◆ ボクシングを愛する猫パンチ男のブログ ◆

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ボクシングの一寸先は闇だが一瞬にして栄光を掴む!





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《Sフライ級10回戦》
開催日:12月20日(日本時間21日)
開催地/会場:メキシコ・バハカリフォルニア州ティファナ/オー
ディトリオ・デ・ティファナ




WBC世界Sフライ級7位
アルヒ・コルテス(31=O/mex)
VS.
WBC世界同級14位
ヤヒール・フランク(23=O/mex)


フランク僅か初回14秒衝撃KO勝利!

〈試合経過〉
初回、開始ゴングでお互いリング中央で攻撃態勢に入った瞬間、フ
ランクの左フックが先にコルテスの顎を打ち抜くと背中からバタン
とダウン。コルテスは一瞬起き上がる様子を見せたがレフェリーは
カウント途中で試合をストップした。

ーKO・初回0分14秒ー

フランクが世界戦経験者を僅か初回KOで勝利する大金星。
勿論フランクも期待のホープとして注目されてはいたが、本人もビ
ックリでしょう。狙い打ちというよりタイミングが良かった。
唯一の黒星は昨年10月12日、こちらも売り出し中で3団体でラ
ンクインしているジェイアール・ラキネル(比国🇵🇭)と10回戦で
戦い0ー3判定負け。今回、1年2カ月ぶりの再起戦リングで弾み
をつけた期待の選手です。

コルテスは一瞬の油断が仇となった。
コルテスは2023年9月18日、東京・有明アリーナでWBO世
界Sフライ級王者中谷潤人(M・T🇯🇵)に世界初挑戦。試合は中谷
から5回に2度ダウンを奪われたものの中盤戦に突入すると右スト
レートで反撃するなど執念を見せた。9回3度目ダウンを奪われ粘
ったものの12回0ー3の大差判定負けに終わっていた。
それから3連勝して今回も勢い付けて再びトップ戦線に加わる目論
見だったが、ここで振り出しに戻った。


(PHOTOS BY BOXINGSCENE.COM)

 フランクが秒速KOで勝利した衝撃映像をどうぞ!
(3分53秒)
*途中消除の場合ありです。


【両選手の戦績】
★アルヒ・コルテス/35戦28勝(11KO)5敗2分
★ヤヒール・フランク/19戦18勝(13KO)1敗






《ヘビー級(245ポンド制限契約)8回戦》
開催日:12月19日(日本時間20日)
開催地/会場:米国フロリダ州マイアミ/カセヤ・センター




元3団体世界ヘビー級統一王者
アンソニー・ジョシュア(36=O/gbr)
VS.
WBA世界クルーザー級15位
ジェイク・ポール(28=O/usa)

〈試合経過〉
初回〜2回はジョシュアがプレスをかけるとポールはサークリング
しながら動き回り様子を窺う。ジョシュアも時折右を大きく強振す
るものの打ち合う展開にならず場内からはブーイングも出る始末。
4回、お互い何度もクリンチしては絡み合いスリップダウンを繰り
返すポールに休憩が与えられた。再開すると同じ展開は続きさすが
にレフェリーも痺れを切らして両者を呼び寄せるように「ちゃんと
ファイトしろ!」
と両者に注意を与えた。
5回、ジョシュアのボディー攻めにポールは苦し紛れにクリンチを
仕掛ける。ジョシュアが突き離し後退気味のポールに左フックを浴
びせるとついに前のめりダウン。再開するとジョシュアの追撃右フ
ックでポール2度目のダウン。ポールはここも立ち上がり再開。再
びジョシュアの右を浴びたポールは脚元を揺らしながらもなんとか
ゴングに逃げ込んだ。しかし、ポールは耐えたが脚元はおぼつかず
もうスタミナも使い果たして時間の問題と映った。
迎えた6回、脚元のおぼつかないポールにジョシュアの右が軽くヒ
ットすると3度目のダウン。ポールはここも執念で立ち上がり再開
すると左右連打から再び右ストレートでポール4度目のダウン。
さすがにもうポールは10カウントを聞いてしまった。

