2024年3月22日(金)19時開演 サントリーホール
【指揮】アレクサンダー・リープライヒ Alexander Liebreich 【ヴァイオリン】辻彩奈
三善晃:魁響の譜
シマノフスキ:ヴァイオリン協奏曲第1番 op.35
シューマン:交響曲第3番《ライン》 変ホ長調 op.97
Miyoshi Akira: Création Sonore
Karol Szymanowski: Concerto for Violin and Orchestra No.1, op.35
Robert Schumann: Symphony No.3 "Rheinische" in E-flat major, op.97
リープライヒによる日本・ポーランド、そしてドイツの音楽諸相
過去2回、日本フィルの東京定期において古典/現代双方の作品で名演を繰り広げてくれたマエストロ・リープライヒ。コロナでの中断を経て、ようやく日本フィルの舞台に帰ってきてくれます。今回はライフワークであるシマノフスキ、ドイツ人指揮者としての矜持の表れとも言えるシューマン、そして日本フィルからお願いした三善晃というラインナップです。ソリストの辻彩奈はシマノフスキの演奏を長年熱望。今回スペシャリスト・リープライヒとの共演が実現しました。
今シーズンから定期会員になった日本フィル東京定期演奏会ですが、過去5公演で聴いたのはマーラー交響曲第3番(2回とも)のみで、都合により他の4公演は聴か(け)なかった。
ライン交響曲はともかく、前半はマニアックな演目ということもあり、客の入りは見た感じ5〜6割と低調。最初の三善作品は、序盤はいかにも現代作品っていう感じでちょっと退屈。これが15分間続くのかなぁと思っていたら、真ん中あたりからがぜん面白くなってきた。オーケストラも熱演で、結局、なかなかよかったじゃないか
とある理由で応援している辻彩奈さんは意外と聴くのが初めてだけど、前半は派手さはあまりないが端正な演奏が素晴らしい。どんどん熱を帯びてきてカデンツァも素晴らしかった
リープライヒもめちゃくちゃ楽しそうに指揮する人で、間近で見ているだけでこちらもニコニコしてしまう魅力あふれる指揮者。しかも、ライン交響曲なので、さらに幸せな気持ちいっぱいになる…先週末が最終回のTBS日曜劇場「さよならマエストロ」では、主演西島秀俊さんの思い出の作品という位置づけになっていたけど、いい作品をテーマに選んだものだ。