読響第622回定期:一柳慧の世界初演&アルカナ&ドビュッシー(カンブルラン&成田&本條) | のんびり まったり やんごとなき みやびなまいにち

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つれづれなるまゝに、日ぐらし硯に向かひて、心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書き付くれば、あやしうこそ物狂ほしけれ。

読売日本交響楽団第622回定期演奏会を聴いてきました。

 

2022年10月25日(火)19時開演 サントリーホール

 

【指揮】シルヴァン・カンブルラン Sylvain Cambreling 【ヴァイオリン】成田達輝 【三味線】本條秀慈郎

 

ドビュッシー:遊戯

一柳慧:ヴァイオリンと三味線のための二重協奏曲(世界初演)

【ソリストアンコール】

一柳慧:Farewell to the Summer Light

ドビュッシー:イベリア(管弦楽のための「映像」から) 

ヴァレーズ:アルカナ

Debussy: Jeux

Ichiyanagi: Double Concerto for Violin and Shamisen (World Premiere)

Debussy: Iberia (from "Images pour orchestre")

Varèse: Arcana

 


そもそも平日夜の演奏会だし、演目がちょっと……なので、聴く予定はなかったのですが、一柳慧さんが今月7日に亡くなったので、世界初演の『ヴァイオリンと三味線のための二重協奏曲』を聴いてみることにしました。

 

いい意味でも逆の意味でも、カンブルランらしい超変態的プログラム?配布された冊子の解説によると、『遊戯』と『アルカナ』は初演時に酷評されたらしいけど、さもありなん。分かるような気がするキョロキョロ客席は7割程度の入り。


『遊戯』が一番退屈だった。両隣の男性は眠っていたし、周りを見渡しても寝ている人がそこそこいた。オノ・ヨーコさんの元夫としても有名な一柳慧さんを追悼するため、指揮者とソリスト2人が出てきて演奏前に黙祷を捧げた。いったん指揮者とソリストが退出して、チューニング、再登場。耳触りのいい作品ではなく、前衛的な印象。初めて聴く成田達輝は聴かせどころが随所にあったし、三味線も面白く聴けました。それでもやはり風変わりな作品で、もう一度聴いてみたいかと問われれば…


 

休憩の後のドビュッシー『イベリア』は他の作品と比べてかなり聴きやすくて気持ちいい演奏だった。


『アルカナ』は、16型+5管編成+打楽器12人というサントリーの舞台上がぎゅうぎゅう詰めとなる120人程の超大編成。この変態作品をうまくまとめるカンブルランの手腕はさすが。終演後の会場は盛り上がり、いわゆる一般参賀があったが、これらの作品をもう一度聴きたいかと問われれば…すぐ近くの幼稚園くらいの女の子が眠そうにしながらも4曲とも聴いていたのには驚いたびっくり私はまだまだ修行が足りませんね。