ーKO・6回1分31秒ー

アンソニー・ジョシュアは1年9カ月ぶりの勝利。
ただこれは対戦相手が階級下のクルーザー級でしかもこれまで総合
格闘家や引退した元世界王者、引退間近の選手などとしか戦ってお
らず今回KO勝ちしたからといって評価されるものではない。
ジョシュアは2021年9月25日、元4団体世界クルーザー級王
者のオレクサンドル・ウシク(ウクライナ🇺🇦)に判定負けで3団体
(WBAスーパー・IBF・WBO)ヘビー級王座を奪われ再戦で
も判定負けして王座奪還ならず無冠の道へと突入。
昨年9月21日、地元ロンドンのウェンブリー・スタジアムで9万
6千人もの大観衆を動員。2度目の王座返り咲きを狙ってIBF世
界ヘビー級王者ダニエル・デュボア(英国🇬🇧)に挑戦した。
戦前はジョシュアが圧倒的有利とされたが、デュボアの強打に晒さ
れ初回、3回、4回とまさかのダウンを奪われた末、最後は5回勢
い付いたデュボアの右ストレートで4度目のダウン。もうジョシュ
アは立ち上がる余力もなくキャリア2度目のKO負けとなった。
今回KO勝ちしたものの勝って当たり前の相手だったことでボクシ
ング界では評価を上げるまでにはいかなかったようだ。

ジェイク・ポールは初のKO負けで2敗目を喫した。
序盤から気負い過ぎてボクシングとなっておらず動き回った末、自
ら徐々にスタミナを失くしていた。勿論、勝っていれば大注目とな
ったでしょうが、そうは問屋が卸さなかった。ポールは試合後のイ
ンタビューに今後はクルーザー級の王座を狙うとコメントしたが、
クルーザー級はハードパンチャー揃いでそうは甘くない。先ずは攻
撃力と防御の技術をともに刷新することが先決でしょう。今のまま
の総合格闘技気味た戦いぶりでは王座戴冠は到底無理です。




(PHOTOS BY FIGHTMAG.COM)

  ジョシュアが6回KO勝利したシーンをどうぞ!
(1分30秒)
*途中消除の場合ありです。


【両選手の戦績】
★アンソニー・ジョシュア/33戦29勝(26KO)4敗
★ジェイク・ポール/14戦12勝(7KO)2敗






《Sバンタム級10回戦》
開催日:12月19日(日本時間20日)
開催地/会場:米国フロリダ州フォートローダーデール/ウォー・
メモリアル・オーディトリアム




WBA世界Sバンタム級2位・WBC5位
ラモン・カルデナス(30=O/usa)
VS.
元IBO世界Sバンタム級王者
エリック・ロブレス(25=S/mex)

〈試合経過〉
序盤戦はお互い様子見展開だった。
3回、サウスポーのロブレスが右ジャブをフェイントに左ストレー
トを突き刺すとカルデナスもジャブから右で応戦。終盤打ち合いか
らカルデナスの右カウンターが炸裂するとロブレスがダウン。直ぐ
に立ち上がり再開するとロブレスはこの回を凌いだ。
4回、立て直しを図るロブレスは相変わらず右ジャブから左を強振
するとカルデナスのジャブから右が再びヒットし出す。
迎えた5回、打ち合いから1分過ぎロブレスがコーナー前で左右を
浴びせようとした瞬間、カルデナスの右フックがロブレスの顎を打
ち抜くとロブレスはパタンと仰向けダウン。レフェリーは危険な倒
れ方と判断してカウント途中で試合を止めた。

ーTKO・5回1分21秒ー

カルデナスが世界挑戦の敗北から7カ月ぶりの再起成功です。
カルデナスは今年5月4日、米ラスベガスのT-モバイル・アリーナ
で4団体世界Sバンタム級統一王者の井上尚弥(大橋🇯🇵)に世界初
挑戦。カルデナスは過小評価されていたが、2回左フックで井上か
ら先制ダウンを奪い会場を沸かせた。しかし、徐々にペースアップ
した井上に7回連打を浴びロープダウンを喫した。8回まで粘った
ものの再び連打を浴びてストップとなった。それでもカルデナスの
善戦に高評価だった。今回の勝ちっぷりで再びトップ戦線に加わり
2度目の世界挑戦が見えてきそうです。

元IBO世界王者のロブレスは再起ならず連敗。
2回まで武器の左ストレートを再三繰り出したが、真に当たらず打
つタイミングを察知されてしまった印象。それにパワーの違いを見
せ付けられた格好だった。ロブレスは今回の負けを教訓に再び這い
上がれるか・・・



(PHOTOS BY FIGHTNEWS.COM)

 見事にストップ勝ちしたカルデナスの戦いぶりをフルラウンドで
どうぞ!(15分48秒)
*途中消除の場合ありです。



【両選手の戦績】
★ラモン・カルデナス/29戦27勝(15KO)2敗
★エリック・ロブレス/20戦16勝(10KO)4敗
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ーTRIPLE WORLD TITLEMATCHー
《WBA世界バンタム級団体内王座統一戦》
ーUndercardー
《WBA・WBO世界Lフライ級王座統一戦》
《WBO世界フライ級タイトルマッチ》

