age1 age2イギリスのロック・グループ、Spirits of John Morganの二枚目にあたる Age Machine。 グループはボーカルとキーボード担当のJohn Morganを中心とする4人組で、ジャズ・ロック・バンドでいかにもイギリス的な内容。 見開きジャケットの内側には戦闘後、相打ちで朽ち果てたロボットの残骸の絵が印象的で、曲目紹介、プロデューサー、エンジニア等の記述があるだけのシンプルなもの。 それにしてもインパクトのある、アメリカン・コミック風の絵が楽しませてくれます。

fairly1fairly2Mike OldfieldのTubler Bellsのエンジニアとして名を上げた、アイルランド人の血を引くTom Newmanの77年発表の二作目、Faerie Symphony。 Neil Innes, Fred Frith等が参加してた一作目はトラッドをベースにした落ち着いた作りの作品だったのに対して、 本作には著名なミュージシャンこそ参加していないようですが、ミニマル・ミュージック的な一風変わった作品となっています。 ジャケット表面は夜、森に姿を表した妖精が描かれており、内側には妖精のいない、明るい森の風景が。 面白いことにジャケット内側の背の部分にもタイトル、レコード番号等が印刷されていることから内側を表にすることも可能?

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ジャケットがプログレッシブ・ロックっぽい元Black Cat Bones, Brian Shortの唯一のソロ・アルバム、Anything For A Laugh。 見開きジャケットの内側に載っているモノクロの写真、デザインも素晴らしく、イギリスの街並みが並べられており、アルバムの内容に期待を持たせますが、出て来る楽曲はアメリカ志向のスワンプ・ロックであったり、一般的なハード・ロックであったりと肩透かしを食らいます。悪く言えば聴き終わった後に何も印象に残らない作品となっていると思います。YesのAlan White(ds), Jeff Beck GroupのMax Middleton(p), Soft Machineにも参加したことがある Lyn Dobson(sax)等が参加しています。小生としてはもっとLynの演奏に焦点を当てて、旅情的なコンセプトにして欲しかったです。 Maxのピアノはアップテンポが得意、という印象は拭えないですので人選ミスだと思います。 Black Cat Bonesでの Brian Shortは同じ人物かと疑ってしまうほど存在感があり、もっと評価されても良かった作品。 Black Cat Bonesにはフリーの Paul Kossoff, Simon Kirkが在籍していたことでも有名ですが、Rod PriceのギターはフリーでのKozoffのギターとはスタイルが違うように思え、Kossoffの当時の演奏が是非聴きたくなります。 Rod Priceといえばその後Foghatを結成、Black Cat Bonesはその後メンバー・チェンジ(ボーカルにAtomic RoosterからPeter Frenchも参加)した後Leaf Houndとグループ名に変更し、Deccaから再デビュー作を発表、Led Zeppelinに影響された、よりハード・ロック寄りの演奏を聴かせます。

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そんなにびっくりするような素晴しい演奏が聴ける訳でもないSonny Redの「Breezing」。Yusef Lateef, Blue Mitchell, Bob Cranshaw, Barry Harris, Albert Heathという共演者からして聴きどころはBarry Harris のピアノかも。このLPのジャケットは写真の色合い、構図、またジャケットの手触りが最高の逸品で、Jazzlandとは思えない出来で、このジャケットを観たいが為にレコードをターンテーブルに乗せますがブルーノートから出ている「Out Of The Blue」にしとけば良かったといつも聴き終ってから変な反省をしています。Norgranから発表のBuddy DeFranco「The Artistry of」もジャケットの色合い、構図が素晴しい作品で、こちらは内容も素晴しく、さり気なくサポートしているSonny Clarkのピアノが抜群。改めてSonny Clarkに惚れ直す気持ちにさせる作品。ベースとドラムスはいるのかいないのか。Zoot Simsの「Plays 4 altos」はタイトルどおりアルト一本で聴かせます。しかも多重録音を行っていてアルトでこれほど豊かな音色を出せるのはズート以外にはいないでしょう。ジャケットもムードたっぷりで、光沢が素晴しく、こちらは聴く度に満足が得れる作品。

