観音寺市にある樹齢約1200年と推定される大樟の幹の中に彫られた『生木地蔵尊(いききじぞうそん)』にお参りに行きました。
生木地蔵尊は、約180年前、中姫村(当時のこの辺り)の住人、森安利左衞門さんは一人娘ナヲさんの病弱を案じ、天保7年春弥生、娘ナヲさんを連れて四国88ヶ所霊場参拝の途に出ました。その折伊予の国にて生きた木に仏像を彫刻してあるのを拝し娘の公徳の為に先祖の霊の眠る墓地の大樟に地蔵尊を彫る事を思いつき、秋の到来を待ち斎戒沐浴、無我の境となり大樟に立派に御丈5尺の地蔵尊の立像を彫りあげたと伝えられています。
お父さんの森安利左衛門さんは86歳、病弱だった娘のナヲさんはご加護を蒙り天寿を完うし100歳にて眠るが如く大往生を遂げました。
こちらの地蔵尊は『生木の中の地蔵さん』と呼ばれ地元の方々に親しまれています。県内はもとより県外からも多くの方々に崇拝されています。
また、こちらの樟の木は弘法大師空海上人のお手植えという説もあるそうです。