開催日:12月17日(水曜日)
開催地/会場:東京都墨田区横網/両国国技館




ーMAIN EVENTー
《WBA世界バンタム級王座統一戦》


WBA世界バンタム級正規王者
堤 聖也(29=Sh/角海老)
VS.
WBA世界同級暫定王者・5階級制覇者
ノニト・ドネア(43=Sh/phi)

〈12回採点結果〉
112ー116(ドネア)
115ー113(堤)
117ー111(堤)

堤が2ー1のスプリットも判定勝ち。堤はWBA休養王者から正規
に復帰してWBA王座の2度目防衛に成功です。次戦は休養王者と
なっているアントニオ・バルガス(米国🇺🇸)との対戦か、もしくは
12月31日のWBA世界バンタム級挑戦者決定戦の井岡一翔(志
成🇯🇵)VS.マイケル・オルドスゴイティ(ベネズエラ🇻🇪)戦の勝者
との対決でしょうか。来年が楽しみです。

ドネアは統一ならず、暫定王座は正規に吸収され無冠となった。
試合後、関係者によればドネアは現役続行で最後は再び日本のリン
グに上がり終わらせたいとしている。今回も動画を観た限りではま
だ左フックなど十分武器として通用する場面を見せていた。
今後もう一踏ん張りするレジェンドに期待したい。

【両選手の戦績】
★堤 聖也/16戦13勝(8KO)3分無敗
★ノニト・ドネア/52戦43勝(28KO)9敗








《WBA・WBO世界Lフライ級王座統一戦》

WBA世界Lフライ級王者
高見 亨介(23=O/帝拳)
VS.
WBO世界Lフライ級王者
レネ・サンティアゴ(33=O/pur)

〈12回採点結果〉
117ー111(サンティアゴ)
115ー113(サンティアゴ)
112ー116(高見)

サンティアゴが2ー1のスプリットも判定勝ち。
これでサンティアゴがWBO世界フライ級王座の初防衛とともにW
BA王座も獲得して統一に成功した。

期待された無敗王者の高見はWBA王座の初防衛ならず統一失敗、
初黒星となった。

【両選手の戦績】
★高見 亨介/11戦10勝(8KO)1敗
★レネ・サンティアゴ/19戦15勝(9KO)4敗









《WBO世界フライ級タイトルマッチ》

WBO世界フライ級王者
アンソニー・オラスクアガ(26=O/usa)
VS.
WBO世界同級4位
桑原 拓(30=O/大橋)

ーTKO・4回2分37秒ー

オラスクアガがストップ勝ち。WBO世界フライ級王座の4度目防
衛に成功した。

桑原は2度目世界挑戦も王座獲得ならず。

【両選手の戦績】
★アンソニー・オラスクアガ/12戦11勝(8KO)1敗
★桑原 拓/17戦14勝(9KO)3敗






★ ★ ★ 速報! テレンス・クロフォード電撃引退!★ ★ ★

16日(日本時間17日)、史上初の3階級で4団体王座統一を
成し遂げたテレンス・クロフォード(米国🇺🇸)が無敗のまま引退し
ました。これまでライト級、Sライト級、ウェルター級、Sウェル
ター級、Sミドル級の5階級制覇達成。それにSライト級、ウェル
ター級、Sミドル級では4団体を束ねるという前人未到と言っても
過言ではない活躍でした。人気の面では今一でしたが、他の追随を
許さない強さでした。数年後には国際&世界の二大殿堂入りは間違
いないでしょう。

現在保持している3団体(WBAスーパー・IBF・WBO)世界
Sミドル級王座は順次返上する模様です。
42戦42勝(31KO)無敗の戦績でした。


(PHOTOS BY FIGHTMAG.COM)



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《WBC世界クルーザー級TM
開催日:12月13日(日本時間14日)
開催地/会場:米国カリフォルニア州ロサンゼルス/エース・ミッ
ション・スタジオ




WBC世界クルーザー級王者
バドゥ・ジャック(42=O/swe)
VS.
WBC世界同級1位・元WBC世界同級王者
ノエル・ミカエリアン(35=O/arm)

*動画見当たらず試合内容不明!
このダイレクトリマッチはミカエリアンが判定勝ちでリベンジとと
もに王座返り咲きに成功したと各専門サイトは報じています。

〈12回採点結果〉
115ー111(ミカエリアン)
116ー110(ミカエリアン)
116ー110(ミカエリアン)