tonight 「ジャズ批評」誌上で寺島靖国氏とジャズ批評社が「ジャズ批評誌を批評する」に関してバトルを繰り広げていますが読んでる方としては実にくだらないことと言わざるを得ない気がします。ジャズ批評誌のライターが取り上げるジャズはどんなものでも良く、「スィングジャーナル誌」が取り上げないようなマイナーな作品であれば私なんぞは大歓迎です。ジャケットに惹かれて購入するのも良し、批評に惹かれて、納得するなりして購入するのも良し、と思います。逆に寺島氏の主張は間口を狭めてしまい、ジャズの未来を考えると危険な気がします。かつてオーネット・コールマンの出現を訝った批評家を考えると答えは簡単。最近の野球界と似ていて、古いものが良いという悪しき風潮と同じ気がしてなりません。コルトレーンが嫌い、エリック・ドルフィーの作品は心のない音楽、と言い切ってしまう寺島氏はなんと了見の狭いリスナーなんでしょうか。全ての作品をテーブルに載せて「批評」する、それでいいじゃないですか。私はコルトレーンもドルフィーも、ティム・バーン、ジョン・ゾーン、死んでしまったトーマス・チェイピンも聴きますし、ズート・シムズ、ボブ・ブルックマイヤーも好きです。54年にStoryvilleから発表されたズート・シムズとボブ・ブルックマイヤーのTonight's Jazz Todayの3曲目、ジェリー・マリガン作 The Chantの楽しさはこのレコードでしか味わえないものです。ここではボブもズートも暖かく、ずれたユニゾンが心をウキウキさせます。いいじゃないですか、どんな作品を批評しても。批評しないよりはした方がいいに決まってる訳ですから。でなければ取り上げられない作品は永遠に人の目に(耳に?)触れられなくなりますよ。



cadence and cascade cadence and cascade2 レコードを集めだすと、そのうち変わったものに出くわすことがあります。 King Crimson の Cadence and Cascade なる珍品です。 Bootleg  なんですが、かなり凝った Bootlegで、ジャケット裏面にはなんとアイランド・レーベルの " i "のロゴがあるではないですか。 また、ご丁寧に Produced by Robert Fripp for E.G.Recordsとあります。 Personnelには Robert Fripp, Mel Collins, Boz, Ian Wallaceに混じって、Keith Tippetがピアノで参加、また The Court of the Crimson KingではなんとGregg Lake がボーカルで参加しているではないですか。 ただし、本当にGregg Lakeが歌っているかは音質の問題で定かではないです。 録音は 29 May 1971 Sheffield City HallでのLiveとあります。 これは調査が必要で、推理もしなければならないです。 録音は劣悪で、あのEarthboundが綺麗に聴こえる程です。 こんな最低な録音を神経質の塊の Robert Frippがプロデュースするわけがありません。 レーベルにはHELP-21とありますが正規のHELP盤の21番目はFania Allstars/Salsa Liveの筈で、いっそ使われなかった30番あたりにすれば徹底的に本物と思わせることの出来た Bootlegだったのに。

Jimmy Raney Visits Parisジャズといってもやれモード・ジャズだ、新主流派だ、フリー・ジャズだ、と幅が広く、演奏者の扱う楽器、楽曲に依っても聴こえてくる音は違ってくるので、どれがリスナーにとってベストな音なのかは当然リスナーのその日、そのときの気分に依っても違ってくるので難しい。 自分で選んで買ってきたものを、さあ、どんな内容かな、と聴くのと音楽雑誌に載っている批評を頼りに買ってきたものを期待を込めて聴くのとでは多少なりとも違ってくる。 当たり外れはあるかも知れませんがジャケットを見て買うというのもひとつの方法。 いいジャケットのレコード、CDからはいい音が聴けるとは限りませんが、ある程度は満足のいく結果につながると思います。 ここに挙げました「Jimmy Raney visits Paris」(Dawn DLP-1120)はお気に入りの一枚で、もちろんジャケットに惚れて購入。 期待どおりの内容で、お酒を飲みながらというのにピッタリの一枚です。 メンバーに名前の知られた人はいませんが、落ち着いた雰囲気、演奏で、その日の疲れが吹き飛ぶ、爽やかな内容です。 大作でも、名盤でもなく、テクニック云々ではない、ジャズのもつ洒落た雰囲気、けだるさ、清清しさが伝わってくる逸品です。 CDで発売されているかは知りませんが、これは絶対にLPサイズのジャケットを眺めながら聴くに限ります。



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