NHK交響楽団第1975回定期演奏会Cプログラム(初日)を聴いてきました。
2023年1月20日(金)19時30分開演 NHKホール
【指揮】トゥガン・ソヒエフ Tugan Sokhiev
ラフマニノフ:幻想曲「岩」作品7
チャイコフスキー:交響曲 第1番 ト短調 作品13「冬の日の幻想」
Rakhmaninov / The Rock, fantasy, Op. 7
Tchaikovsky / Symphony No. 1 G Minor Op. 13, Winter Dreams
開演前の室内楽
モリコーネ(御法川雄矢編):ガブリエルのオーボエ(映画『ミッション』から)
カプースチン:弦楽四重奏曲 第1番 作品88 ─ 第4楽章
久石譲(御法川雄矢編):君をのせて(映画『天空の城ラピュタ』から)
Pre-concert Chamber Music Performance
Morricone/ Yuya Minorikawa:Gabriel’s Oboe (from The Mission)
Kapustin:String Quartet No. 1 Op. 88 – 4th Movement
Joe Hisaishi /Yuya Minorikawa:Carrying You (from Castle in the Sky)
【オーボエ】和久井仁 【ヴァイオリン】大宮臨太郎、小林玉紀 【ヴィオラ】御法川雄矢 【チェロ】宮坂拡志 【コントラバス】本間達朗
モリコーネは映画音楽に欠かせない作曲家。80年代も名作の宝庫で、『ミッション』の前後を調べると、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカOnce Upon a Time in America』(1984)、『ミッション The Mission』(1986)、『アンタッチャブル The Untouchables』(1987)、『ニュー・シネマ・パラダイス Nuovo Cinema Paradiso』(1988)『カジュアリティーズ Casualties of War』(1989)『みんな元気 Stanno Tutti Bene』(1990)… これらは全部見ていて、どれも素晴らしい作品、素晴らしい音楽ですね。昨夜演奏された『ミッション』も初めて見た時は衝撃的でした。カプースチンもラピュタも楽しめました。
【1/20、Cプログラム限定「開演前の室内楽」から】
— NHK交響楽団 NHK Symphony Orchestra, Tokyo (@NHKSO_Tokyo) 2023年1月20日
Ob #和久井仁、Vn #大宮臨太郎 #小林玉紀、Va #御法川雄矢、Vc #宮坂拡志、Cb #本間達朗 という布陣で、モリコーネや久石譲の映画音楽などをお贈りしました🎞
明日の2日目(1/21)も1:15pmより舞台上で開催します✨#N響#nhkso#開演前の室内楽 pic.twitter.com/wvNO3yeY6S
ロシアの冬を思い起こさせるラフマニノフとチャイコフスキーの初期の傑作
[Cプログラム]の《交響詩「岩」》は、タイトルだけ聞くと断崖絶壁の光景を思い浮かべるが、旅の宿で出会った中年男と若い女性の束の間の交流を描いた、チェーホフの短編小説がもとになっている。旅立つ女を見送る男に雪が積もり、岩のように見えるという訳である。若きラフマニノフの作品をチャイコフスキーが激賞し、初演の指揮を約束したが、彼は間もなく世を去ってしまう。本来は同じ年に書かれた《悲愴交響曲》を組み合わせたかったが、《悲愴》の演奏に特別な思いを抱くソヒエフは、首を縦に振らなかった。またいつか別の機会を探りたい。
ラフマニノフの《岩》同様、《交響曲第1番「冬の日の幻想」》は、チャイコフスキー初期の力作である。弦のトレモロの上で舞い踊るフルートと、大地のような低音のコントラスト。民謡風のメロディ。一聴してロシアの冬を思わせる、2つの作品の共通項は多い。チャイコフスキーが《岩》を絶賛した理由には、自作へのノスタルジーもあったのかも知れない。
仕事が早めに終わりそうだったので急遽聴くことにした。E席(1割引で1,440円!)で周囲に人がいない席をチョイス。かなり気楽に聴けます。曲が地味だからか、客席は6〜7割程度で空席が目立ちました。
「岩」は、愛聴板のスヴェトラーノフ指揮交響曲第2番とカップリングされているので、たまに聴いていました。が、実演を聴いてみると印象はだいぶ違っていました。やはり実演を聴く方が面白い。
休憩なしでチャイコ1番。第1楽章は地味な感じがしますが、第2楽章が魅力的で美しい。吉村結実さんのオーボエが素晴らしいフルート、ファゴットとの掛け合いも楽しい。第4楽章もとても盛り上がる熱演。Bravoが飛んでいました。
3階席L6列18番の男。チャイコの間ずっとタブレットを使って煌々と光っていた。私からはあまり気にならない角度だけど…楽譜ではなさそうだし。演奏が終わったら速攻で帰って行った。何しに来たのかな?
昨日は新国立劇場バレエ団の『白鳥の湖』のキャスト発表。オデット/オディールは唯さん、絢子さん、優里さん、紗帆さんと前回(2021年10月)と同じで、理沙子さんなし