「お疲れ様!」

バルダックはどうにかラスターの研究室に通してもらえた。

「おー、フォズ事務所のとこの。一緒にいた奴らは元気かい?」

「事務所は辞めたんだって。そーいや最近キビとかに会ってないな。」

ドリーは初めて見る魔法研究室に驚いている。

「あ、はじめまして!自分はドリーって言います!」

「おー、君かぁ、アムネスティの弟ってのは。噂は聞いたことあるよ。」

正式には弟では無いのだが、どうも世間では『アムネスティの弟』として知られてしまっているようである。

「それでさ、この魔法アイテムなんだけどさ。」

バルダックは自分の作った魔法アイテムを見せる。
「ハロンってあの『断絶のハロン』!?」

「おぉ、そうそう。よく知ってたな。」

断絶のハロン。何をどう断絶するのか、意味合いは分からないが、とにかくそう呼ばれている伝説の魔技師だ。

「私が言うのも何だが、普通は知っとるぞ。」

「別にいいじゃん、とにかくラスターに用があるんだ。」
「あいにくですが、お約束の無い方はご遠慮頂いております。」

「何でだよ!?バルダックって言えば分かるって言ってるだろ!?」

バルダックは受付の人と格闘しているが、なかなか決着がつきそうにない。

そんな中一人の老人が現れた。

「おーおー、フォズんとこのスパイか?」

「あ、ハロンのおっさん!聞いてくれよ!ここの受付のねーちゃんが通してくれねーんだ。」

「そりゃあねぇ…ん?」

ドリーはふと気になる。

「バルダック、この人は?」

「あぁ、ここの事務所の所長のハロン・ムーア。えぇと何て呼ばれてたっけ…?」