ノエル・ミカエリアンが3ー0判定勝ちで2年ぶりWBC世界クル
ーザー級王座に返り咲いた。ミカエリアンは2023年11月4日、
WBC世界クルーザー級王座決定戦を元王者イルンガ・マカブ(コ
ンゴ民主共和国🇨🇩)と対戦して3回TKO勝ちで王座初戴冠。
しかし、その後は怪我での延期やプロモーターとのゴタゴタなどが
影響して試合枯れ。結局、休養王者認定も1年半の空白が生じた。
今年5月3日、休養王者として正規王者のバドゥ・ジャック(スウ
ェーデン🇸🇪)と統一戦を争い12回0ー2(2P差×2者)の僅差
判定負けで王座返り咲きならず。試合後は中継解説や周囲ではミカ
エリアンに分があったとした。結果的に再戦が認められる。そして、
今回リベンジとともに王座に返り咲いた。

王者バドゥ・ジャックは2度目防衛に失敗、王座から陥落した。
初戦は手数では劣ったものの有効打で上回ったとして初防衛に成功
した。これまでの実績では2023年2月26日、WBC世界クル
ーザー級王者イルンガ・マカブ(コンゴ民主共和国🇨🇩)を最終ラウ
ンドTKOで下して3階級制覇を達成した時期が一番のピークだっ
たと言えそうです。試合後は「キャリアには満足している。今後に
ついては様子を見て決める」
とコメントしたという。



(PHOTOS BY BOXINGNEWS24.COM)

【両選手の戦績】
★バドゥ・ジャック/36戦29勝(17KO)4敗3敗
★ノエル・ミカエリアン/31戦28勝(12KO)3敗









▼《WBOインターN・Sミドル級TM》
&《WBC・Sミドル級シルバー王座決定戦》

開催日:12月13日(日本時間14日)
開催地/会場:米国カリフォルニア州ストックトン/アドベンティ
ス・ヘルス・アリーナ




WBOインターN・Sミドル級王者
WBO3位・WBC8位・WBA9位

ディエゴ・パチェコ(24=O/usa)
VS.
EBU欧州Sミドル級王者
WBO8位・WBC10位・IBF11位

ケビン・レレ・サジョ(35=O/fra)

〈試合経過〉
前半戦は大柄な(193センチ)パチェコが体を持て余し気味に小
柄な(173センチ)レレ・サジョの突進にやや攻めあぐねた。
それにクリンチも目立った。それでもパチェコは回を重ねる毎に左
右強打を上下に叩き込んでいく。
しかし、8回まさかの展開となる。序盤から打ち合ってパチェコが
体を振ろうとした瞬間、レレ・サジョの左フックが炸裂、パチェコ
はロープ脇にストンとダウン。あまりダメージなくパチェコは直ぐ
に立ち上がり再開。レレ・サジョの追撃左フックを浴びるもののパ
チェコはクリンチで凌いで徐々に巻き返した。その後はレレ・サジ
ョの動きを見極めると左右で上下に打ち込みポイントを重ねた。
11回、パチェコが手数を減らしたレレ・サジョに右、左のコンビ
ネーションをこれでもかと連打。特にボディーを効かせたがレレ・
サジョも怯まず左右を振り回して粘りを見せる。打たれ強いパチェ
コの強打もまだ油断はできない。スリリングな展開は続いた。
最終回はパチェコがボディーへ集中して差を広げる中、ゴングとな
った。

〈12回採点結果〉
117ー110(パチェコ)
116ー111(パチェコ)
115ー112(パチェコ)

パチェコが3ー0判定勝ち。
これでパチェコはデビューから25戦全勝無敗とした。
保持するWBOインターナショナル・Sミドル級王座は7度目防衛
に成功。それに急遽懸けられたWBC同級シルバー王座も獲得した。
次戦は元WBO世界Sウェルター級王者で2階級上げてきた実力者
ハイメ・ムンギア(メキシコ🇲🇽)との対戦を希望した。
これに勝てばいよいよ世界挑戦でしょうか・・・

レレ・サジョは地域両王座獲得ならず、連勝も26で途切れた。
しかし、レレ・サジョは巨漢相手に8回ダウンを奪っておきながら
畳み掛けられなかったことに悔いが残ったでしょう。体格的に身長
で20センチ、リーチで28センチの違いは大きくハンデがあった
と言えそうだ。それにしても後半戦は上下に打ち込まれながらも打
たれ強さも見せ、点差以上に善戦したと映った。再起に期待。




(PHOTOS BY BOXINGNEWS24.COM)

