読響第663回名曲:ラフマニノフP協奏曲第3番&チャイコフスキー交響曲第4番(反田恭平&ソディ) | のんびり まったり やんごとなき みやびなまいにち

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つれづれなるまゝに、日ぐらし硯に向かひて、心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書き付くれば、あやしうこそ物狂ほしけれ。

読売日本交響楽団第663回名曲シリーズを聴いてきました。


2023年6月28日(水)19時開演 サントリーホール
【指揮】アレクサンダー・ソディ Alexander Soddy 【ピアノ】反田恭平
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 作品30〈生誕150年記念〉
チャイコフスキー:交響曲第4番 ヘ短調 作品36
【ソリストアンコール】
 ショパン:ラルゴ(神よ、ポーランドをお守りください)
Rachmaninov: Piano Concerto No. 3 in D minor, op. 30
Tchaikovsky: Symphony No. 4 in F minor, op. 36


ラフマニノフ生誕150年だからでしょうか…今週はまさにラフマニノフのピアノ協奏曲週間ルンルン音符ルンルン

日曜日(6/25)は亀井クンの第2番


月曜日(6/26)は真央クンの第3番


ときて…水曜日(6/28)は反田クンの第3番ルンルン


3人の超人気若手ピアニストによるラフマニノフを4日間で集中的に聴けるという…贅沢なことこの上ない週です爆笑こんな幸運は今後めったにないだろうウインク


そして、反田さんのラフマニノフ第3番を聴くのは2017年サマーミューザ以来6年ぶり。ソディは、昨年東京・春・音楽祭のマーラー3番を指揮した人。


反田さんの演奏はタメの作り方やタッチ、テンポの揺らぎなどが一昨日の真央クンと全然違っていて(そりゃ当然だけど)、6年前とだいたい同じで結構一直線っぽい印象。特に第1楽章はそういう感じが強かった。打鍵は強めで、タメよりもスッキリ速めに駆ける感じ。いい意味では強靭でメリハリがあると言えるのかもしれないが、演奏にあまり余裕が感じられなかった。厳しいことを承知で言えば、ピアノ一本でやっている真央クンと指揮や社長業、プロデュースにも忙しくピアノに専念できていない反田さんとの差を感じてしまった演奏。昨年聴いたショパン第1番(3月)やチャイコ第2番(12月)では分かりにくいけど、最高に好きで何百回も聴いている難曲ラフマニノフ第3番ともなると素人の私にも…パデレフスキーかハイフェッツかコルトーかネット上では諸説あるけど(結局誰なの?)「一日練習を怠ると私にはわかる。二日怠ると批評家はわかる。三日怠ると聴衆がわかる」とはよく言ったものだ。もしかしたらこれは趣味の問題なので一概にどっちがいいとは言えないけれど(金子みすず「みんなちがって みんないい」)、天真爛漫、自由奔放な真央クンの余裕綽々の演奏が断然好み。第1楽章はあまり好みでなかったけれど、第3楽章は反田節炸裂で素晴らしかった。今後また反田さんの演奏を聴く予定があるので、その時は今回の私の感想に「ごめんなさい」と言わしめる圧巻の演奏を聴かせてほしい。読響の演奏は一昨日のロッテルダムと比べれば粗い…第3楽章にアタッカで入る一番カッコいいところで、ピアノと指揮とオケがギクシャクしてズレてあらら…ガーンそこが合わせにくいのは分かるけど、ガックシキョロキョロアンコールは、反田クンがコンクールの3rdラウンドで弾いたあの有名なラルゴ。やっと聴けた笑い泣き


後半はチャイコ4番。ソディはこっちの方が素晴らしい指揮。5番と6番はめちゃくちゃ好きだけど、4番は騒々しくてやっぱり少々苦手。冒頭のホルンがあれれ…前半でもよかった金子さんのオーボエソロが秀逸。金管ガンガンで最後はめっちゃ盛り上がって辻褄は合う爆笑


来月には真央クンの師匠ゲルシュタインが3番を弾きますね。