リングで王者に成り損ねた強者と対戦して連敗から脱出する妙技を見せられるか・・・

リナレスがWBC世界ライト級王者デヴィン・ヘイニーに挑戦したが判定負けとなったシーンをどうぞ!(3分59秒)



【両選手の戦績】
★ジャック・カテラル/28戦27勝(13KO)1敗
★ホルへ・リナレス/55戦47勝(29KO)8敗