スター候補のパチェコがダウンを喫したあと猛攻を仕掛けたが
レレ・サジョも怯まなかったシーンをハイライトでどうぞ!
(9分22秒)


【両選手の戦績】
★ディエゴ・パチェコ/25戦25勝(18KO)無敗
★ケビン・レレ・サジョ/27戦26勝(23KO)1敗










《WBA世界ヘビー級タイトルマッチ》
開催日:12月12日(日本時間13日)
開催地/会場:UAEアラブ首長国連邦ドバイ/ドバイ・デューテ
ィ・フリー・テニス・スタジアム




WBA世界ヘビー級正規王者
クブラト・プーレフ(44=O/bul)
VS.
WBA世界同級12位
元WBA&IBF世界クルーザー級統一王者

ムラト・ガシエフ(32=O/rus)

〈試合経過〉
前半戦は王者プーレフが左ジャブから右ボディーストレート、ワン
ツーでガシエフを抑え込んだ。やや後手を踏んだガシエフも低い体
勢から左ジャブ、右ストレート、左フックと徐々に手数を増やすと
右アッパーも決まり出し反撃開始。
迎えた6回、プーレフがワンツーを浴びせた瞬間、ガシエフの返し
左フックがドンピシャ決まるとプーレフは腰から崩れ落ちるように
大の字ダウン。一旦、間をおき立ち上がろうとしたが、かなりのダ
メージで立ち上がることなくカウントアウトとなった。

ーKO・6回50秒ー

ガシエフが36戦目にしてWBA世界ヘビー級レギュラー王座獲得
成功です。ガシエフは2階級制覇達成となった。
2018年7月21日、WBAスーパー&IBF世界クルーザー級
統一王者時代、当時WBC&WBO世界クルーザー級統一王者だっ
オレクサンドル・ウシク(ウクライナ🇺🇦)とクルーザー級4団体
統一戦で争い12回0ー3(12P/10P×2者)の大差判定負け
で王座を献上して28戦目で初黒星となった。その後ウシクはクル
ーザー級の4団体防衛に成功するとヘビー級転向を宣言。ウシクは
ヘビー級でも負け知らずで瞬く間にスター王者を撃破してヘビー級
でも4団体統一に成功した。ガシエフも後を追うようにヘビー級に
転向。そして、ヘビー級でもライバル王者とグローブを交えること
になるのか楽しみです。

最高齢王者プーレフは昨年12月7日、前王者マヌエル・チャー
ドイツ🇩🇪)から奪ったWBA世界ヘビー級レギュラー王座の初防衛
に失敗した。過去2度世界挑戦してともにKO負けで王座に届かず
長らくキャリアを積んでいた。そして、昨年ようやく3度目のチャ
ンスに巡り合い判定勝ちで念願叶って王座に就いた遅咲き王者だっ
た。プーレフは王者となった時点で技巧はあるもののパワー不足が
心配されていたが的中してしまった。まあ年齢による衰えは防ぎよ
うがない。果たしてもう一踏ん張りするのか、それとも・・・





(PHOTOS BY BOXINGNEWS247.COM)

ガシエフが劇的左フック一撃で王座獲得に成功したシーンをどう
ぞ!(8分7秒)
※途中消除の場合ありです。


【両選手の戦績】
★クブラト・プーレフ/36戦32勝(14KO)4敗
★ムラト・ガシエフ/36戦33勝(26KO)2敗1分


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比国の英雄フラッシュ・エロルデのサイン!



ガブリエル"フラッシュ"エロルデ(フィリピン)といえば半世
紀以上も前の1960年代にNBA(WBA前身)世界Jライト級
(現Sフェザー級)王座を獲得すると10度防衛して7年以上も王
座に君臨するなどフィリピンの国を挙げての英雄的存在でした。
尚、NBA(後にWBAと改称)を4度防衛すると、その後WBA
団体で内紛が勃発、WBC団体が発足してランキング上位者との対
戦義務を条件に初代王者として認定され2団体統一王者となった。
勿論、名前は知っていたが数年前のある晩、居酒屋でオールドファ
ンに詳しく聞いたことがあった。エロルデはOBF東洋(OPBF
東洋太平洋前身)ライト級王者時代王座を保持したまま1960年
3月16日、地元マニラで当時のNBA(WBA前身)世界Jライ
ト級王者ハロルド・ゴメス(米国)に2度目の世界挑戦で7回KO
勝ちで王座獲得に成功。日本でもスポーツ紙を賑わせたという。
そして、それまでは主にOBF東洋ライト級王座とノンタイトル戦
で交互に何度も来日して激闘を繰り広げ日本でも絶大な人気を誇っ
ていたと年配ファンは懐かしく話していた。




