★4月開催!WBO世界ヘビー級暫定王座TM〜ジョー・ジョイスVS.張 志磊/英国/No.1341 | ◆ ボクシングを愛する猫パンチ男のブログ ◆

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《WBO世界ヘビー級暫定王座タイトルマッチ》
開催日:4月15日(日本時間16日)
開催地/会場:英国ロンドン/カッパー・ボックス・アリーナ




WBO世界ヘビー級暫定王者
ジョー・ジョイス(37=O/GBR)
VS.
WBO世界同級12位・元WBOオリエンタル同級王者
チャン・ジーレイ(張志磊/39=S/CHN)


王者の防衛か、それともアジア人初戴冠か?

リオ五輪銀メダリストのジョイスはデビューから14連勝してその間にはWBA・WBC・WBOの地域王座を獲得していた。
15戦目となった2022年9月24日、WBO世界ヘビー級暫定王座決定戦を元WBO世界ヘビー級王者のジョセフ・パーカー(ニュージーランド)と戦いお互い譲らない激戦となってフルラウンドまで縺れるかと思われたが11回序盤、壮絶な打ち合いからジョイスが狙い澄ました左フック一撃の劇的KO勝ち(タイムは1分3秒)だった。暫定ながらもジョイスが見事に王座を獲得した。
これまでKO負けの無かったパーカーを倒したことで最頂点を狙うジョイスにとっては収穫で自信に繋がったはずだ。
しかし、敗れたパーカーも10回まで左右フックを叩き込んでジョイスをグラつかせて慌てさせるなど元王者の片鱗を見せた。
ジョイスはアマチュア歴が長かったことで31歳でのデビューだった。そして、もう半年後には38歳を迎える。
ジョイス陣営は早く正規王者との統一戦を望んでいるものの、目標とする3団体統一世界ヘビー級王者(WBAスーパー・IBF・WBO)オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)への挑戦者が順番待ち状態で判っているだけでも待機する選手が3人いることから統一戦まで辿り着くには相当の時間がかかりそうです。
まあ、最近他団体との統一戦が多くなってベルトを束ねる選手が増える一方で待機選手も当然のように増えてしまった。
個人的意見だが、王座を3度〜5度辺りの防衛がなければ他団体との統一戦が行えないとするなど規制も必要でしょうかね。
いずれにしても、ジョイスは暫定王座の初防衛に成功して統一戦を待ちたいところでしょう。

それではジョイスが見事なKO勝ちでWBO世界ヘビー級暫定王座を獲得したシーンをハイライトでどうぞ!(2分17秒)



〈挑戦者チャン・ジーレイ〉
チャンもアマチュア時代は北京五輪(2008年)にSヘビー級で出場して最重量級では中国人初となる銀メダルを獲得して一躍注目を集めた。2012年のロンドン五輪にもSヘビー級で出場したが、2回戦で後に3団体統一世界ヘビー級王者となるアンソニー・ジョシュア(英国)と対戦して接戦となったが、11ー15の判定負けで2回戦敗退となった。最終的には波に乗ったアンソニー・ジョシュアが金メダルを獲得している。
チャンはアマチュア引退後に1年半の空白もあったが、プロ転向を表明するとプロモーターに転身した元名王者イベンダー・ホリフィールドの熱心な勧誘もあって米プロモーション会社ダイナスティ・ボクシングと契約した。
2014年8月8日、米ネバダ州ファロンにあるフェアグラウンズ・ファロンでヘビー級4回戦をカーティス・リー・テイト(米国)と戦いわずか初回17秒というTKO勝ちで衝撃デビューを飾って米国ファンの度肝を抜いた。
その後も順調に勝ち星を積み上げ22連勝(17KO)無敗と世界ランキングもWBO8位、IBF14位と躍進してボクシングメディアもアジア人初の世界挑戦も間近だと報じたが、世はコロナ感染拡大の影響で注目試合も次々と中止になるなど話題も湿った。
2021年2月27日、コロナ禍の最中、米フロリダ州マイアミでノンタイトル10回戦を30戦26勝(20KO)4敗となかなか侮れないジェリー・フォレスト(米国)と戦い、初回〜3回まで3度ダウンを奪いチャンが圧倒的にリードしていた。しかし4回からチャンは別人のように急激にペースダウン、フォレストに中盤から左右強打で追い上げられ終わって見ると10回0ー1(93ー93×2者/93ー95フォレスト)と負けに等しい引き分けに終わり連勝も22でストップとなった。
その後は2連勝したが、まさかの結末が待ち受けていた。
去年8月20日、サウジアラビアのキング・アブドゥッラー・スポーツシティ・スタジアムで行われた注目のオレクサンドル・ウシク(ウクライナ)VS.アンソニー・ジョシュア(英国)戦の前座でIBF世界ヘビー級挑戦者決定戦をIBF世界3位のフィリップ・フルゴビッチ(クロアチア)と戦い初回にチャンが右フックでダウンを奪い好調なスタートを切る。しかし、あまりダメージのないフルゴビッチが3回から左右強打を度々打ち込み猛追して挽回、チャンも9回と11回に好打で巻き返して優位に進め逃げ切ったかに見えたが採点は12回0ー3(113ー114/112ー115×2者)の判定負けで挑戦権獲得失敗に終わり26戦目で初黒星となった。
どうやらチャンの課題はスタミナにあるようだ。
そして、再びチャンス到来もチャンは40歳直前でもう後がなく満身創痍で初の暫定王座戦に勝負を賭けることになる。

それではCM入りですが、チャン直近のフルゴビッチ戦をハイライトでどうぞ!(12分30秒)


【両選手の戦績】
★ジョー・ジョイス/15戦15勝(14KO)無敗
★チャン・ジーレイ/26戦24勝(19KO)1敗1分

〈みどころちょい予想〉

テクニックとパワーに加えスピードもある三拍子揃った実力からしてジョイスの圧倒的有利は揺るがないでしょう。
なぜなら暫定王座を獲得するまで元世界王者3人や同国のライバル(現WBA正規王者ダニエル・デュボア)などことごとくKOで葬り去って実力は本物だ。
おそらくジョイスは序盤からジャブで圧力をかけ接近して容赦なくボディー攻めから左右フックと叩き込んで流れを掴むはず。
兎に角、体重を乗せたボディーブローは強烈で得意な武器。
ここでチャンがまともに被弾するようだと勝機も失せてしまう。
要は、サウスポーのチャンがこれまで倒してきた得意な左を打ち込めるかどうかがカギでしょうか。
そして、強打を浴びない動きが出来るのかも重要だ。
まあ、ジョイスの圧倒的有利も一瞬の油断がとんでもない結末になることも無くはないと思いつつ観てみたい。(OvO)