2016年春、都内の下町にある某ボクシングジムに用事があって
伺うと、真新しいフラッシュ・エロルデのサイン入りグローブが置
いてあった。承諾を得てスマホでパチリ。しかし、撮ったあともう
とっくの昔1985年2月1日に本人は亡くなっているのに真新し
いサインとはどういうことかと疑問も湧いた。持ち主はこのジムの
会長で名門ジムの視察と旅行を兼ねフィリピンに訪れた折、フラッ
シュ・エロルデの死後ジムを引き継いだ息子(次男)のジョニー・
エロルデ
氏から貰ったと話していた。詳しく聞いてみると、息子が
父のフラッシュ・エロルデに代わってサインを書いたということだ
った。えっ、何だそれと心の中で一瞬そう思った。(°_°)

エロルデJr氏は父から引き継いだジム名もフラッシュ・エロルデ・
ジムとなっていることから息子がサインしても(生前父親が代筆を
了承していた為)何も問題ないということだったらしい。つまり、
ジム名にリングネームを使用したことで商標(ブランド名)のよう
にいつでも書けるということだったんでしょう。
日本のファンならそんなもん本人が書いたものではないからなんの
価値もないと当然思うでしょうね。代筆サインであっても永遠に語
り継がれている人物だから血の繋がった息子のサインであれば半分
価値はあるということなのか? まあ、代筆でも手にした本人が貴
重なものだと納得すればそれでいいのかもしれない。(^O^)

世界的スターとなったマニー・パッキャオノニト・ドネアはとも
に先人王者フラッシュ・エロルデをフィリピンの歴史的英雄として
名を挙げ尊敬しているとコメントしていたことを思い出す。
また、特にノニト・ドネアの異名とする"フラッシュ(閃光)"
フラッシュ・エロルデにあやかって名付けたものだという。

因みにフラッシュ・エロルデは1967年6月15日、東京・旧蔵
前国技館でWBA世界Jライト級王座(現Sフェザー級)は旧NB
A王座含め11度目、のちに認定されたWBC同級王座は7度目の
防衛戦を日本期待の世界6位沼田義明(極東)の挑戦を受け対戦し
た。試合は3回エロルデが左ストレートでダウンを奪ったものの、
その後は沼田の右アッパーにダウン寸前のピンチに遭うなど終始リ
ードされた末、15回0ー2(当時は5点法=69ー69/66ー
71/66ー72)
の判定負けで7年3ヶ月もの長い間保持してい
た王座から陥落したのでした。かたや世界初挑戦で見事王座を獲得
した沼田選手は当時"精密機械"と呼ばれ日本人選手として5人目の
世界王者となっています。




(Photos by kyodonews.jp)

このエロルデVS.沼田戦の動画は見当たらずエロルデのそれまで
の世界戦ハイライトをどうぞ!エロルデはサウスポーなので分かり
易いです。(3分01秒)



エロルデは日本のリングと地元比国での試合も含め日本人選手と
は43戦(再戦含む)29勝(11KO)13敗1分の戦績を残し
てアジアのプロボクシング界を盛り上げ多大な貢献と功績を残した。
また、フィリピン人選手では日本人選手と最も多く戦った選手とし
て記録サイトに掲載されています。

〈ガブリエル"フラッシュ"エロルデ MEMO〉
本名:ガブリエル・エロルデ(Gabriel Elorde)
生年月日:1935年3月25日
出身地:フィリピン・セブ州(セブ島)ボゴ市
死没日:1985年1月2日(享年49歳)
対戦階級:バンタム級・フェザー級・Sフェザー級・ライト級
身長/リーチ:167cm/173cm
スタンス:サウスポーのボクサーファイター
戦績:118戦89勝(33KO)27敗2分

【世界王座】
WBA世界Jライト級王座(旧NBA4度含む10度防衛)
WBC世界Jライト級王座(途中認定で6度防衛)
【地域王座】
比国バンタム級王座
比国Jライト級(現Sフェザー級)王座
比国ライト級王座
OBF東洋(OPBF東洋太平洋前身)バンタム級王座
OBF東洋ライト級王座

1993年度国際ボクシング名誉の殿堂博物館入り
2006年度世界ボクシング殿堂入り



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《WBC世界Sライト級暫定王座TM》
ーundercardー
《WBC世界ライト級暫定王座決定戦》
《WBA世界ミドル級TM》
《WBC世界ミドル級暫定王座決定戦》

開催日:12月6日(日本時間7日)
開催地/会場:米国テキサス州サンアントニオ/フロスト・バンク
・センター




ーMaineventー
《WBC世界Sライト級暫定王座TM》


WBC世界Sライト級暫定王者
イサック・クルス(27=O/mex)
VS.
WBA世界Sフェザー級王者
ラモン・ローチJr(30=O/usa)

〈試合経過〉
初回、クルスが前進しながら左右フックを振り回すとローチはジャ
ブから左フックをヒットさせ始まった。
3回、クルスが突進して左フックを浴びせるとローチは体を回転さ
せ右手グローブがリングに触れた。レフェリーは見逃さずダウンと
みなして8カウントを数えた。しかし、ローチにダメージはない。
4回、クルスがボディーを叩き5回も接近して右アッパーを突き上
げるなどクルスがリードを広げたかに映った。
しかし、6回、左右を空転させるクルスにここぞとローチが左フッ
クを浴びせて巻き返しにかかる。
7回、打ち合ったあと絡み合ってクルスがローチの背中を攻撃した
としてクルスに減点1が科せられた。
後半戦に突入するとクルスの右ストレートから左フックをヒットさ
せるとローチも負けじと左フック、ジャブで反撃した。
しかし、終盤戦はお互い打ち合うものの決め手に欠く攻め合いが続
くなかゴングとなった。

〈12回採点結果〉
115ー111(クルス)
113ー113(ドロー)
113ー113(ドロー)

1ー0で勝敗付かず引き分け。
しかし、クルスが今年7月19日、WBC世界Sライト級暫定王座
決定戦でオマール・サルシド(メキシコ🇲🇽)に判定勝ちで手にした
王座の初防衛成功となった。今後は来年1月10日に行われるWB
A正規王者サブリエル・マティアス(プエルトリコ🇵🇷)VS.1位
ルトン・スミス
(英国🇬🇧)戦の勝者と戦うことになるでしょうが、
今回のような戦いぶりではちょっと厳しいでしょう。

ローチJr.はWBA世界Sライト級暫定王座獲得失敗。
保持していたWBA世界Sフェザー級王座は試合開始と同時に剥奪
され無冠となった。これでローチJrは今年3月1日のWBA世界ラ
イト級王者ジャーボンタ・デービス(米国🇺🇸)への挑戦(0ー1引
き分け)に続き2戦連続での引き分けに終わった。ローチJr.は黒
星こそ免れたが、出直しです。



(PHOTOS BY PBCBOXING.COM)

引き分けも熱い一戦となったシーンをハイライトでどうぞ!
(CMあり/3分30秒)


【両選手の戦績】
★イサック・クルス/33戦28勝(18KO)3敗2分
★ラモン・ローチJr./29戦25勝(10KO)1敗3分





ーundercardー
❌《WBC世界Sフェザー級TM》中止
▼フルトンの体重超過で異例の対戦階級変更
《WBC世界ライト級暫定王座決定戦》


WBC世界フェザー級王者・2階級制覇王者
スティーブン・フルトン(31=O/usa)
VS.
WBC世界Sフェザー級王者
オシャキー・フォスター(32=O/usa)

フルトンが前日計量でSフェザー級リミット(130ポンド)を
2ポンド(0、907Kg)オーバーで失格となった。本来なら試合
は中止となるはずが、なんとライト級で戦うことを承認することに
なった。異例というより前代未聞です。(O_O)

〈12回採点結果〉
117ー111(フォスター)
118ー110(フォスター)
119ー109(フォスター)

フォスターが3ー0大差判定勝ちでWBC世界ライト級暫定王座を
獲得して暫定ながら2階級制覇に成功した。フォスターはSフェザ
ー級正規王座を返上するのかそれともライト級で戦うのか今後に注
目です。

フルトンはWBC世界ライト級暫定王座獲得ならす。
しかし、WBC世界フェザー級王座を保持したまま階級上を目指し
て体重を作れないなんて今後は厳しいでしょう。

【両選手の戦績】
★スティーブン・フルトン/27戦24勝(12KO)3敗
★オシャキー・フォスター/25戦23勝(8KO)2敗





ーundercardー
《WBA世界ミドル級TM》


WBA世界ミドル級王者
エリスランディ・ララ(42=S/cua)
VS.
WBA世界Sウェルター級12位
ヨハン・ゴンサレス(34=O/ven)

〈12回採点結果〉
118ー108(ララ)
119ー107(ララ)
120ー106(ララ)

ララが3ー0大差判定勝ちでWBA世界ミドル級正規王座の4度目
防衛に成功した。本来ならIBF&WBO世界ミドル級統一王者
ャニベク・アリムハヌリ
(カザフスタン🇰🇿)との3団体統一戦予定
だったが、アリムハヌリのドーピング陽性により中止となった。
ララの次戦に期待。

代役出場のゴンサレスは王座獲得ならず。
これまでゴンサレスはSウェルター級で戦ってきており急な代役で
は無理だったようだ。再起なるか。

【両選手の戦績】
★エリスランディ・ララ/38戦32勝(19KO)3敗3分
★ヨハン・ゴンサレス/41戦36勝(34KO)5敗





ーundercardー
《WBC世界ミドル級暫定王座決定戦》


WBC世界ミドル級5位
ヘスス・ラモスJr(24=S/usa)
VS.
WBC世界同級6位
シェーン・モズリーJr(34=O/usa)

〈12回採点結果〉
117ー111(ラモスJr)
117ー111(ラモスJr)
116ー112(ラモスJr)

ラモスJ rが3ー0判定勝ちでWBC世界ミドル級暫定王座獲得に
成功した。

モズリーJrは暫定王座獲得ならず。

【両選手の戦績】
★ヘスス・ラモスJr/25戦24勝(19KO)1敗
★シェーン・モズリーJr/27戦22勝(12KO)5敗






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《IBF世界クルーザー級タイトルマッチ》
開催日:12月6日(土曜日)
開催地/会場:豪州クイーンズランド・ゴールドコースト/コンベ
ンション&エキシビション・センター




IBF世界クルーザー級王者
ジェイ・オペタイア(30=S/aus)
VS.
IBF世界同級1位
フセイン・シンカラ(40=O/ger)

〈試合経過〉
初回、お互いジャブの突き合いから始まると王者オペタイアは右ジ
ャブから左ストレートがヒットして上々のスタートを切った。
2回、打ち合いから2分過ぎシンカラの右ストレートでオペタイア
が腰を落としかけるピンチ。しかし、シンカラは詰めが甘くオペタ
イアはクリンチで凌ぐと離れ際左をヒットさせ立て直しを図った。
3回、オペタイアがペースを上げ右ジャブから接近すると左ボディ
ーストレートから左右フックと浴びせる。シンカラは右ストレート
で応戦もオペタイアのスピード攻撃に的が絞れず単発気味。
4回〜5回とオペタイアが右から接近すると上下に攻め、離れると
自慢の左ストレートが再三ヒットした。シンカラはまだ右には強打
を秘めながらもスタミナを削がれ徐々に手数を減らした。シンカラ
はかなりダメージも蓄積させたように映った。
7回終了時点で実況解説採点は69ー64とオペタイアがリード。

迎えた8回、オペタイアの右ジャブにシンカラは後退してロープを
背にする場面が増えた。開始から40秒過ぎオペタイアの左ストレ
ートが決まるとシンカラは必死に逃れる。しかし、再びロープを背
にした場面でオペタイアの右ジャブから左ストレートをモロに浴び
たシンカラは背中からリング袖に卒倒ダウン。レフェリーは即座に
試合を止めた。

ーKO・8回56秒ー

王者のオペタイアがIBF世界クルーザー級王座(一旦返上した2
期目による)の4度目防衛に成功した。
オペタイアの防衛戦は全てがノックアウト勝ちの4連続KOです。
これまでさほど知名度ある選手との対戦はなかったが、来年はいよ
いよ対戦希望しているWBAスーパー&WBO世界クルーザー級王
ヒルベルト・ラミレス(メキシコ🇲🇽)との3団体統一戦の交渉を
開始するようだ。決定すればオペタイアにとって初のビッグマッチ
となる。最近ヘビー級があまりパッとしない中、クルーザー級が取
って代わり注目を集めそうです。

シンカラは40歳にして世界初挑戦も王座獲得ならず。
無敗で挑んだシンカラは8回まで自慢の右で粘りを見せたがついに
力尽きてしまった。攻めではカウンターパンチが泳いでしまいがち
だった。それでも2回には右ストレートで王者をダウン寸前まで追
い込んだ。しかし、追撃出来ずチャンスを逃してしまった。この場
面でシンカラがダウンを奪っていればまた試合展開も変わっていた
かもしれない。シンカラは初黒星となったが再起に期待したい。




(PHOTOS BY STAN.NEWS)

オペタイアが豪快に倒してIBF王座の4度目防衛に成功したシ
ーンをハイライトでどうぞ!(CMあり/6分53秒)
※途中消除の場合ありです。


【両選手の戦績】
★ジェイ・オペタイア/29戦29勝(23KO)無敗
★フセイン・シンカラ/24戦23勝(19KO)1敗